公益社団法人京都市保育園連盟は、京都市内のすべての私立認可保育園・認定こども園268ヶ園が一つになって、次代を担うすべての子どもたちの健やかな成長を願い様々な事業を行っています。
京都市の受託事業として実施する「保育士等キャリアップ研修」に、WisdomBaseを導入いただきました。
導入前の課題や利用して感じたメリットについて、公益社団法人京都市保育園連盟の永田さまにお話を伺いました。
京都市保育園連盟は、京都市内の私立認可保育園・認定こども園の園長先生が加盟している団体です。
現在、268ヶ園が加盟しており、地域の児童福祉の向上に取り組んでいます。
当団体では、事業活動のひとつとして、保育・子育てに関する研修および相談事業があります。
今回、京都市から委託を受けている研修事業「保育士等キャリアアップ研修」のeラーニング化のために、WisdomBaseを導入させていただきました。
保育士の処遇改善や、キャリアアップの仕組み作りを背景に、2017年に厚生労働省により制定された研修が「保育士等キャリアアップ研修」です。
一定の要件を満たした保育士が研修を受講することで、給料の改善やキャリアアップを目指すことができます。
保育士等キャリアアップ研修は、全部で8分野あり、1分野15時間以上受講する必要があります。
コロナの影響により対面研修が実施できず、Zoomによるオンライン研修を行っていました。
Zoom研修では、受講者の接続が研修中に途切れたり、開始時間に間に合わず受講が認められなかったりするトラブルがありました。
また研修は主に平日午後に実施しています。研修参加中に、施設で人手が足りなくなるという課題もありました。
保育士等キャリアアップ研修は国のガイドラインに沿って各都道府県が実施しています。
全国ではすでにeラーニングによる研修が進んでいました。
受講者の都合に合わせて視聴ができるという利便性から、受講者からもeラーニングを望む声が多くありました。
しかし京都府では、研修の実施方法などの検討が進まず、eラーニングが認められていませんでした。
それがようやく令和5年度から、eラーニングによる研修が認められたため、当連盟でもeラーニング化に向けて準備を始めました。
eラーニング研修の実施条件として、動画の早送り禁止や、なりすまし防止機能が必要でした。
まずはインターネットで検索し、必要な機能が揃っているシステムを3社見つけました。
サイト情報だけでは、何が良いのか分かりませんでしたので、第一印象でとっつきやすそうだと感じた会社に資料請求しました。
WisdomBaseを選んだ理由は、価格と導入後のサポートです。
私達が使用するアカウント数であれば、WisdomBaseが一番コストがかかりませんでした。
他社だと、1アカウント毎に費用がかかる課金方式でしたので、ユーザー数が増えるとともに価格が上がってしまう点がネックでした。
WisdomBaseでは一定のアカウント数まで定額だった点が良かったです。
また導入後のサポートについては、商談時に不安な点についてしっかりお話ができ、導入期間中のサポートも任せられると思いました。
ITツールに詳しいわけではないので、Zoom研修でもトラブル対応に困ったことがありました。
そのような過去の経験から、導入後も安心してサポートいただける点が導入の決め手となりました。
想定以上に、eラーニングによる研修のお申し込みがあったことです。
IT化が進んでいない業界ですので、eラーニングが受け入れられるか心配していました。
しかし、いざ申し込みを開始してみると、定員を超えたお申し込みがありました。
そもそも保育士等キャリアップ研修は、コロナの影響により研修修了要件に猶予期間がありました。
現在、その期限が迫っているという背景があるかもしれませんが、Zoom研修と同等のお申し込みがあり、eラーニングの需要を実感しました。
はい、WisdomBaseを導入したことで、研修の延期・中止によって発生する課題を解決できました。
これまでの集合研修では、台風や大雪で研修が実施できないことがありました。
その日の研修が延期・中止になった場合、朝一番に参加者に連絡をしたり、会場へ案内を貼ったりするなどの対応に追われます。
また別日を設定するのですが、受講者が園の行事などで参加できないということがありました。
キャリアアップ研修は15時間以上、受講しないと修了証を出せません。
研修に参加できないと困る受講者が出てくるので、集合研修の日程調整に苦労しました。
eラーニングであれば、受講者の都合の良い時間に受講いただけるので、日程調整に関わる課題が解決できたと思います。
またZoom研修についても、決められた時間に研修に参加する必要があります。
eラーニングは受講者の都合に合わせて視聴ができますので、受講者や施設にとって利便性が高いと感じています。
施設によって対応は様々ですので一概には言えませんが、すき間時間をうまく使えることで、受講者はもちろん施設の負担も軽減されていると思います。
ミーティングを何度も行っていただき、すごく丁寧に対応いただきました。
サポートの方に操作説明を聞き、その後、自分でWisdomBaseを操作して不明点を書き出し、次のミーティングで質問をするということを繰り返しました。
同じ質問を何度もしてしまいましたが、その都度しっかり説明いただき助かりました。
また、サイトも分かりやすく構築できたと思います。
事前オリエンテーションにて、受講者に操作説明を行っていますが、お問い合わせも少ないと思います。
操作性など問題なくご使用いただいていると感じています。
管理画面で使用する設定項目が限られているため、使用しない項目は非表示にできれば良いと思いました。
京都市からの委託事業になりますので、国の方針やガイドライン次第であるのが、正直なところです。
また集合研修ならではの良さもあると考えています。研修を通して、保育士同士が連絡先を交換している場も見ています。
情報共有や悩みを話せるような横のつながりが作れる点は、Zoom研修やeラーニング研修にはない良さだと思いました。
ただ保育士の皆さんも、eラーニングの便利さに気がついていると感じています。
集合研修やZoom研修、eラーニングをそれぞれ活用しながら、研修を運用していきたいです。