
会社の評価制度では、売上や成果だけでなく、従業員の能力や行動、組織への貢献を公平に判断することが重要です。
しかし、評価基準が曖昧だったり、上司の主観によって結果が変わったりすると、「評価制度はいらない」「導入しても無意味」と感じられる可能性があります。
そのため、制度をなくすべきかどうかは、自社の組織規模や管理職の力量、社員との対話がどの程度定着しているかを踏まえて判断することが大切です。
この記事では、会社の評価制度が無意味と言われる理由や廃止した場合の影響、制度がない会社の評価方法、中小企業に評価制度が少ない背景、制度本来の目的や見直しのポイントについて分かりやすく紹介します。
【この記事の概要】
- 評価制度がいらない・無意味と言われる理由
- 評価制度を廃止するメリットとリスク
- 評価制度の本来の目的や見直し方
- 人事評価制度とは
- 人事評価制度が「無意味」とされ、廃止が検討される理由
- 人事評価制度を廃止するメリットとデメリット
- 人事評価制度の代わりに注目される「ノーレイティング」とは
- 人事評価制度がない会社はどうやって給与や昇進を決めるのか
- 人事評価制度の廃止が「向いている会社」「向いていない会社」
- 完全廃止は危険?人事評価制度を「見直す」ための実践ポイント
- 人事評価制度の廃止に関するよくある質問
- 社員を適切に評価するならWisdomBase
- まとめ
人事評価制度とは

人事評価制度とは、従業員の成果や能力、仕事への取り組み方を一定の基準で確認し、給与や昇進、人材育成に活用する仕組みです。
企業が組織を継続的に成長させるためには「誰がどのような成果を出し、どのような能力を伸ばすべきか」を把握する必要があります。
一方で、人事評価制度は運用を誤ると、従業員の不満や管理職の負担を増やす原因にもなります。
制度の目的を理解したうえで、どのような場面で必要になり、どこに問題が生まれやすいのかを整理することが大切です。
社員の成果・能力・行動を評価する仕組み
人事評価制度では、売上や契約件数などの成果だけでなく「業務遂行能力、専門スキル、仕事への姿勢、チームへの貢献」なども評価対象になります。
職種によって成果の表れ方が異なるため、評価項目は自社の事業や業務内容に合わせて設計することが必要です。
例えば営業職であれば売上や顧客対応、管理部門であれば業務改善や正確性、マネージャーであれば部下育成や組織運営も評価対象になります。
また、成果・能力・行動を分けて見ることで、単なる数字だけでは見えない貢献を把握しやすくなります。
出典: https://www.mhlw.go.jp/content/11800000/000681928.pdf
人事評価が給与・賞与・昇進に使われる理由
企業が人事評価を給与や賞与、昇進に活用するのは、処遇を決める際に一定の根拠が必要だからです。成果を出した社員や役割を広げた社員を適切に処遇しなければ、不公平感が生まれます。
また、評価制度があれば、昇給や昇格の理由を説明しやすくなります。評価結果が明確であれば、従業員も自分に何が期待されているのかを理解し、次の成長目標を立てやすくなります。
ただし、評価と処遇の関係が曖昧な場合は、かえって不満につながるかもしれません。評価結果をどの程度、給与・賞与・昇進に反映するのかを事前に整理しておくことが大切です。
人事評価制度と人事考課の違い
人事評価制度は「評価基準、評価項目、面談、処遇反映、育成支援」などを含む仕組み全体を指します。一方、人事考課は従業員の勤務成績や能力を査定する行為を指すことが多いです。
つまり、人事考課は人事評価制度の一部と考えると分かりやすいでしょう。制度全体では、評価をどの目的で行い、結果をどのように活用するかまで設計します。
人事考課だけに注目すると、点数やランク付けに意識が向きやすくなります。制度として機能させるには、評価後のフィードバックや育成支援まで含めて考える必要があります。
人事評価制度が「無意味」とされ、廃止が検討される理由

人事評価制度が無意味とされるのは、制度の存在そのものが不要だからではありません。多くの場合、評価基準が曖昧だったり、評価結果が活用されていなかったりすることで、形式的な作業になっている点に問題があります。ここでは、人事評価制度の廃止が検討される代表的な理由を紹介します。
