クラウド人事労務ソフト「SmartHR」を提供している株式会社SmartHRの副島さまにインタビューを行いました。副島さまは、2019年に「SmartHR 人事労務研究所」を設立し、人事労務担当者向けの検定「人事労務マイスター検定」を運営されています。
今回、「人事労務マイスター検定」の試験システムのリプレイスとして、WisdomBaseを採用いただきました。
SmartHRでは、人事・労務の業務効率化や働く人の生産性向上を支えるクラウド人事労務ソフト「SmartHR」を提供しています。さまざまな労務手続きの効率化やペーパーレス化、従業員情報の管理ツールとしてご活用いただいています。
「人事労務マイスター検定」は、人事労務担当者を対象とした検定です。本検定では、人事労務担当者が「知識」と「事象」を掛け合わせ、答えを導く能力を高めることを目的としています。人事労務の基礎知識を身につけた上で、会社の方針や価値観などに臨機応変に対応できる人事労務担当者が増えてほしいと考えています。
人事労務の業務では、事象が発生するたびに担当者が自身で調べて、場当たり的に対応するケースが多くあります。人事労務の知識を事前に身に着けていれば、事象が発生した際に最善の対応が取れるようになるのではと考えたことが、検定立ち上げのきっかけですね。
またこれまで、実務に必要な知識を習得できたり、スキルの証明ができる資格や検定がありませんでした。例えば、社会保険労務士などの国家資格はありますが、企業の人事労務担当者の資格としてはかなり専門的な内容です。そのため、人事労務の実務に活かせるような検定を作りたいと思いました。
元々は別の部署が利用していた海外の学習管理システムで検定を実施していました。ただ試験に特化したシステムではなかったため、検定試験には適していませんでした。特に課題だったのが、受験画面に1問ずつ問題が表示される仕様だったことです。受験中に見返したい問題がある場合は、戻るボタンを1回ずつクリックして移動しなければなりませんでした。
受験者へアンケートを取ったところ、前後1問ずつしかページを移動できず、問題の見返しに時間が掛かってしまったというお声をいただき、リプレイスを検討しました。
WisdomBaseの採用理由は、一番の課題だった問題を見返すために必要な機能が揃っていたことです。具体的には、受験画面1ページに表示できる問題数を調整できたり、解答・未解答の問題がひと目で確認できたり、見返したい問題にチェックを入れたりできる機能です。
また受験者数に応じた料金システムであった点も良かったですね。比較していた別のシステムは、ID数による従量課金制でした。ID数による課金の場合、受験者数が増えれば増えるほど、受験済みのIDが蓄積されるためその分の費用がかかります。そのため、開催ごとの受験者数で課金される仕組みが弊社の運用には適していました。
まず受験者アンケートでは、すごく受験がしやすくなったという声をいただきました。当初のリプレイス目的だった、受験者のユーザー体験の向上は達成できたと思います。またお問い合わせした際の対応がすごく早いですね。海外の学習管理システムを利用していた時は、返信がないこともありましたので助かりました。操作に関しても基本的に迷うことはなかったです。ひとつ要望としては、作成したコースの並び順をID順や作成日順でソートできれば良いですね。
検定運用のために必要なシステムについて、当初は全く分かりませんでした。例えば、検定を有料で提供するためには、大掛かりなシステムの導入や準備が必要というイメージを持っていました。ただWisdomBaseに切り替えてから、想像していたよりも簡単に検定を運用できることを知りました。検定の立ち上げ当初から、WisdomBaseを知っていればよかったなと思いますね。
まずは、受験者数を増やして認知度を高めたいです。これまで問題の難易度や運用方法を調整してきましたが、受験率や合格率が想定通りになってきました。今後は受験者数を増やすためにも、受験者の声を集めて広められるような活動をしたいと思います。
そしていずれは、人事労務の採用時の条件となるような検定に成長させたいですね。経理の求人だと簿記2級以上を応募要項とする場合がありますが、人事労務マイスター検定も将来的にはそのような検定にしたいと思っています。