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IBT試験のやり方解説:企業が知るべき利点

「とりあえずWebテストツールを契約すれば、研修テストの手間は減るだろう」

もしそうお考えなら、運用開始直後にシステムトラブルや「ログインできない」という問い合わせの電話が鳴り止まなくなる危険性があります。

本記事では、紙の試験からIBT(Internet Based Testing)へ移行し、担当者の運用工数を劇的に下げるための「正しいやり方」と具体的なルール作りまでを完全網羅して解説します。

【この記事の概要】

  • 企業が紙試験からIBTへ移行する際の仕組みや、運用工数の削減・データ一元管理などのメリットを解説
  • システム導入コストや不正対策などの課題を挙げ、失敗を防ぐための具体的な導入手順を5つのステップで紹介
  • 受験者への事前通知や通信トラブル発生時の対応策など、現場での混乱を防ぐための運用ルールづくりを網羅

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IBT試験とは?

多くの企業がCBT(Computer Based Testing)や紙の試験からIBTへと移行していますが、その本質的な違いを理解していないと、自社のセキュリティ要件や運用体制に合わないシステムを選んでしまうリスクがあります。ここでは、IBT試験を構成する要素から受験者の視点まで、全体像を正確に把握していきましょう。

IBT試験の基本的な仕組み

IBT(Internet Based Testing)試験とは、インターネットに接続されたパソコン、スマートフォン、タブレットなどの端末を利用して実施される試験方式のことです。最大の仕組みの特徴は、指定されたテストセンターに出向く必要がなく、自宅や会社の自席、あるいは出張先のホテルなど、インターネット環境さえあれば「いつでも・どこでも」受験が可能である点です。

一般的な仕組みとしては、企業側がLMS(学習管理システム)や専用の試験配信プラットフォーム上に問題となるデータをアップロードし、受験期間や制限時間、合格点などの条件を設定します。受験者は付与されたIDとパスワードを用いて指定URLにアクセスし、ブラウザ上で回答を入力します。回答データはリアルタイム、もしくは試験終了時に即座にサーバーへ送信され、自動採点されるシステムとなっています。

BtoBのeラーニング市場規模は堅調に推移しており、これに伴って企業内でのIBTを活用したオンラインテストの需要も急速に拡大しています。

如何にして試験をデジタル化するか

紙の試験をデジタル化(IBT化)するためには、単にWordやExcelで作成した問題をシステムに入力するだけでは不十分です。まず取り組むべきは「試験要件の再定義」です。

例えば、記述式の問題が多かった場合、システム上で自動採点が可能な選択式(択一・複数選択)や、ドロップダウン方式に変換できるかを検討する必要があります。

次に、デジタルならではの機能である「問題のランダム出題」や「選択肢のシャッフル」を活用するための問題バンク(プール)を構築します。これにより、同じ部署で隣り合って受験している社員同士でも出題内容が異なり、カンニングのリスクを低減できます。

また、設問ごとに「1問あたり何秒で解答すべきか」というタイムリミットを設定することも、デジタル化において効果的な手法です。これらのプロセスを経て、システム上に問題を流し込み、テスト配信の設定を行うことで、ようやくデジタル化の基盤が整うのです。

紙試験との違い

紙の試験とIBT試験の違いは、単なるメディアの変更にとどまらず、運用フロー全体に及びます。

紙の試験では、問題用紙の印刷、会場の確保、試験監督者の配置、受験後の用紙回収、手作業による採点、そして成績のデータ入力といった膨大な物理的作業と時間的コストが発生します。特に全国に支店を持つ企業の場合、全社員向けのコンプライアンス研修テストなどを紙で行うと、回収だけでも数週間を要することがあります。

一方、IBT試験では物理的な準備がほぼゼロになります。システム上で配信ボタンを押すだけで全国の拠点へ一斉に試験を実施でき、受験直後に採点が完了します。

さらに、合否結果や受験日時のログ(証跡)がデータベースに自動保存されるため、人事担当者やコンプライアンス担当者が監査対応のために資料を整理する手間も激減します。紙が「結果のみ」を残すのに対し、IBTは「受験プロセスのデータ」まで残せる点が決定的な違いです。