評価基準が曖昧で、上司の主観や相性に左右されるから
評価基準が抽象的なままだと、上司の主観や部下との相性が評価に影響しやすくなります。例えば「主体性がある」「協調性が高い」といった項目は、具体的な行動例がなければ評価者ごとに解釈が分かれます。
従業員から見ると、評価の根拠が説明されない場合、「上司に気に入られた人が高評価になる」と受け止められやすいです。これが続くと、制度全体への信頼が失われます。
評価制度を機能させるには、評価基準を具体化し、評価者が同じ目線で判断できる状態を作ることが必要です。
評価業務の負担が大きく、形骸化しているから
評価シートの作成、面談準備、評価会議、コメント記入など、人事評価には多くの工数がかかります。管理職が通常業務と並行して対応する場合、評価期間だけ負担が大きくなることもあります。
しかし、時間をかけても評価結果が育成や配置に活用されなければ、評価業務は形骸化します。評価者は「毎年同じ作業をしているだけ」と感じ、従業員も「面談して終わり」と受け止めるようになります。
制度を続けるなら、評価業務の目的と成果を明確にし、必要以上に複雑な項目や手続きを削ることが欠かせません。
評価が給与や昇進に反映されず、社員のモチベーションが下がるから
高い評価を受けても給与や昇進に反映されない場合、社員は評価を受ける意味を感じにくくなります。反対に、低い評価を受けても何も変わらない場合も、制度の実効性は低くなります。
評価制度は、社員の努力や成果を適切に認めるための仕組みです。処遇や成長機会に結びつかない評価は、単なる確認作業になりやすいでしょう。
評価結果をすべて給与へ直結させる必要はありませんが、少なくとも昇給、昇格、研修、配置、役割変更など、どの判断に使うのかを明確にすることが大切です。
変化の激しい時代において、年1〜2回の目標設定では対応できないから
年1回や半期に1回の評価では、事業環境や仕事内容の変化に追いつけない場合があります。期初に設定した目標が、数か月後には現場の実態と合わなくなることも珍しくありません。
また、プロジェクト型の働き方やチームで成果を出す業務では、個人単位の年次評価だけでは貢献を把握しにくいです。短期間で役割が変わる職場ほど、固定的な評価制度はズレを生みやすくなります。
そのため、年次評価を補う形で、1on1や定期的なフィードバックを組み合わせる必要があります。
例えばAdobeでは、従来の年次評価を廃止し、上司と社員が継続的に対話する仕組みに移行しました。
期末にまとめて評価するのではなく、期待値の確認やフィードバック、キャリア支援を日常的に行うことで、変化の速い業務環境に対応しやすくしています。
このように、年次評価だけに依存せず、定期的な対話を組み合わせる企業は増えている印象です。
出典: https://hrnote.jp/contents/contents-432/
人事評価制度を廃止するメリットとデメリット

人事評価制度を廃止すれば、評価シートやランク付けにかかる時間を削減できます。一方で、給与や昇進を決める基準が曖昧になれば、かえって不公平感が強まる可能性もあります。
廃止を検討する際は、メリットだけでなくデメリットも把握し、自社に代替できる仕組みがあるかを確認することが重要です。
【メリット】評価業務の時間を削減し、本来の業務に集中できる
人事評価制度を廃止または簡素化すると、評価シートの記入、評価会議、ランク調整などにかかる時間を減らせます。
管理職や人事担当者は、その時間をマネジメント、育成、採用、現場支援などに振り向けやすくなります。
特に、評価項目が多く、毎回の運用負担が大きい会社では、制度の見直しによる時間削減効果は大きいでしょう。評価業務のために本来の業務が滞っている場合、廃止や簡素化はおすすめの選択肢になります。
【メリット】ランク付けによる過度な競争を防ぎ、協力関係を築ける
ランクや点数で社員を比較すると、成果を上げる意識が高まる一方で、過度な競争が生まれることもあります。特にチームで成果を出す仕事では、個人ランキングが協力関係を妨げる場合があります。
