はじめに
近年、多くの企業が新たな収益の柱として「コンテンツ販売」事業に注目しています。専門知識やノウハウ、セミナー動画といった無形の資産をデジタルコンテンツとして販売することは、在庫リスクのないストック型ビジネスとして収益の安定化に繋がるだけでなく、既存事業の顧客エンゲージメント向上やDX推進の観点からも非常に有効な一手です。
しかし、いざコンテンツ販売を検討し始めると、 「どのようなプラットフォームがあるのか分からない」 「動画配信サービス、LMS、ECサイト…結局どれを選べばいいの?」 「自社の事業目的に合ったツールはどれだろう?」 といった課題に直面するご担当者様も多いのではないでしょうか。
本記事では、そのようなお悩みを持つ法人担当者様に向けて、コンテンツ販売プラットフォームの全体像を分かりやすく解説します。3つの主要タイプ別に特徴とおすすめのサービスをご紹介し、貴社に最適なプラットフォーム選定を強力にサポートします。
- はじめに
- コンテンツ販売プラットフォームの主要3タイプ
- あなたの会社はどのタイプ?事業目的から選ぶプラットフォーム診断チャート
- ユースケース①:セミナー動画や専門知識の配信で収益化する【動画配信プラットフォーム】
- ユースケース②:オンライン講座や社員研修を事業化する【LMS(学習管理システム)】
- ユースケース③:デジタル商品と物販を組み合わせて販売する【ECサイト】
- 【担当者必見】失敗しないコンテンツ販売プラットフォーム選定の5つの共通基準
- 法人向けのコンテンツ販売プラットフォームをお探しなら「WisdomBase」
- まとめ:自社の目的に合ったプラットフォームを選び、コンテンツ販売の第一歩を踏み出そう
コンテンツ販売プラットフォームの主要3タイプ
コンテンツ販売に利用できるプラットフォームは、大きく分けて「①動画配信プラットフォーム」「②LMS(学習管理システム)」「③ECサイト」の3つのタイプに分類できます。まずはそれぞれの役割と目的を理解し、全体像を掴みましょう。
「動画配信」「LMS」「ECサイト」それぞれの役割と目的
- ① 動画配信プラットフォーム
- 役割・目的:作成した動画コンテンツを、高画質かつ安全に、有料で視聴してもらうこと。セミナー動画のアーカイブ販売や、専門知識の映像コンテンツ化に向いています。
- ② LMS(学習管理システム)
- 役割・目的:オンライン講座や研修プログラムとして、体系立てた学習体験を提供すること。受講者の学習進捗管理やテスト実施、修了証の発行など、教育効果を高める機能が豊富です。
- ③ ECサイト
- 役割・目的:デジタルコンテンツを「商品」の一つとして販売すること。物理的な商品(物販)やダウンロード可能なPDF資料など、多様な商材と一緒に販売できるのが特徴です。
何が違うの?3つのタイプの特徴を項目別で比較
3つのタイプの違いをより明確にするために、以下の表にまとめました。貴社の事業目的と照らし合わせながらご覧ください。
比較項目 | ① 動画配信プラットフォーム | ② LMS(学習管理システム) | ③ ECサイト |
---|---|---|---|
主な目的 | 動画コンテンツの収益化 | 学習体験の提供と管理 | 商品(デジタル・物販)の販売 |
主な販売コンテンツ | オンライン動画、ウェビナー | eラーニング、講座、試験 | PDF、音声、画像、物理商品、グッズ |
主要機能 | 高画質動画配信、ライブ配信、細かい視聴制御、DRM(デジタル著作権管理) | eラーニング作成、進捗管理、テスト、課題提出、認定証 | カート機能、決済、顧客管理、在庫管理 |
得意なこと | 大容量動画の安定配信、セキュリティ | 体系的なカリキュラム構築、学習効果の測定 | 物販との組み合わせ、デザインの自由度 |
向いている事業や用途 | オンラインスクール、教育研修、オンラインサロン | 研修事業、検定運営、法人向け資格、教育機関 | デジタル販売、物販、グッズ制作、教材のDL販売等 |
あなたの会社はどのタイプ?事業目的から選ぶプラットフォーム診断チャート
簡単な質問に答えるだけで、貴社に最適なプラットフォームのタイプが分かります。
- 販売したいコンテンツの主役は「動画」ですか?
