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新卒教育改革:eラーニング導入の利点と課題

はじめに

「今年の新卒は育つのが遅いな…」

OJT担当者のスキルに任せきりの教育体制では、新人の成長にバラつきが出るのも無理はありません。毎年膨大な時間をかけて研修を準備し、コストを投じているにも関わらず、「本当に効果が出ているのか?」と、その成果が見えずに不安を感じている担当者様も多いのではないでしょうか。

この記事は、まさにそんなあなたのためのものです。属人化した新卒教育から脱却し、データに基づいた効果的な育成を実現する切り札、「eラーニング」の活用法を、メリット・デメリットから具体的な導入ステップまで、余すところなく解説します。

新卒教育におけるeラーニングの重要性

なぜ今、多くの企業が新卒教育にeラーニングを取り入れ始めているのでしょうか。その背景には、働き方の多様化やDX推進といった社会全体の変化、そして「デジタルネイティブ」と呼ばれる現代の新入社員の特性があります。

彼らはスマートフォンや動画コンテンツに慣れ親しんだ世代であり、オンラインでの学習に抵抗がありません。むしろ、自分のペースで繰り返し学べるeラーニングは、彼らの学習スタイルに非常にマッチしているのです。これからの時代、eラーニングは単なる研修手法の選択肢の一つではなく、効果的な人材育成を実現するための必須ツールと言えるでしょう。

eラーニングが新卒教育に適している理由

eラーニングが新卒教育に最適な理由は、その「個別最適化」の能力にあります。新入社員と一括りに言っても、学生時代の経験や知識レベルは一人ひとり異なります。集合研修では全員が同じペースで進むしかありませんが、eラーニングなら、得意な分野は早送りし、苦手な分野は何度も繰り返し学習するといった、個々の理解度に合わせた調整が可能です。

また、社会人としての基礎知識やビジネスマナーなど、反復学習が効果的なコンテンツとの相性も抜群です。時間や場所を選ばずに学習できるため、内定期間中や移動中のスキマ時間を活用して、効率的に基礎固めを進めることができます。

これにより、入社後の集合研修では、より実践的なワークやディスカッションに時間を割くことが可能となり、研修全体の質を高めることにも繋がるのです。

従来の教育方法との比較

従来の教育方法である集合研修やOJTとeラーニングは、それぞれに長所と短所があり、どれか一つが万能というわけではありません。重要なのは、それぞれの特性を理解し、目的に応じて使い分ける「ブレンディッドラーニング(組み合わせ型学習)」の視点です。

比較項目 eラーニング 集合研修 OJT(On-the-Job Training)
学習の均一性 ◎ 高い(全受講者が同じ品質のコンテンツを学ぶ) 〇 比較的高い(講師の質に依存) △ 低い(トレーナーのスキルや経験に大きく依存)
時間・場所の制約 ◎ なし(いつでも、どこでも学習可能) × あり(指定された日時に会場へ集合) △ あり(勤務時間内、職場での実施)
コスト(一人あたり) ◎ 低い(一度開発すれば繰り返し利用可能) × 高い(会場費、交通費、宿泊費、講師料など) 〇 中程度(トレーナーの人件費が発生)
進捗管理 ◎ 容易(LMSで自動的にデータが蓄積される) △ 手間がかかる(テストやレポートで都度確認) △ 困難(客観的な評価が難しい)
モチベーション維持 △ 難しい(自己管理能力が求められる) 〇 しやすい(同期との一体感や競争意識が生まれる) 〇 しやすい(実践を通じた成功体験や先輩からの激励)
実践・応用 △ 難しい(知識のインプットが中心) 〇 しやすい(ロールプレイングやグループワークが可能) ◎ しやすい(実際の業務を通じて直接的に学ぶ)

このように、知識のインプットはeラーニングで効率的に行い、その知識をどう使うかという実践的なスキルは集合研修やOJTで補完する、といった組み合わせが理想的な形と言えます。

eラーニング導入の流れ

eラーニングの導入を成功させるためには、計画的なステップを踏むことが不可欠です。思いつきで始めてしまうと、「導入したはいいものの、誰も使ってくれない」という事態に陥りかねません。基本的な導入フローは以下の通りです。