評価制度を廃止または見直すことで、社員同士が比較される不安を減らし、協働や情報共有を促しやすくなります。個人の評価よりも、チーム全体の成果や成長を重視したい会社には適しているでしょう。
ただし、成果を認める仕組みまでなくすと、優秀な社員が不満を持つ可能性があります。ランク付けをやめる場合でも、貢献を可視化し称える仕組みは必要です。
【デメリット】給与や昇進の客観的な判断基準が曖昧になりやすい
人事評価制度を廃止すると、給与や昇進を決める客観的な基準が弱くなる可能性があります。明文化された評価基準がない場合、上司や経営者の裁量が大きくなり、従業員から不公平だと受け止められることがあります。
また、昇給や昇格の理由を説明しにくくなる点もリスクです。制度を廃止しても、役割、職務内容、成果、スキル、市場相場など、処遇を決める別の基準は必要になります。
廃止する場合は、評価制度に代わる給与・昇進の判断基準を先に整えておくのがベストです。
【デメリット】管理職のマネジメント負担(1on1等)が逆に増大する
人事評価制度を廃止すれば管理職の負担が減るとは限りません。ランク付けや評価シートをなくす代わりに、日常的な1on1やフィードバック、メンバーの成果把握がより重要になります。
管理職が部下の状況を継続的に見ていなければ、評価制度をなくした後の処遇判断はさらに曖昧になります。制度がない分、マネジメントの質がそのまま公平性に影響するためです。
特に管理職のスキルにばらつきがある会社では、制度廃止によって現場ごとの差が広がる可能性があります。
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人事評価制度の代わりに注目される「ノーレイティング」とは

ノーレイティングとは、社員を点数やランクで一律に評価する仕組みをやめ、継続的な対話やフィードバックを重視する人事手法です。
人事評価制度を完全になくすというより、従来型の年次評価やランク付けを見直す考え方といえます。
変化の早い組織や、自律的な働き方を重視する企業で注目されています。
社員をA・Bなどのランクや点数で評価しない仕組み
従来の人事評価では、社員をA評価、B評価などに分類したり、点数で序列化したりすることがあります。ノーレイティングでは、このようなランク付けを前提にしません。
その代わり、社員一人ひとりの役割、成果、成長課題を個別に確認します。順位をつけることよりも、次にどのような行動を取るべきかを明確にする点が重視されます。
ただし、ランクをなくしても給与や昇進の判断は必要です。そのため、マネージャーの説明責任や組織全体の基準づくりが重要になります。
Microsoftでは、社員を相対的に順位づける「スタックランキング」を2013年に廃止しました。
従来は社員同士を比較し、評価する仕組みがありましたが、チームワークや協働を妨げる要因になり得るとして見直されています。
ノーレイティングは、社員をランクで分類するのではなく、個人の役割や成果、今後の成長に目を向ける考え方といえます。
出典: https://synergyhr.jp/team-activation-through-psychological-safety/
年次評価ではなく、高頻度な「1on1」で継続的なフィードバックを行う
ノーレイティングでは、年1回の評価面談だけでなく、日常的な1on1や短いフィードバックを重視します。成果や課題をこまめに確認することで、評価時期と実際の貢献がズレにくくなります。
1on1では、目標の進捗、業務上の課題、必要な支援、今後の成長テーマなどを話し合います。記録を残しておけば、処遇判断や育成計画を作る際の材料にもなります。
高頻度な対話が定着していない会社では、ノーレイティングを導入しても機能しにくいでしょう。制度よりも、現場のマネジメント習慣が成否を左右します。
GE(General Electric Company)は、従来、業績の達成度とGEが重視する価値観の発揮度を組み合わせ、社員を分類する評価手法を用いていました。しかし2016年にこの仕組みを廃止し、社員をランク付けしないノーレイティング型の評価へと舵を切りました。
その背景にあったのは、同社の事業構造の変化です。GEは、変化の速い現場に対応しにくいと判断され、継続的なフィードバックを重視する評価制度へ移行しています。