企業にとってのIBT試験の利点

企業がIBT試験を導入する最大の利点は、運用工数の劇的な削減と、コンプライアンス要件(監査対応)の確実な履行です。

例えば、年1回の全社員向け情報セキュリティテストを実施する場合、人事・教育部門は「誰が未受験か」「何点で合格したか」の追い込み作業に多くの時間を奪われます。IBTであれば、未受講者へのリマインドメールの自動配信や、リアルタイムでの進捗ダッシュボードによる一元管理が可能です。

また、全国展開している店舗ビジネスや工場勤務など、従業員のシフトが不規則で一斉に集まることが難しい業態において、隙間時間での受験を可能にするIBTは必須のソリューションと言えます。

加えて、問題の漏洩リスクに対しても、紙の紛失リスクがなくなることや、アクセス権限の厳密な管理により、高いセキュリティレベルを維持できる点も大きな利点です。

学生や受験者の視点から見る利点

受験者(従業員や学生)にとっても、IBT試験は多くのメリットをもたらします。

まず、指定された日時に会議室やテストセンターへ移動する手間と交通費が不要になる点です。テレワークが定着しつつある現代において、自宅の慣れた環境で、自身の業務スケジュールに合わせて受験できる柔軟性は、受験に対する心理的ハードルを大きく下げます。

また、受験直後に画面上で点数と合否、さらに「どの問題を間違えたのか」というフィードバックを即座に受け取ることができるため、学習効果が高まります。不合格だった場合でも、期間内であればすぐに再受験が可能な設定にしておけば、知識の定着をスピーディに図ることができます。

スマートフォンやタブレットでの受験に対応していれば、通勤・退勤中の電車内など、スキマ時間を有効活用してテストを完了させられるのも、現代の働き方に合致した大きな利点です。

IBT試験導入のメリット

IBT試験の導入は、単なるコストカットを超えた多くの価値を企業にもたらします。

ここでは、人事・教育担当者の皆様が社内決裁を通す際にそのまま使える、具体的な5つのメリットについて深掘りして解説します。時間削減からグローバル対応まで、IBTがいかに企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するかをご確認ください。

試験の効率化と時間削減

IBT試験を導入することによる最大のメリットは、圧倒的な効率化と時間削減です。

従来の紙試験では、問題用紙の作成・印刷・封入・各拠点への郵送、試験監督の手配、解答用紙の回収と開封、そして手作業による採点・集計と、数週間単位の工数がかかっていました。特に数百名〜数千名規模のテストともなれば、担当者は本来の研修企画業務をストップして事務作業に忙殺されてしまいます。

IBTを導入すれば、これらのプロセスがシステム上で完結します。一度設定を行えば、受験期間の開始と同時に自動で配信され、解答はリアルタイムで採点・集計されます。担当者は管理画面のダッシュボードを見るだけで、各拠点の受験状況を即座に把握できます。

これにより、試験運用にかかっていた時間を最大で80%以上削減できたという企業の事例も少なくありません。空いた時間は、研修コンテンツの質向上や、個別のフォローアップといったより生産的な業務に充てることができます。

受験者のデータ管理の容易化

社員の資格取得状況や研修の理解度をデータとして蓄積・管理することは、タレントマネジメントの観点から非常に重要です。

IBT試験では、受験者の「合否」だけでなく、「いつ、どのデバイスでログインしたか」「どの問題に何秒解答時間を要したか」「何回目の受験で合格したか」といった詳細なログデータを自動的に取得・保存します。

このデータ管理の容易さは、コンプライアンス担当者にとって特に有益です。例えば、外部機関からの監査が入った際、「全従業員が期日内に情報セキュリティ研修を受講し、理解度テストで合格基準を満たしているか」という証跡を、数回のクリックでCSVレポートとして出力できます。

また、LMS(学習管理システム)と連携することで、人事システムの人材データとテスト結果を紐付け、今後の配置転換や昇格要件の客観的な指標として活用することも容易になります。

環境への配慮

ESG(環境・社会・ガバナンス)経営が企業に強く求められる昨今、ペーパーレス化の推進は重要な課題の一つです。IBT試験の導入は、紙の消費量を劇的に削減するため、環境負荷の低減に直接的に貢献します。

例えば、1回の試験で10ページの問題用紙と解答用紙を1,000名分印刷していた場合、それだけで10,000枚の紙を消費します。年間で複数回の試験を実施すれば、その量は膨大になります。