  1. 目的の明確化とゴール設定
    • まず、「何のためにeラーニングを導入するのか」を明確にします。
    • 「OJT担当者の負担を30%削減する」「入社後3ヶ月の独り立ち期間を2週間に短縮する」など、具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定することが重要です。
  2. 対象者とカリキュラムの決定
    • 新入社員全員が対象か、特定の職種かなどを定義し、学習させる内容(ビジネスマナー、コンプライアンス、専門知識など)を洗い出します。
  3. コンテンツの準備(選定・作成)
    • 既存のeラーニングサービスから自社の目的に合ったコンテンツを選ぶか、自社独自の教材を動画などで作成します。内製と外注のメリット・デメリットを比較検討しましょう。
  4. LMS(学習管理システム)の選定・導入
    • 受講者の登録や進捗管理、成績評価などを行うプラットフォームを選びます。操作性やサポート体制、コストなどを比較検討することが重要です。
  5. 社内への告知と運用開始
    • 導入の目的や使い方を丁寧に説明し、受講を促進します。管理者はもちろん、現場のOJT担当者やマネージャーの協力も不可欠です。
  6. 効果測定と改善
    • 設定したKPIを元に効果を測定し、受講者のアンケートなども参考にしながら、コンテンツや運用方法を継続的に改善していきます。

eラーニングの効果的な活用事例

eラーニングの効果を最大化するためには、ただ動画を配信するだけでは不十分です。ここでは、より効果的な活用事例をいくつかご紹介します。

  • ブレンデッドラーニング
    • 最も王道かつ効果的な活用法です。
    • 入社前や研修の序盤にeラーニングで基礎知識(業界用語、商品知識、社内ルールなど)をインプットしてもらい、集合研修ではその知識を前提としたグループディスカッションや実践的なロールプレイングに集中します。
    • これにより、インプットとアウトプットのバランスが取れた、密度の濃い研修が実現します。
  • マイクロラーニング
    • 1つのコンテンツを5分〜10分程度の短い単位に分割する手法です。
    • 集中力が持続しやすく、スマートフォンなどを活用して通勤時間や休憩時間などの「スキマ時間」で手軽に学習できます。
    • 忙しい新入社員でも学習を継続しやすいのが大きなメリットです。
  • 反転授業
    • 通常の授業とは逆に、まずeラーニングで知識をインプットし、集合研修の場を「知識を確認し、応用するための場」として活用する手法です。
    • 講師は一方的に話すのではなく、受講者の質問に答えたり、議論をファシリテートしたりする役割に徹します。
    • 受講者の主体性を引き出し、深い学びを促進します。

eラーニングのメリット

eラーニングの導入は、コストや効率化といった直接的なメリットだけでなく、育成文化の醸成といった組織全体への好影響も期待できます。研修担当者、受講者である新入社員、そして経営層の三方にとって、どのような利点があるのかを具体的に見ていきましょう。

これらのメリットを理解し、社内への提案や稟議の際に活用することで、よりスムーズな導入が実現できるはずです。

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コスト削減の可能性

eラーニング導入による最大のメリットの一つが、研修コストの大幅な削減です。従来の集合研修では、研修会場のレンタル費用、遠方からの参加者の交通費や宿泊費、講師への謝礼、印刷するテキスト代など、様々な費用が発生していました。

例えば、全国に拠点を持つ企業が100人の新入社員を東京本社に集めて3日間の研修を実施する場合、交通費・宿泊費だけで数百万円にのぼることも珍しくありません。eラーニングであれば、これらの費用は一切不要になります。

もちろん、LMSの利用料やコンテンツ制作費といった初期投資は必要ですが、一度システムを導入すれば、翌年以降も繰り返し利用できるため、長期的には大きなコスト削減に繋がります。

時間と場所の柔軟性

eラーニングは、インターネット環境さえあれば、PCやスマートフォン、タブレットを使って「いつでも」「どこでも」学習を進めることができます。これは受講者である新入社員にとって大きなメリットです。自分のペースで学習計画を立てられ、理解が不十分な箇所は納得がいくまで何度でも見返すことができます。

この柔軟性は、研修を運営する人事担当者にとっても福音です。研修会場の予約や設営、講師との日程調整、大量の資料印刷といった煩雑な準備作業から解放され、より本質的な業務であるカリキュラムの設計や受講者のフォローに時間を割くことができるようになります。

また、急な体調不良などで集合研修を欠席した社員に対しても、同じ内容の学習機会を簡単に提供できるため、教育機会の均等化にも繋がります。

受講者の進捗管理の容易さ

「誰が、どの研修を、どこまで進めているのか」を正確に把握することは、効果的な人材育成の第一歩です。

しかし、集合研修やOJTでは、その進捗を客観的かつリアルタイムに把握することは困難でした。 LMS(学習管理システム)を伴うeラーニングでは、この課題を解決できます。

