WisdomBase

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【検定・資格試験】地方に需要が高いコミュニティ通訳。受験の利便性を向上させ、通訳者のスキルアップを目指す

一般社団法人通訳品質評議会

一般社団法人通訳品質評議会は、グローバル化する日本社会を見据えた通訳の教育と、その品質向上を目的として活動しています。

目的
オンライン試験の実施
課題
受験者の東京受験会場までの移動負担を減らしたい

日本社会における重要なインフラの一つとして、今後活躍の幅を広げていくコミュニティ通訳。その育成を目指して開始した検定試験事業にWisdomBaseをご活用いただきました。WisdomBaseを選定いただいた理由や、今後の活用の展望について、理事の藤井さまにお話を伺いました。

一般社団法人通訳品質評議会について

通訳品質評議会の活動概要をお聞かせください。

当評議会は2017年10月に設立されました。私は前職で会議通訳の手配会社の代表を務めていたのですが、2017年4月末に退任したあとに声をかけていただき、設立と同時に理事に就任しました。主な役割は、コミュニティ通訳の品質向上を目指すことです。コミュニティ通訳とは、外国の方が日本で暮らす際に日常生活で必要なサポートを行う存在です。例えば、役所・学校・病院での手続きや、万が一事件に巻き込まれた場合などに通訳として意思疎通を手助けします。

コミュニティ通訳と、普通の通訳はどう違うのですか。

通訳というと、一般的には政治家に帯同している人や、国際会議や学会などの場で活躍する人を思い浮かべる場合が多いと思います。ただ、これは「会議通訳」と呼ばれる人たちで、その多くは通訳の手配会社に所属しています。一方でコミュニティ通訳は、日本に住む在留外国人や観光客のコミュニケーションを支援します。より日常生活に密着していることと、多くはボランティア通訳としてNPOや国際交流協議会に登録されているため、登録時に通訳品質をチェックする体制が整っていないのが現状です。

コミュニティ通訳のスキルアップを目指すために、検定試験を作られたのですね。

欧米ではかなり前からコミュニティ通訳への教育や資格試験・学習費用補助などの制度が進んでいますが、日本においては教育する機関もほとんどなければ、報酬も確約されていないため、ボランティアで活動する方が多いのです。その結果、通訳の質が上がらないという悪循環に陥っています。

そんな現状を見て、社会インフラとして外国人をサポートする通訳者の能力を上げたいと思い、一般通訳検定 (Test of Universal Interpreting:TOUI)を作りました。英語をはじめとする6言語に対応しています。試験では言語に対する理解はもちろん、通訳をするうえで必要な在留外国人の権利・教育制度などへの理解、さらに通訳倫理や行動規範についてもしっかりチェックしています。

WisdomBase導入前の課題

WisdomBase導入前の課題には、どのようなものがありましたか。

当評議会で実施している一般通訳検定は初級・中級・上級の3段階で、中級以上がコミュニティ通訳の能力を判定する内容になっています。この検定は2018年に開始しましたが、コロナ禍になる以前から、1日も早くオンライン化したいと思っていました。なぜなら、東京の会場受験だけでは全国から来られる受験者の負担が大きいと思ったからです。

地方の方も気軽に受験できるようにしたいということですね。

はい。コミュニティ通訳は地方の方が需要は高くて、製造業の盛んな都市などは海外から来た労働者が集中して暮らしています。その周辺地域では、学校・役所・病院などの日常生活での通訳が求められる場面が多いのです。さらに、コミュニティ通訳はボランティアで活動される方が多いため、収入がないのに東京へわざわざ来ていただくのは、受験者のモチベーションアップの面でも課題があると思いました。ですから、今年からWisdomBaseを使い会場のCBT試験と並行して一部IBT試験のトライアルを開始しました。

WisdomBase導入理由

WisdomBaseを導入した決め手について教えてください。

ツールを導入するにあたっては、実はたくさんの会社を調べて、色々なところと面談もしました。その際に重視していたポイントがいくつかあったんです。一つは、将来的にIBTテストにするうえで実効性のある不正防止機能を備えていること。もう一つは、決済機能の便利さですね。少人数で事務局を運営している関係上、決済までの流れが複雑なものは手間が増えてしまうので避けたいと思っていました。

WisdomBaseはそれらのポイントをクリアしているとご判断いただけたんですね。

はい。加えて、操作のしやすさも重視していましたね。WisdomBaseは拡張性が高いことや、使ってみたときの操作がそこまで難しくなかったので、あまりシステムに詳しくない私たちでもできると思いました。

WisdomBase導入後の現場の声

WisdomBaseのサポート体制については、どう感じていますか。

導入前に一度お話をしたあと、業務が忙しくなりお返事が保留になってしまった期間もありましたが、定期的にご連絡いただけたので助かりました。なんでも相談しやすいし、サポート面でも聞きやすいのが良かったと思います。

WisdomBaseの使い勝手にはご満足いただけていますか。

システムのことはあまりわからないのですが、融通が利いて拡張性の高いツールだなと思っています。しばらく使わないと操作の方法を忘れる場合もあるものの、難しくて使えないなんてことはありません。しいて言うなら、いつでも見れる場所に簡単なマニュアルがあれば迷ったときに助かるなと思います。全体的には、いつもご相談に乗っていただけて、返事もすごく早いのでとても助かっています。

今後の展望について

今後、WisdomBaseを使ってどのようなことに挑戦したいですか。

一般通訳検定の受験者は、現在500名を超えました。今後は認知度をもっとあげて、役所などの公的機関で活躍される方の能力の指標になるような存在を目指したいと思っています。そうすればコミュニティ通訳の存在が広く知られて、その待遇や取り巻く環境が少しは変わっていくんじゃないかと思います。

WisdomBaseを導入してすでにC B T形式は実施しておりますので「I B T形式」を検討しているのですが、これからも実績を積み重ねて、監督官庁にコミュニティ通訳に関する提案をどんどん上げていきたいですね。

今後も、お問い合わせには迅速な回答を心がけてまいります。通訳業界の実情に合わせた試験づくりのサポートをさせていただきますので、今後ともよろしくお願いします。本日はお忙しい中ありがとうございました。