出典: https://boxil.jp/mag/a3223/
GEやMicrosoft、Adobe、カルビーなど人事評価を廃止した大手企業の事例
前の見出しで紹介したGEやMicrosoft、Adobeなどが従来型の年次評価やランク付けを見直した事例として知られています。年1回の評価だけでなく、継続的な対話やフィードバックを重視する流れが広がりました。
日本でも、カルビーのように社員の自律性や対話を重視した人事制度へ見直す企業が注目されています。ただし、各社が行っているのは単純な「評価の全廃」ではなく、評価の目的や運用方法の再設計です。
事例を参考にする際は、制度名だけを真似るのではなく、自社の組織規模、管理職の力量、給与制度との整合性を確認する必要があります。
出典: https://www.calbee.co.jp/newsrelease/260401.php
人事評価制度がない会社はどうやって給与や昇進を決めるのか

人事評価制度がない会社でも、給与や昇進を決める基準は必要です。制度を廃止したからといって、処遇判断までなくなるわけではありません。
むしろ、評価制度がない場合ほど、別の基準を明確にしなければ不公平感が生まれます。代表的な方法を見ていきましょう。
職務内容や役割に基づく基準で給与を設定する
評価制度がない会社では、職務内容や役割に応じて給与を決める方法があります。いわゆる職務給や役割給に近い考え方で、担当する責任範囲や求められるスキルを基準にします。
この方法では、個人の印象よりも、職務の価値や役割の大きさが重視されます。給与基準を説明しやすい一方で、職務定義を明確にする必要があります。
職務や役割が曖昧なまま導入すると、結局は上司の裁量に頼ることになるため注意が必要です。
各部門に予算を割り当て、マネージャーの裁量や話し合いで決める
会社によっては、各部門に昇給や賞与の予算を割り当て、マネージャーがメンバーの貢献度を見ながら配分する方法があります。現場に近い管理職が判断できるため、柔軟性が高い点が特徴です。
一方で、マネージャーの判断力や説明力に大きく依存します。部門ごとに基準が異なると、従業員から不公平に見えることもあります。
この方法を採用する場合は、マネージャー同士で判断基準をすり合わせる場や、人事部門によるチェックが必要です。
企業やチーム全体の業績を賞与に反映させる
個人評価を細かく行わず、会社やチーム全体の業績を賞与に反映させる方法もあります。チームワークを重視する組織では、個人間の競争を抑え、協力を促しやすくなります。
ただし、個人の貢献差が見えにくくなる点には注意が必要です。高い成果を出した社員が「自分の努力が報われない」と感じる可能性があります。
全体業績を重視する場合でも、個人の挑戦や成長を認める仕組みを別途用意しておくとよいでしょう。
360度評価を導入し、多角的な視点で判断する
360度評価は、上司だけでなく、同僚、部下、関係部署など複数の視点から評価する方法です。上司一人の主観に偏りにくく、日常の行動やチーム貢献を把握しやすい点が特徴です。
一方で、回答者の感情や人間関係が影響する可能性もあります。処遇判断に直接使う場合は、設問設計や匿名性、フィードバック方法に注意が必要です。
360度評価は、給与査定よりも育成やマネジメント改善の材料として活用すると効果的です。
人事評価制度の廃止が「向いている会社」「向いていない会社」

人事評価制度の廃止は、すべての会社に向いているわけではありません。組織規模や管理職の力量、社員の自律性によって、適した制度は変わります。
ここでは、廃止が向いている会社と向いていない会社の特徴を整理します。
【向いている】社員数が少なく、経営陣が個々の働きを把握できる会社
社員数が少ない会社では、経営陣や管理職が一人ひとりの働きを直接把握しやすいです。そのため、複雑な評価制度がなくても、日常の対話や役割の確認によって処遇を決められる場合があります。
ただし、社員数が増えると、経営者の感覚だけでは公平性を保ちにくくなります。将来的な組織拡大を見据えるなら、最低限の評価基準や給与基準は早めに整えておくべきでしょう。
【向いている】社員の自律性が高く、日常的な対話が定着している会社