管理画面を見れば、各受講者のログイン履歴、学習時間、コースの完了率、テストの点数といったデータが一目瞭然です。進捗が遅れている社員を早期に発見し、個別に声がけをしたり、追加の学習を促したりといった、データに基づいたきめ細やかなフォローアップが可能になります。

これにより、「研修をやりっぱなし」の状態から脱却し、個々の成長に寄り添った育成が実現できるのです。監査対応などで教育履歴の提出が求められた際にも、正確なログを迅速に提出できるという利点もあります。

多様なコンテンツ形式の利用

新入社員の学習意欲を引き出し、飽きさせないためには、コンテンツの形式を工夫することが重要です。eラーニングは、この点で非常に大きな可能性を秘めています。

基本的な動画形式の講義だけでなく、複雑な業務フローを分かりやすく解説する「アニメーション」、実際の接客や操作を疑似体験できる「シミュレーション」、理解度を確認するための「クイズ」や「テスト」、学習者同士が意見交換できる「ディスカッションフォーラム」など、多様な形式を組み合わせることができます。

特に、ゲームの要素(レベルアップ、ポイント、バッジ、ランキングなど)を取り入れた「ゲーミフィケーション」は、学習への没入感を高め、モチベーションを維持する上で非常に効果的です。退屈になりがちなコンプライアンス研修なども、クイズ形式にすることで、楽しみながら知識を身につけることが可能になります。

eラーニングのデメリットと対策

eラーニングは多くのメリットを持つ一方で、導入すれば自動的に成果が出る魔法の杖ではありません。その特性を理解せず安易に導入すると、「誰も受講しない」「効果が実感できない」といった失敗に終わる可能性があります。

しかし、事前にデメリットを把握し、適切な対策を講じることで、そのリスクは大幅に軽減できます。ここでは、eラーニングが抱える代表的な課題と、それを乗り越えるための具体的な方法を解説します。

学習意欲の維持方法

eラーニングにおける最大の課題は、受講者のモチベーションをいかに維持するかです。集合研修のような強制力や、共に学ぶ仲間の存在がないため、個人の自己管理能力に委ねられる部分が大きくなり、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。 この対策として、まず「孤独にさせない」工夫が重要です。

LMSのチャット機能や掲示板を活用して、受講者同士が質問し合ったり、励まし合ったりできるコミュニティを形成しましょう。また、メンターやOJTトレーナーが定期的に進捗を確認し、「あの部分、分かりやすかったね」「困っていることはない?」と声をかけるだけでも、学習意欲は大きく変わります。

さらに、前述したゲーミフィケーションの導入や、学習完了を人事評価の一部に組み込む、修了者を表彰するといった「学ぶことのメリット」を明確に提示することも有効な手段です。

技術的問題への対応策

「システムにログインできない」「動画が再生されない」といった技術的なトラブルは、受講者の学習意欲を削ぐ大きな要因となります。特にITツールに不慣れな社員にとっては、それだけで学習を諦めてしまうきっかけになりかねません。

この対策として、導入前にしっかりとしたサポート体制を構築しておくことが不可欠です。社内に専門のヘルプデスクを設置するか、LMSベンダーのサポート体制が充実しているかを確認しましょう。FAQ(よくある質問)や、図解入りの分かりやすい操作マニュアルを事前に準備しておくことも重要です。

また、システム選定の段階で、できるだけ直感的でシンプルなユーザーインターフェース(UI)のLMSを選ぶことも、トラブルを未然に防ぐ上で効果的です。無料トライアル期間などを活用し、実際に複数の社員に操作してもらい、使いやすさを検証することをお勧めします。

個別指導の不足

eラーニングは知識をインプットするには非常に効率的ですが、個々の受講者が抱える細かな疑問に答えたり、それぞれの業務に即した具体的なアドバイスを行ったりといった、双方向のコミュニケーションには限界があります。画一的なコンテンツ配信だけでは、深いレベルでの理解や実践力の育成には繋がりにくいのが実情です。