- はい → 2へ進む
- いいえ → 3へ進む
- 受講者の学習進捗を管理したり、テストを実施したりしたいですか?
- はい → 【タイプ②:LMS】がおすすめです。
- いいえ →【タイプ①:動画配信プラットフォーム】がおすすめです。
- 物理的な商品(書籍やグッズなど)と一緒に販売したいですか?
- はい → 【タイプ③:ECサイト】がおすすめです。
- いいえ → 2へ戻り、学習管理の要否を再度ご検討ください。
ユースケース①:セミナー動画や専門知識の配信で収益化する【動画配信プラットフォーム】
ウェビナーのアーカイブ映像や、社内に蓄積された専門性の高いノウハウを動画コンテンツとして販売したい場合に最適なのが、このタイプです。視聴権限の管理や不正コピー防止など、企業の資産である動画を守るための機能が充実しています。
動画配信プラットフォーム活用のメリットと選定ポイント
- メリット:大容量の動画でも安定した配信が可能。DRM(デジタル著作権管理)による強固なセキュリティでコンテンツを守れます。視聴データ分析により、人気コンテンツの把握や改善が容易になります。
- 選定ポイント: 配信の安定性とセキュリティレベルは万全か。ライブ配信とオンデマンド配信の両方に対応しているか。料金体系(月額固定か、従量課金か)が事業モデルに合っているか。
おすすめの法人向け動画配信プラットフォーム
J-Stream Equipmedia(ジェーストリーム)
国内最大級の導入実績を誇る、法人向け動画配信の決定版。金融機関や官公庁も利用する高セキュリティと、大規模なライブ配信にも耐えうる安定性が魅力です。手厚い日本語サポートで、初めての導入でも安心です。
URL:https://www.stream.co.jp/service/platform/equipmedia/
millvi(ミルビィ)
直感的に使えるシンプルな操作画面と、導入から運用までを支援する手厚いサポート体制に定評があります。「動画配信は初めて」という企業でもスムーズに利用を開始できるでしょう。初期費用0円から始められるプランも用意されています。
OneStream(ワンストリーム)
月額費用を抑えながらも、ライブ配信、オンデマンド配信、擬似ライブ配信(録画映像を定時に配信)など、多彩な配信方法に対応。視聴ページを簡単に作成できる機能もあり、スピーディーなコンテンツ販売開始をサポートします。
ユースケース②:オンライン講座や社員研修を事業化する【LMS(学習管理システム)】
単に動画を見せるだけでなく、テストや課題提出を組み合わせた体系的な「講座」として提供し、受講者の学習効果を最大化したい場合に最適です。資格取得スクールや、顧客向けの有償トレーニングプログラムの展開に適しています。
LMS活用のメリットと選定ポイント
- メリット: 受講者一人ひとりの学習状況を可視化・管理できます。テストやアンケート機能で理解度を測り、双方向のコミュニケーションで学習意欲を高めることが可能です。
- 選定ポイント:販売機能(決済機能)が搭載されているか。学習管理(進捗、成績)はどこまで細かくできるか。SCORMなど標準規格への対応。マルチデバイス対応で、受講者が場所を選ばず学べるか。
おすすめの販売機能付きLMS(学習管理システム)
WisdomBase(ウィズダムベース)
柔軟なカスタマイズ性と豊富な機能を持ち、本格的なeラーニングサイトの構築が可能です。BtoB(法人研修)とBtoC(個人向け講座)の両方の販売モデルに対応しており、事業の成長に合わせて機能を拡張していけます。
URL:https://wisdombase.share-wis.com/
learningBOX(ラーニングボックス)
「誰でも、安く、簡単に使える」がコンセプト。初期費用0円、月額費用も低価格から始められる手軽さが魅力です。クイズやテストの作成機能が豊富で、直感的な操作でeラーニングコンテンツを作成・販売できます。
URL:https://learningbox.online/
コエテコカレッジ
オンラインスクールを作成・販売できるプラットフォームです。ページ作成から販売管理まで簡単に行えます。動画講座の販売にも適しており、割引クーポンも設定可能です。
URL:https://college.coeteco.jp/
低予算でシステム導入を検討しているならこちらの記事もおすすめです。
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学習管理システムについて詳しく知りたいならこちらの記事もおすすめです。
LMS(学習管理システム)とは?機能や選び方、おすすめLMSを紹介