さらに、紙の削減だけでなく、問題用紙の輸送にかかるCO2排出や、受験者が会場へ移動する際の交通機関利用に伴う環境負荷も削減できます。企業としてIBT試験を標準化することは、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みの一環として、社内外に向けて「環境に配慮した企業活動を行っている」という明確なメッセージを発信することにもつながります。

グローバル化への対応

多国籍な従業員を抱える企業や、海外に複数の拠点を持つグローバル企業において、全社統一の教育・コンプライアンス基準を設けることは難題です。国境を越えて同じ品質の紙試験を実施することは、郵送のタイムラグや紛失リスクを考えると非現実的です。

ここでIBT試験の強みが最大限に発揮されます。インターネットさえ繋がれば、東京の本社で作成したテストを、ニューヨーク、ロンドン、シンガポールの現地スタッフに同時に配信できます。

また、多くのIBTシステムは多言語対応機能を備えており、システムUIや設問テキストを各国の言語に切り替えて表示させることが可能です。時差を考慮して「現地時間の○月○日〜○日の間」といった柔軟な期間設定ができるため、グローバル全体での教育水準の均一化と、迅速な理解度チェックを強力にサポートします。

分析とフィードバックの迅速化

教育・研修の本来の目的は「テストを実施すること」ではなく、「知識を定着させ、行動を変容させること」です。そのためには、テスト後の迅速なフィードバックが欠かせません。

IBT試験では、受験者が「完了」ボタンを押した瞬間に、スコアと正誤結果、そして各設問に対する解説文を画面に表示させることができます。記憶が鮮明なうちに復習ができるため、学習効果は飛躍的に高まります。

管理者側にとっても、分析の迅速化は大きな武器になります。システム上で「全体の平均点」だけでなく「設問別の正答率」をリアルタイムでグラフ化できるため、「第3問の正答率が極端に低いから、該当する研修テキストの説明が不足しているのではないか」といった仮説を即座に立て、次回以降の研修プログラムの改善(PDCAサイクル)に直結させることが可能です。

IBT試験導入のデメリット

IBT試験は非常に便利ですが、決して「魔法の杖」ではありません。導入のやり方を間違えると、かえって運用工数が増加したり、現場から不満が噴出したりするケースもあります。

このセクションでは、導入前に必ず直面するデメリットやリスクについて率直に解説し、失敗を防ぐための現実的な視点を提供します。

技術的な障壁とコスト

IBT試験を導入する際の最初のハードルは、システム選定と初期設定に伴う技術的障壁、そして導入・運用コストです。無料のフォームツールで代用しようとすると、細かな時間制限やランダム出題、詳細なログ取得ができず、結果的に監査対応に堪えうるシステムになりません。

一方、高機能なLMSや専用のIBTプラットフォームを導入する場合、初期費用や月額のライセンス費用、従量課金(受験者数に応じた課金)などが発生します。 また、「現場が使っている古いバージョンのブラウザでは正常に動作しない」「社内ネットワークのファイアウォールでシステムのURLが弾かれてしまう」といった技術的なトラブルも起こり得ます。

情報システム部門との連携を怠ると、導入直前になってシステム要件を満たせないことが発覚し、プロジェクトが頓挫するリスクがあるため、予算確保と並行して技術要件のすり合わせが必須となります。

インフラの整備が必要

IBT試験はインターネット環境に完全に依存しています。そのため、通信インフラの安定性が試験の成否を直に左右します。

特に工場や店舗のバックヤードなど、Wi-Fiの電波が弱い場所や、通信速度が遅い環境でスマートフォン受験を許可した場合、「問題の画像が読み込まれない」「解答中に通信が切れて最初からやり直しになった」といったトラブルが多発します。 企業側としては、受験を推奨するネットワーク環境(有線LAN、安定したWi-Fi環境の指定)を明確にする必要があります。

また、社内の一斉受験の場合、数千人が同時間帯に社内ネットワークから外部のテストサーバーへアクセスすることになり、社内回線の帯域を圧迫して通常の業務システムに悪影響を及ぼす「ネットワーク遅延(トラフィックの輻輳)」を引き起こす懸念もあります。インフラへの負荷分散の計画は欠かせません。

セキュリティの課題

いつでもどこでも受験できるというIBTの利点は、裏を返せば「替え玉受験」や「カンニング」といった不正行為が行われやすいという最大のデメリットでもあります。パソコンの横に参考書を開いて受験する、別タブで検索エンジンを使って答えを調べる、あるいは知識のある同僚に代わりに受験してもらうといった不正を完全に防ぐことは、通常のIBTシステムだけでは困難です。