この課題を解決する鍵は、やはり「ブレンディッドラーニング」です。eラーニングで基礎知識を学んだ上で、定期的にオンラインでの質疑応答セッションや、少人数での集合研修、先輩社員との1on1ミーティングの機会を設けましょう。eラーニングでインプットした知識を、対話を通じてアウトプットし、フィードバックを得ることで、学びはより強固なものになります。

eラーニングは万能薬ではなく、あくまで育成ツールの一つとして捉え、他の施策と有機的に組み合わせることが成功の秘訣です。

コンテンツ選定の重要性

eラーニングの成否は、コンテンツの質に大きく左右されます。いくら高機能なLMSを導入しても、中のコンテンツがつまらなければ誰も見向きもしません。市場には安価なeラーニングコンテンツも多数存在しますが、「安かろう悪かろう」では、投資が無駄になるだけでなく、新入社員の学習意欲を削ぎ、会社への不信感に繋がるリスクすらあります。 コンテンツを選定する際は、まず自社の育成目標や企業文化、社員のレベルに合っているかを吟味することが第一です。

その上で、講師の質、内容の分かりやすさ、情報の鮮度などをチェックしましょう。サンプル動画の視聴や無料トライアルは必須です。 また、汎用的な既製コンテンツだけでなく、自社の業務内容や理念に特化したオリジナルコンテンツを内製することも検討に値します。自社のトップエースが講師となる動画は、新入社員にとって何よりのモチベーション向上に繋がる可能性があります。

新卒研修プログラムにおけるeラーニングの活用法

eラーニングのメリット・デメリットを理解した上で、次はいよいよ、それを実際の新卒研修プログラムにどう組み込んでいくかという実践的なフェーズです。重要なのは、1年間の育成ロードマップの中で、どのタイミングで、どのような目的のためにeラーニングを活用するかを戦略的に設計することです。入社前の内定者フォローから、配属後の継続的なスキルアップまで、eラーニングは様々な場面でその効果を発揮します。

効果的なカリキュラムの組み方

効果的な新卒研修カリキュラムは、eラーニングと集合研修、OJTが有機的に連携した「ハイブリッド型」で設計することが基本です。時系列に沿ったモデルプランは以下のようになります。

  • STEP1: 内定者期間(入社前)
    • 目的
      • 入社への不安解消、社会人としての心構えの醸成、同期との繋がり形成。
    • eラーニング活用
      • PCスキルの基礎(Word, Excel)、ビジネスマナー入門、業界や会社の歴史に関するコンテンツを提供。内定者専用のSNSや掲示板で自己紹介や情報交換を促す。
  • STEP2: 導入研修(入社後〜1ヶ月)
    • 目的
      • 企業理念の浸透、就業規則やコンプライアンス等の必須知識の習得。
    • eラーニング活用
      • 理念や規則に関する動画を視聴させ、理解度テストを実施。集合研修の時間をグループワークや経営層との対話など、よりインタラクティブな内容に充てる。
  • STEP3: 配属後フォロー(3ヶ月〜半年)
    • 目的
      • 現場での実践と理論の結びつけ、初期のつまずきの解消。
    • eラーニング活用
      • 各職種(営業、開発、企画など)に特化した専門知識の基礎コンテンツを提供。OJTで直面した課題について、関連するeラーニングコンテンツをメンターが推薦する。
  • STEP4: 継続的なスキルアップ(半年〜1年)
    • 目的
      • 自律的な学習習慣の定着、次のステップに向けた能力開発。
    • eラーニング活用
      • ロジカルシンキング、プレゼンテーション、リーダーシップなど、階層別の選択型研修メニューを用意。自身のキャリアプランに合わせて自由に受講させる。

新卒社員への初期教育での活用法

入社直後の新入社員は、覚えるべきことが山積みです。企業理念、就業規則、ビジネスマナー、コンプライアンス、情報セキュリティ、ハラスメント防止など、社会人として必須の知識は多岐にわたります。これらを全て集合研修で扱おうとすると、膨大な時間が必要となり、講師も受講者も疲弊してしまいます。

ここでeラーニングが大きな力を発揮します。これらの普遍的な基礎知識は、eラーニングで各自のペースで学んでもらうのが最も効率的です。特に、コンプライアンスや情報セキュリティのように、全社員が正確に理解し、受講履歴を確実に残す必要があるテーマは、テスト機能やログ管理機能を持つLMSとの相性が抜群です。

これにより、集合研修では「なぜそのルールが必要なのか」という背景の理解や、具体的なケーススタディを通じたディスカッションに時間を使い、より深い学びを促すことができます。

