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【2025年版】オンライン試験システムの選び方とおすすめ6選

はじめに

「紙での試験に限界を感じている…」「オンライン試験システムを導入したいけど、どのように選べばいいのかわからない」そんな不安を抱えていませんか?近年、さまざまな企業や団体が試験のデジタル化を加速させています。総務省が発行した「2023年デジタル社会推進レポート」によると、企業の約65%が何らかの形でオンライン試験システムの導入を検討しているというデータがあります。この記事では、オンライン試験システムの概要からメリット、具体的な活用事例、そして最新のおすすめシステムまでを余すところなく解説。紙ベースの運営に感じていた手間と不安を解消し、より効率的かつ公正な試験運営を実現するためのヒントをお届けします。

オンライン試験システムとは?


試験をデジタル化すると言っても、具体的にオンライン試験システムとは何なのか、イメージできない方も多いでしょう。そこでまずは、基本的な定義や概要を押さえることが大切です。このセクションでは、オンライン試験システムの特徴と役割をわかりやすく解説します。

オンライン試験システムを活用するメリット

オンライン試験システムとは、インターネットを通じて試験の出題、解答、採点、集計を行う仕組みを指します。従来の紙ベースの試験では、印刷物の準備や会場手配、採点作業などに多くの時間とコストがかかっていました。一方、オンライン試験システムではこうした手間が大幅に削減できるだけでなく、場所や時間に制約されない柔軟な受験環境を提供できます。

メリットとしては、たとえば以下のような点が挙げられます。

  • 効率化:試験問題の作成から結果の集計までをワンストップで管理できる
  • コスト削減:印刷費や会場費、輸送費などの大幅な削減
  • セキュリティ:個人情報や試験問題の漏洩リスクを最小限に抑えられる
  • 受験者体験の向上:自宅や会社から受験できるため移動負担が軽減される

このように、オンライン試験システムは受験者・運営者双方にメリットが大きく、DX化の一環として今後ますます注目されるでしょう。総務省の同レポートによると、オンライン化に移行した試験実施団体の約78%が「コスト削減を実感できた」と回答しています。

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CBT・IBTの違いとそれぞれの特徴

オンライン試験システムの文脈でよく登場するのが「CBT(Computer Based Testing)」と「IBT(Internet Based Testing)」です。一見似ているようですが、運用形態や特徴が異なります。

  • CBT:受験者が指定された試験会場に設置されたパソコンを使って受験する形式。インターネット接続は必須ではなく、セキュリティ面や回線トラブルへの対策が手厚いのが特徴です。
  • IBT:自宅や会社など、インターネット環境がある場所で自由に受験する形式。時間や場所に制限がない一方で、不正受験対策が課題となる場合があります。

企業や団体によっては、CBTとIBTを組み合わせているところも少なくありません。どちらを選ぶかは試験の目的や受験者数、運営体制などによって異なるため、まずは運用のゴールを明確にしておくことが重要です。

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オンライン試験で実施できる試験の種類

オンライン試験システムが普及するにつれ、さまざまな試験がインターネット経由で実施できるようになりました。ここでは、企業や教育機関がよく導入している代表的な試験の種類を挙げ、それぞれの特徴やポイントを解説します。

認定試験・検定試験

認定試験や検定試験のように、多くの受験者を全国規模で集めるケースでは、オンライン化の恩恵が大きくなります。会場手配が不要となり、試験問題の作成や採点プロセスもデジタル化できるため、運営コストを大幅に削減できます。また、合否結果がすぐに分かるため、受験者満足度の向上にもつながります。

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株式会社SmartHR「人事労務マイスター検定」の事例

昇進・昇格試験

企業内で行われる昇進・昇格試験においても、オンライン試験システムの導入が進んでいます。特に、全国に支社や営業所を持つ大企業の場合、全社員を一同に集めて試験を実施するのはコスト・時間ともに大きな負担となります。オンライン試験であれば、各拠点の社員が自席や指定された会議室等で一斉に、あるいは指定期間内に受験することが可能です。

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入学試験

大学や専門学校といった教育機関でも、入学試験のオンライン化が進んでいます。IBT形式であれば、遠方の受験生や海外からの留学生なども受験しやすくなり、多様な学生を獲得する機会を広げることができます。CBT形式を採用すれば、学内のコンピューター室や提携テストセンターを利用し、厳格な管理下で試験を実施することも可能です。