対策として、IPアドレスの制限をかけて「社内ネットワークからしかアクセスできない」ようにする、AIによるウェブカメラ監視機能(AIプロクタリング)を導入して本人の顔認証や視線の動きを監視する、ブラウザをロックして別画面を開けなくする、といった厳格なシステムを導入する方法があります。

しかし、監視を強めすぎると、プライベート空間を映されることに対する従業員の強い心理的抵抗や反発(炎上)を招く恐れがあり、セキュリティと受容性のバランスを取ることが難しい課題となります。

受験者の適応力に関する問題

従業員のITリテラシーには個人差があります。日常的にパソコンやスマートフォンを使いこなしている若手社員にとってはIBTへの移行はスムーズですが、デバイスの操作に不慣れな層にとっては「ログイン画面のURLがわからない」「パスワードを忘れた」「ブラウザのキャッシュクリアの方法がわからない」といったシステム利用以前の段階でつまずくケースが多々あります。

このような状況下で事前準備なしにIBTを強行すると、試験期間の初日に人事部やヘルプデスクの電話が鳴り止まなくなる「問い合わせ地獄」に陥ります。テストの点数よりもシステム操作の壁で不合格になってしまうことは本末転倒であり、現場のモチベーション低下にも直結します。

すべての受験者が公平にテストに臨めるよう、操作に関するサポート体制の構築が不可欠です。

企業内の教育とトレーニングの必要性

IBT試験を安定的に運用するためには、受験者だけでなく、システムを管理・運用するスタッフ(人事担当者や現場のマネージャー)への教育とトレーニングも必要になります。

システムの管理画面は多機能であるため、「受験期間の延長設定」「パスワードのリセット」「特定ユーザーの再受験許可」「テスト結果のCSVエクスポート」といった日常的な運用オペレーションをスムーズに行えるようになるまで、一定の学習コストがかかります。

マニュアルを渡すだけでなく、実際にテスト用のダミーアカウントを作成して、配信から採点までの一連のフローを体験する模擬訓練を行っておくべきです。この運用側のトレーニングを怠ると、本番環境で誤って「解答」を公開してしまったり、配信対象者を間違えたりといった致命的なヒューマンエラーを引き起こすリスクが高まります。

IBT試験導入のステップ

「何から手を付ければいいかわからない」というご担当者様向けに、IBT試験導入を最短かつ失敗なく進めるための具体的な5つのステップを解説します。

要件定義からツール選定、テスト配信、そして当日のサポート体制構築まで、この手順に沿って準備を進めることで、抜け漏れのないセキュアな試験運用が可能になります。

必要なシステムの選定と導入

最初のステップは、自社の試験要件に合致したIBTシステム(ツール・LMS)の選定です。ここで失敗すると後戻りが難しいため、慎重な検討が必要です。

まずは「何を達成したいのか」を明確にします。「証跡を残して監査対応したい」「スマートフォンでの受験を許可したい」「問題のランダム出題機能が必須」といった要件をリストアップします。 シ

ステム選定の比較ポイントとしては、

  1. 同時アクセス耐性(何人まで同時に受験できるか)
  2. 問題形式の多様性(択一、複数選択、記述、ファイル添付など)
  3. セキュリティ機能(IP制限、ブラウザ制限、二段階認証)
  4. サポート体制(障害時のベンダー対応)
  5. 費用対効果

の5点が挙げられます。

自社の要件に優先順位をつけ、複数のベンダーからデモ環境を借りて、実際の操作感を確認してから本契約へと進めましょう。

スタッフのトレーニング

システムが決定したら、次は運用を担当するスタッフのトレーニングを実施します。全社展開する前に、人事部門や教育担当者の数名で「パイロットチーム」を作り、システムのすべての機能を触り倒します。

具体的には、テストの作成、受講者のCSV一括登録、メール配信の設定、合否基準(例:80点以上で合格)の設定、そして再受験のルール設定などです。 この段階で、運用ルール(ひな形)を策定します。

「合格するまで何度でも受験させるのか、3回までとするのか」「パスワード忘れの問い合わせはどこで受け付けるか」といった運用上の取り決めをドキュメント化し、現場のマネージャーや各拠点の教育係にも共有します。管理側がシステムの挙動を完全に理解していることが、受験者からの信頼を得る第一歩です。