スキルアップにおけるeラーニング

基礎教育を終えた後も、eラーニングは新入社員の継続的な成長を支える強力な武器となります。特に、昨今重要性が増しているDX(デジタルトランスフォーメーション)関連のスキルアップには最適です。

例えば、非IT部門の社員向けに「DX基礎」「AIリテラシー」「データ分析入門」といったeラーニングコースを提供することで、全社的なデジタルリテラシーの底上げを図ることができます。また、プログラミング言語の基礎や、マーケティングオートメーションツールの使い方など、特定の専門スキルを学ぶためのコンテンツも充実しています。

重要なのは、会社が用意したコースを一方的に受けさせるだけでなく、新入社員一人ひとりが自分のキャリアプランや興味関心に基づいて、学びたいコースを自由に選択できる環境(カフェテリアプランなど)を用意することです。これにより、自律的な学習意欲を引き出し、次世代を担う人材の育成に繋がります。

チームビルディングの一環としての応用

eラーニングは個人学習が基本ですが、工夫次第ではチームビルディングや同期の連帯感醸成にも活用できます。孤立しがちなテレワーク環境下では、こうした取り組みの重要性がますます高まっています。

例えば、数人のグループを作り、共通のeラーニングコンテンツ(例:ロジカルシンキング)を各自で受講した後、オンラインで集まり「学んだことを実際の業務でどう活かすか」をテーマにディスカッションを行う、というプログラムが考えられます。インプットは個人で行い、アウトプットと意見交換をグループで行うことで、学びが深まると同時に、お互いの考え方や人柄を知る良い機会になります。

また、LMSの掲示板機能を使って、コンテンツの感想を共有したり、お互いに質問し合ったりする場を設けるだけでも、コミュニケーションは活性化します。こうした小さな工夫が、一体感のある強い同期のネットワークを育むのです。

eラーニング導入に向けたステップと注意点

これまでの内容を読み、eラーニング導入へ向けて気持ちが固まってきた方も多いのではないでしょうか。最後のセクションでは、実際に導入を検討する際に必要となる具体的なアクションプランと、見落としがちな注意点について解説します。

特に、社内での稟議を通すためには、コストや必要なサポート体制を明確に提示することが不可欠です。しっかりと準備を進め、新卒教育改革の第一歩を踏み出しましょう。

導入のための初期費用と投資

eラーニング導入には、当然ながらコストがかかります。稟議を通すためには、その内訳と投資対効果を明確に説明する必要があります。主な費用項目は以下の通りです。

  • LMS(学習管理システム)利用料
    • 月額または年額で発生する費用。料金体系は「利用ユーザー数課金」「アクティブユーザー数課金」など様々です。自社の利用規模に合ったプランを選びましょう。
  • コンテンツ費用
    • 既製コンテンツの購入: 買い切り型やサブスクリプション型があります。1コンテンツあたり数万円から、受け放題プランで年間数十万〜数百万円が相場です。
    • オリジナルコンテンツの制作: 外部に委託する場合、15分程度の動画1本で数十万円かかることもあります。内製する場合は、撮影機材や編集ソフトの費用が必要です。
  • 初期導入費用
    • ベンダーによっては、初期設定や導入コンサルティングの費用が別途発生する場合があります。

これらの費用を提示すると同時に、前述した「コスト削減効果(研修費用、交通費など)」や「生産性向上効果(立ち上がり期間の短縮など)」を数値で示し、投資回収が可能であることを論理的に説明することが重要です。

また、厚生労働省の「人材開発支援助成金」など、eラーニング導入に活用できる助成金制度もあります。対象となるか、事前に確認しておくと良いでしょう。

必要な技術サポートの確認

LMSベンダーを選定する際に、価格や機能だけで比較するのは危険です。特に重要なのが、導入時および運用開始後のサポート体制です。以下の点は必ず確認しましょう。

  • 導入支援
    • システムの初期設定や既存の社員データの移行などを、どこまでサポートしてくれるのか。専任の担当者がついてくれるのか、といった点は重要です。
  • 操作トレーニング
    • 管理者(人事担当者)や受講者向けの操作説明会を実施してくれるか。分かりやすいマニュアルやヘルプページは用意されているか。
  • ヘルプデスク
    • 運用中にトラブルが発生した際の問い合わせ窓口はあるか。対応時間は平日日中のみか、夜間や休日も対応可能か。回答までのスピードはどれくらいか。
  • カスタマイズや連携
    • 将来的に、自社の人事システムと連携させたい場合など、柔軟なカスタマイズに対応できるか。