社員が自分で目標を設定し、上司やチームと定期的に振り返る文化がある会社では、従来型の評価制度を簡素化しやすいです。日常的な対話があるため、年1回の評価に頼らなくても成果や課題を把握できます。
また、上司が継続的にフィードバックを行える場合、ランク付けよりも成長支援に重点を置いた運用が可能です。制度廃止というより、対話中心のマネジメントへ移行するイメージです。
【向いていない】社員数が多く、一律の基準がないと不公平が生まれる会社
社員数が多い会社では、部署や上司によって判断がばらつきやすくなります。一律の基準がないまま評価制度を廃止すると、給与や昇進の理由を説明しにくくなります。
特に、複数拠点や複数職種を抱える会社では、最低限の評価項目や職務基準が必要です。制度を完全に廃止するよりも、評価項目を絞り込み、運用を簡素化するほうが現実的でしょう。
【向いていない】管理職のマネジメント能力にばらつきがある会社
評価制度を廃止すると、管理職の日常的な観察力やフィードバック力がより重要になります。管理職によって面談の質や部下の見方に差がある会社では、制度廃止によって不公平感が広がる可能性があります。
この場合は、制度をなくす前に、管理職研修や1on1の運用ルール、記録方法を整えるべきです。制度の廃止は、マネジメントの成熟度が一定以上ある会社でこそ機能しやすいといえます。
完全廃止は危険?人事評価制度を「見直す」ための実践ポイント

人事評価制度に問題がある場合でも、すぐに完全廃止するのは慎重に判断すべきです。制度そのものではなく、評価項目の多さや運用方法に原因があるケースも多いからです。
ここでは、廃止ではなく見直しによって改善するための実践ポイントを紹介します。
現在の評価制度が機能しない「根本原因」を特定する
まずは、現在の評価制度がなぜ機能していないのかを明らかにする必要があります。評価基準が曖昧なのか、評価項目が多すぎるのか、評価結果が処遇や育成に活用されていないのかによって、対策は変わります。
従業員アンケートや管理職へのヒアリングを行い、不満や負担の原因を可視化しましょう。原因を特定せずに制度を廃止すると、別の形で同じ問題が残る可能性があります。
完全廃止ではなく「評価項目の削減」や「プロセスの簡素化」を検討する
評価制度が重すぎる場合は、完全廃止ではなく、評価項目の削減やプロセスの簡素化から始める方法があります。重要度の低い項目を削り、職種ごとに必要な評価軸だけを残せば、評価者の負担を減らせます。
また、面談シートや評価コメントのテンプレート化、評価会議の回数削減、システム化などもおすすめです。制度の目的を残しながら、運用負担を軽くすることが現実的な改善策になるでしょう。
評価とフィードバックの目的を切り離して設計する
給与査定と人材育成を一つの面談で同時に行うと、従業員は処遇への関心が強くなり、育成の話が深まりにくくなります。評価とフィードバックの目的を切り離すことで、それぞれの質を高めやすくなります。
例えば、給与や昇格に関する評価面談とは別に、1on1や育成面談を定期的に実施します。これにより、日常的な成長支援と処遇判断を混同せずに運用できます。
客観的なデータを評価の根拠として取り入れる
評価の納得感を高めるには、上司の印象だけでなく、客観的なデータを根拠として取り入れることが重要です。売上や業務成果だけでなく、研修受講履歴、テスト結果、資格取得、スキル習得状況なども評価材料になります。
客観的なデータがあれば、評価者は説明しやすくなり、従業員も改善点を理解しやすくなります。評価制度を見直す際は、どのデータを蓄積し、どの場面で活用するかまで設計しましょう。
人事評価制度の廃止に関するよくある質問

人事評価制度の廃止を検討する際は、制度の必要性、給与決定、自治体や公務員の扱いなど、さまざまな疑問が生まれます。ここでは、検索者が抱きやすい質問に回答します。
Q.人事評価が無意味と言われる理由は何ですか?
A.評価基準が曖昧で、上司の主観に左右されやすい場合や、評価結果が給与・昇進・人材育成に活用されていない場合、形式的な作業と感じられるためです。評価に時間をかけても行動改善につながらなければ、無意味だと受け止められやすくなります。
Q.人事評価制度は不要ですか?