試験内容のデジタル化

システムの準備が整ったら、実際の試験問題をシステムに登録(デジタル化)していく作業に入ります。紙で実施していた過去の問題をそのまま入力するのではなく、画面上での「見やすさ」を意識して再構築することが重要です。

特にスマートフォンでの受験を想定している場合、問題文が長すぎるとスクロールの手間が増え、誤操作の原因になります。適宜改行を入れたり、重要なキーワードを太字にするなどの工夫が求められます。

また、この段階で「ランダム出題」や「選択肢のシャッフル」の設定を行います。問題プールに100問用意し、そこからランダムに20問を出題する設定にすれば、受験者ごとに異なるテストが生成され、不正防止に直結します。設定完了後は、必ずプレビュー機能を使って、PCとスマートフォンの両方の画面でレイアウトが崩れていないか確認します。

データ管理とセキュリティの確保

本番配信を前に、データ管理のルールとセキュリティ設定を最終確認します。IBT試験のデータ(受験者の氏名、所属、成績など)は重要な個人情報であり、人事評価に直結する機密データです。LMSやIBTシステムの管理者権限を誰に付与するのか、必要最小限のメンバーに絞り込み、退職者や異動者の権限は即座に削除する運用フローを確立します。

セキュリティ面では、受験者の本人確認の手法を確定させます。社内試験であれば、社内のシングルサインオン(SSO)と連携させることで本人性を担保するのが最も安全かつスムーズです。

また、情報漏洩を防ぐため、テスト画面の右クリック禁止(コピー&ペースト防止)や、印刷機能の無効化といった設定がシステム側でオンになっているかをダブルチェックします。

試験当日の運営とサポート

いよいよ試験の配信(開始)です。IBTは「当日」といっても一定の期間(例:1週間)が設けられることが多いですが、開始直後と締め切り直前にアクセスが集中する傾向があります。

この期間中は、事前に準備したヘルプデスク体制を稼働させます。 よくある問い合わせである「ログインできない」「途中で画面が真っ白になった」といったトラブルに迅速に対応できるよう、FAQ(よくある質問)をまとめた対応マニュアルを手元に用意しておきます。

通信断で途切れてしまった受験者に対しては、システム管理者がステータスを「未受験」に戻して再チャレンジさせるなどのリカバリー操作をすぐに行えるように待機します。管理画面で日次ごとの受験進捗をモニタリングし、未受験者へはシステムから自動のリマインドメールを飛ばして期日内の完了を促します。

IBT試験導入時の注意点

IBT試験を成功させる鍵は、システム自体の性能以上に「運用設計の精緻さ」と「受験者への細やかな配慮」にあります。

最後のセクションでは、実際に企業が直面しやすいトラブル事例を踏まえ、現場での混乱を防ぎ、監査にも耐えうる確実な運用を実現するための5つの重要な注意点を解説します。

受験者への事前通知と教育

IBT試験で発生するトラブルの8割は、事前の案内不足に起因します。試験要件が決まり次第、受験者に対して明確でわかりやすい案内文(メール・社内ポータルへの掲示)を発信することが必須です。

案内文には、

  1. 試験の目的
  2. 受験期間(開始・終了日時)
  3. 合格基準
  4. 推奨環境(OS、ブラウザ、ネットワーク)
  5. 禁止事項(不正行為の定義)
  6. トラブル時の問い合わせ先

を漏れなく記載するテンプレートを用意しましょう。

また、本番環境と全く同じUIで操作できる「動作確認用の体験テスト(5問程度の簡単なアンケートなど)」を事前に実施させることを強く推奨します。これにより、受験者はデバイスの相性やログイン方法を事前にテストでき、本番でのパニックを防ぐとともに、ヘルプデスクへの問い合わせを大幅に分散させることができます。

システムの定期的なメンテナンス

クラウド型のIBTシステム(SaaS)を利用する場合、ベンダー側で定期的なシステムのアップデートやメンテナンスが実施されます。多くは深夜や休日に設定されますが、グローバルに展開している企業や、シフト勤務で夜間・休日に受験する従業員がいる場合、このメンテナンス期間中に受験しようとしてエラーになる事故が発生します。