手厚いサポートはコストに反映される傾向がありますが、ITに詳しい担当者が社内にいない場合は、多少コストがかかってもサポートが充実しているベンダーを選ぶ方が、結果的にスムーズな運用に繋がります。

社内向けのガイドとトレーニング

素晴らしいシステムを導入しても、その使い方や目的が社内に浸透しなければ宝の持ち腐れです。導入にあたっては、丁寧な社内周知とトレーニングが不可欠です。

  • 経営層・管理職向け
    • なぜeラーニングを導入するのか、それによって会社や各部署にどのようなメリットがあるのかを説明し、協力を仰ぎます。部下の受講を促してもらうなど、管理職の関与は成功の鍵を握ります。
  • OJTトレーナー・メンター向け
    • eラーニングの位置づけと、OJTやメンタリングとの連携方法を具体的に説明します。新人の学習進捗を確認する方法や、データに基づいた指導のポイントなどをトレーニングします。
  • 受講者(新入社員)向け
    • なぜeラーニングで学ぶのかという目的意識を持たせることが重要です。学習のメリット(スキルアップ、キャリア形成)を伝え、具体的な操作方法や困ったときの相談先を明記したガイドブックを配布しましょう。

導入後のフィードバックシステム

eラーニング導入はゴールではなく、スタートです。効果を最大化するためには、継続的に改善を加えていく「PDCAサイクル」を回す仕組みが欠かせません。

  • Plan(計画)
    • 導入時に設定したKPI(受講完了率、テスト合格率、1年後離職率など)を再確認します。
  • Do(実行)
    • 計画に沿ってeラーニングを運用します。
  • Check(評価)
    • LMSに蓄積されたデータを分析し、KPIの達成度を評価します。
    • 同時に、受講者やOJTトレーナー、配属先マネージャーに対して定期的にアンケートやヒアリングを実施し、「コンテンツは分かりやすかったか」「業務に役立ったか」「システムの使い勝手はどうか」といった定性的なフィードバックも収集します。
  • Act(改善)
    • 評価・分析の結果をもとに、カリキュラムやコンテンツの見直し、サポート体制の強化など、次年度に向けた改善策を立案・実行します。

このサイクルを粘り強く回し続けることで、eラーニングは貴社の育成文化に深く根付き、新入社員の成長を支える強力な基盤となるでしょう。

新卒教育にWisdomBase

wisdombase https://wisdombase.share-wis.com/

WisdomBase(ウィズダムベース)は、クラウド型のeラーニングシステムとして、教材の管理から学習状況の可視化までを一括で行える次世代型LMS(学習管理システム)です。
直感的なユーザーインターフェースと多彩な機能で、企業研修の効率化と成果向上を同時に実現。導入直後から社内教育をスムーズに運用できるよう設計されており、業務負担の軽減と学習効果の最大化を支援します。

1. わかりやすいUIと統合型の運用機能

コースの作成、進捗管理、成績の確認までをすべてWeb上で完結。受講者も管理者も迷わない画面設計で、初日からスムーズな運用が可能です。結果として、受講率の向上と管理業務の効率化が同時に叶います。

2. あらゆる教材形式に対応した柔軟性

動画、PDFなど、幅広いコンテンツ形式を簡単にアップロード可能。インタラクティブな教材作成もスムーズに行えるため、最新のトレンドに即した学習体験をスピーディーに提供できます。

3. カスタマイズとサポートで企業研修を強力に支援

導入後も、経験豊富な専任スタッフがオンラインで継続支援。トラブル対応はもちろん、権限の細かな設定もお任せいただけます。事業の成長に応じたスケールアップも柔軟に対応可能です。

4. 学習状況の可視化と継続的な改善

ダッシュボード上で受講データやテスト結果をリアルタイムに分析。得られた学習データをもとに教材の改善が行えるため、研修効果を継続的に向上させることができます。これにより、教育コストの最適化とスキル向上の両立が可能になります。

eラーニングシステムの導入をご検討中の方へ。
WisdomBaseなら、運用のしやすさと学習効果の両立を実現できます。
「社内教育をもっと効率的にしたい」「自社に合ったLMSを探している」とお考えの方は、ぜひ資料請求やお問い合わせフォームからご相談ください。 wisdombase.share-wis.com wisdombase.share-wis.com