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ユースケース③:デジタル商品と物販を組み合わせて販売する【ECサイト】
動画やPDF教材といったデジタルコンテンツを、書籍や関連グッズなどの物理的な商品と同じカートで販売したい場合に最適です。ブランドの世界観を表現した独自のオンラインストアを構築できます。
ECサイト活用のメリットと選定ポイント
- メリット: 物販とデジタルコンテンツのクロスセル(合わせ買い)を促進できます。デザインの自由度が高く、ブランドイメージに合った販売サイトを構築可能です。豊富な決済手段に対応できます。
- 選定ポイント:デジタルコンテンツの販売機能が標準搭載されているか、またはアプリで簡単に追加できるか。販売手数料や決済手数料はどのくらいか。顧客管理やマーケティング機能(クーポン、メルマガ)は充実しているか。
おすすめのECサイト
STORES(ストアーズ)
初期費用・月額費用が無料で、手軽にネットショップを開設できます(フリープランのみ)。洗練されたデザインテンプレートが豊富で、専門知識がなくてもおしゃれなストアを作成可能。デジタルコンテンツ販売も標準機能として提供されています。
Shopify(ショッピファイ)
世界No.1のシェアを誇るECプラットフォーム。豊富な専用アプリ(拡張機能)を追加することで、デジタルコンテンツ販売はもちろん、サブスクリプションや予約販売など、あらゆる販売形態に柔軟に対応できるのが最大の強みです。
URL:https://www.shopify.com/jp
【担当者必見】失敗しないコンテンツ販売プラットフォーム選定の5つの共通基準
どのタイプを選ぶ場合でも、法人としてプラットフォームを選定する際には、以下の5つの基準を共通してチェックすることが成功の鍵となります。
- 費用対効果(初期費用・月額料金・販売手数料)
- 初期費用や月額料金だけでなく、売上が発生した際の販売手数料や決済手数料まで含めたトータルコストを試算し、事業計画に見合っているかを確認しましょう。
- セキュリティとサポート体制
- 顧客の個人情報や決済情報を扱うため、万全なセキュリティ対策は必須です。また、問題発生時に迅速に対応してくれる、法人向けの日本語サポート体制が整っているかどうかも重要な選定基準です。
3. 機能の拡張性(外部ツールやMA・CRMとの連携) - 事業の成長に合わせて、将来的にMA(マーケティングオートメーション)やSFA/CRM(営業支援・顧客管理システム)と連携できるかなど、API連携の柔軟性や拡張性も確認しておきましょう。
- 顧客の個人情報や決済情報を扱うため、万全なセキュリティ対策は必須です。また、問題発生時に迅速に対応してくれる、法人向けの日本語サポート体制が整っているかどうかも重要な選定基準です。
- マーケティング・集客支援機能の有無
- プラットフォーム自体に集客力があるか、クーポン発行やアフィリエイト、メールマーケティングといった販売促進機能が備わっているかは、売上を伸ばす上で重要な要素です。
- 管理画面の操作性と運用のしやすさ
- コンテンツの登録や顧客管理など、日々の運用を行う管理画面が直感的で使いやすいかを確認しましょう。無料トライアルなどを活用し、実際に触ってみることをお勧めします。
法人向けのコンテンツ販売プラットフォームをお探しなら「WisdomBase」
https://wisdombase.share-wis.com/
最後に弊社のサービスWisdomBaseについて改めてご紹介させていただきます。
WisdomBaseは研修や講習など、受講率の管理が厳密に求められる環境でもスムーズに運用できるよう、さまざまな機能と手厚いサポートを備えています。
対面研修や講習会を短期間でオンライン化したい方や、法定研修のオンライン実施に対応できるプラットフォームを探している方におすすめです。
もしご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
まとめ:自社の目的に合ったプラットフォームを選び、コンテンツ販売の第一歩を踏み出そう
本記事では、法人向けのコンテンツ販売プラットフォームを「動画配信」「LMS」「ECサイト」の3つのタイプに分け、それぞれの特徴とおすすめのサービスをご紹介しました。
- 動画の販売がメインなら → 動画配信プラットフォーム
- 体系的な学習体験を提供したいなら → LMS
- 物販など多様な商材と組み合わせたいなら → ECサイト
成功の鍵は、まず貴社の事業目的を明確にし、それに最も適したタイプのプラットフォームを選ぶことです。
この記事が貴社のコンテンツ販売事業における最適なプラットフォーム選定の一助となれば幸いです。