システム管理者(人事・教育担当)は、ベンダーからのお知らせメールを常にチェックし、システムのメンテナンス日時と自社の試験期間が重なっていないかを必ず確認してください。もし重なる場合は、事前に「〇月〇日の〇時〜〇時はシステムメンテナンスのため受験できません」というアナウンスを受験者へ徹底し、無用な混乱や「回答データが保存されなかった」という深刻なトラブルを未然に防ぐ必要があります。

受験者のプライバシー保護

厳格な不正対策(プロクタリング)を導入する場合、受験者のプライバシー保護には最大限の配慮が求められます。PCのインカメラで受験中の表情を録画したり、AIで視線を分析したりする機能は、確実な本人確認とカンニング防止に役立ちますが、同時に「監視されている」という強いストレスと、自宅のプライベート空間が録画されることへの嫌悪感を引き起こします。

このようなシステムを採用する際は、「なぜそこまで厳密な本人確認が必要なのか(例:法的に義務付けられたコンプライアンス資格であるため等)」という目的を真摯に説明し、収集した映像や音声データが「試験の判定目的以外には絶対に使用されないこと」「一定期間経過後に確実に破棄されること」を社内規程に明記し、事前の同意を得るプロセス(オプトイン)を必ず踏んでください。

障害時の対応策

どれほど万全な準備をしても、予期せぬシステム障害や大規模なネットワーク障害は起こり得ます。重要なのは、障害が発生した際の「BCP(事業継続計画)」ならぬ、試験運用のリカバリープランを事前に策定しておくことです。

例えば、ベンダー側のサーバーダウンで全社的にアクセスができなくなった場合、「直ちに全受験者へメールで状況を通知する」「試験期間を障害の発生した日数分だけ延長する」といったルールをあらかじめ決めておきます。

また、個人の通信環境の不具合で「制限時間の途中で回線が切れ、不合格扱いになってしまった」という申告があった場合、管理者がログ(アクセス記録と切断時間)を確認した上で、救済措置として再受験を許可するのか、それとも厳格に1回きりとするのか、担当者レベルで判断がブレない明確な基準を作っておくことが重要です。

法的規制への対策

最後に、IBT試験で取得するデータと法的規制(特に個人情報保護法や労働関連法規)の遵守について注意が必要です。

システム上で管理される成績データは個人の評価に直結するため、不当な漏洩や改ざんは重大なコンプライアンス違反となります。システムへのアクセス権限は、原則として「業務上必要な最小限の人間(Need to Knowの原則)」に留める設定を徹底してください。

また、時間外(業務時間外)での自宅受験を強要することは、労働基準法における「労働時間」の算定においてトラブルになるケースがあります。全社研修や必須の資格試験としてIBTを実施する場合は、原則として就業時間内の受験を推奨するか、業務外で行う場合の残業代の取り扱いについて、人事労務部門と事前に協議し、社内ルールを明確にしてから運用を開始することが、法的リスクを回避する上で不可欠です。

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WisdomBase(ウィズダムベース)は、クラウド型のeラーニングシステムとして、教材の管理から学習状況の可視化までを一括で行える次世代型LMS(学習管理システム)です。
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1. わかりやすいUIと統合型の運用機能

コースの作成、進捗管理、成績の確認までをすべてWeb上で完結。受講者も管理者も迷わない画面設計で、初日からスムーズな運用が可能です。結果として、受講率の向上と管理業務の効率化が同時に叶います。

2. あらゆる教材形式に対応した柔軟性

動画、PDFなど、幅広いコンテンツ形式を簡単にアップロード可能。インタラクティブな教材作成もスムーズに行えるため、最新のトレンドに即した学習体験をスピーディーに提供できます。

3. カスタマイズとサポートで企業研修を強力に支援

導入後も、経験豊富な専任スタッフがオンラインで継続支援。トラブル対応はもちろん、権限の細かな設定もお任せいただけます。事業の成長に応じたスケールアップも柔軟に対応可能です。

4. 学習状況の可視化と継続的な改善

ダッシュボード上で受講データやテスト結果をリアルタイムに分析。得られた学習データをもとに教材の改善が行えるため、研修効果を継続的に向上させることができます。これにより、教育コストの最適化とスキル向上の両立が可能になります。

5. 利用可能時間枠の設定が可能!

利用可能時間枠を作成し、ユーザーがサイトを使用できる時間を制限することができます。勤務時間のみアクセスできるようにしたい、といったケースにご活用いただけます。ユーザーごとに利用可能な時間帯を割り当てることも可能です。

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