A.すべての会社に複雑な評価制度が必要とは限りません。ただし、給与、昇進、配置、人材育成を判断するための一定の基準は必要です。制度をなくす場合でも、役割や成果、スキルを確認する仕組みは残すべきでしょう。
Q.人事評価制度を廃止すると社員のやる気は上がりますか?
A.不公平な評価や過度なランク付けへの不満が減ることで、やる気が上がる可能性はあります。一方で、成果や努力を認める仕組みがなくなると、逆に意欲が下がることもあります。廃止後も貢献を可視化し、成長支援につなげる仕組みが必要です。
Q.人事評価制度を廃止した自治体では何が変わりましたか?
A.自治体で人事評価制度を見直した場合、評価書類の作成や面談などの負担軽減が期待されます。一方で、昇任、配置、給与への反映をどのような基準で行うかが課題になります。自治体ごとの規程や運用方針によって対応は異なります。
Q.公務員の人事評価制度は廃止できますか?
A.公務員の人事評価制度は、法令や各自治体の規程、人事制度と関係しているため、組織の判断だけで簡単に廃止できるとは限りません。制度そのものを廃止するより、評価項目や運用方法を見直す形で改善されることが多いでしょう。
Q.人事評価制度には開示義務がありますか?
A.人事評価制度の導入や、すべての評価情報の開示が一律に義務付けられているわけではありません。
ただし、評価結果が給与や昇進に影響する場合は、基準や理由を説明できる状態にしておくことが重要です。透明性が低いと、従業員の不信感や労務トラブルにつながる可能性があります。
Q.人事評価がない会社では給与をどう決めますか?
A.役割、職務内容、スキル、成果、市場相場、会社やチームの業績、面談内容などを基準に決める方法があります。評価制度がない場合でも、給与決定の考え方を明文化し、従業員に説明できる状態にしておく必要があります。
Q.中小企業にも評価制度は必要ですか?
A.中小企業でも、給与や成長の基準を明確にする仕組みは必要です。ただし、大企業向けの複雑な制度をそのまま導入する必要はありません。社員数や組織体制に合わせて、シンプルな評価項目と定期的な面談から始めるとよいでしょう。
Q.人事評価制度は廃止と見直しのどちらがよいですか?
A.制度が機能していない原因によって異なります。評価項目の多さや運用負担が問題であれば、見直しや簡素化で改善できる可能性があります。
一方、会社の働き方や組織文化に制度そのものが合っていない場合は、廃止やノーレイティングなどの代替策を検討してもよいでしょう。
社員を適切に評価するならWisdomBase
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人事評価制度を廃止・見直しする場合でも、社員の成長状況やスキル習得状況を把握する仕組みは必要です。評価制度をなくしても、研修、学習管理、理解度確認、育成計画までなくしてしまうと、人材育成の根拠が弱くなります。
WisdomBaseは、教材配信、テスト、受講履歴、成績管理などを一元化できる学習管理システムです。社員がどの研修を受け、どの程度理解しているのかを可視化できるため、評価制度の見直し後も客観的な育成データを蓄積できます。
学習履歴やテスト結果をもとに、面談や育成計画の精度を高めたい企業は、WisdomBaseの資料請求や問い合わせを検討してみてください。 wisdombase.share-wis.com wisdombase.share-wis.com
まとめ
人事評価制度は、社員の成果や能力、行動を確認し、給与・賞与・昇進・人材育成に活用するための仕組みです。
しかし、評価基準が曖昧だったり、評価結果が処遇や育成に反映されなかったりすると、社員から「意味がない」と受け止められやすくなります。
人事評価制度に課題を感じている場合は、すぐに完全廃止を選ぶのではなく、まずは評価基準の明確化、評価項目の削減、プロセスの簡素化、フィードバック面談の充実から見直すことが大切です。
評価制度の目的を整理し、自社の組織規模や管理職の力量、給与制度との整合性を踏まえたうえで、最適な仕組みを設計しましょう。
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