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留学生を対象とした学力試験オンライン化の事例

オンライン試験システムのタイプと選び方

オンライン試験システムには、主に自社で運営管理するタイプと、外部の専門会社に運営を委託するタイプがあります。どちらが適しているのかは、試験の目的や社内リソース、コストなどによって大きく左右されるでしょう。ここではそれぞれの特徴と選定のポイントを整理します。

システム提供型(自社運用)と運営委託型の違い

大きく分けて、システム提供型(自社運用)と運営委託型の2種類があります。

  • システム提供型(自社運用):オンライン試験システムのソフトウェアやプラットフォームをライセンスとして利用し、試験内容の作成や実施、運営を自社で行う形態。自由度が高い反面、社内に運営ノウハウや対応人員が必要です。
  • 運営委託型:試験の企画から運営、受験者対応などを専門会社にアウトソーシングする形態。スピーディーに導入できる反面、自社の独自要件をどこまで反映できるかが課題となることがあります。

外部委託?自社運用?導入形態で選ぶポイント

導入形態を選ぶ際には、以下の点に注目すると判断がスムーズです。

  • コスト:初期導入費や月額利用料、追加機能の有無など総合的な費用を比較する
  • 運営リソース:社内に担当者がいるか、不具合に対応できるIT知識があるか
  • カスタマイズ性:独自の問題形式や不正対策機能を追加できるか
  • サポート体制:外部委託の場合、サポート範囲や問い合わせ対応スピード

たとえば、中小企業庁の「DX導入動向調査(2024年)」によると、オンライン試験システムを導入した企業のうち約54%が「自社運用型を選んだ理由」として「コスト面で長期的に有利」「独自カスタマイズが可能」を挙げています。一方で、運営委託型を選んだ企業の最大の理由は「導入スピードが速い」「専門家に任せられる安心感」でした。

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【2025年版】おすすめオンライン試験システム6選【タイプ別】

オンライン試験システムと一口に言っても、多種多様なサービスが存在します。そこで、2025年の最新動向を踏まえながら、タイプ別におすすめの6つのシステムを厳選しました。自社運用型、運営委託型、そしてハイブリッド型をピックアップしていますので、目的や要件に合わせてご検討ください。

システム提供タイプ

自社で主体的にオンライン試験を構築・運用したい企業や団体向けのシステムです。カスタマイズ性や運用の自由度が高いことが特徴です。

スマート入試(株式会社サーティファイ)

スマート入試は、2台の監視カメラと複数のAIによる高度な不正監視機能を備えたオンライン試験システムです。PCとスマートフォンを活用することで専用機器やインストール不要で導入でき、大学入試から企業の昇進試験、資格試験まで、幅広い場面で公平・安心な試験環境を提供します。国立大学をはじめとする多くの教育・認定機関での導入実績を持ち、高い信頼性と実用性が評価されています。

  1. 強力な不正監視機能
    PCカメラとスマホカメラに加え、最大7種のAI技術で不正行為を検知・抑止。不正の検出強度は試験内容に応じて調整可能で、生成AIの利用など高度な不正行為にも対応します。
  2. 導入しやすく手間いらず
    ソフトのインストールや特別な機器は不要で、既存のPCとスマートフォンのみで利用可能。
  3. 高い信頼性と豊富な実績
    国立大学や医療・学術系団体などでの導入実績があり、世界最高水準の不正監視強度を誇ります。

サイトURL: https://smarte.jp/

TAOクラウド(株式会社インフォザイン)

TAOクラウドは、オープンソースCBTプラットフォーム「TAO」をベースにしたSaaS型のCBT(Computer Based Testing)サービスです。インフラ構築や保守の手間なく、すぐに高機能なデジタルアセスメント環境を利用できるクラウドサービスとして、教育機関や企業・団体で幅広く活用されています。

  1. インフラ不要でスピーディーに導入可能
    クラウド型CBTプラットフォームのため、サーバー構築や保守管理は不要。契約から約2週間で環境が整い、すぐに試験運用を開始できます。
  2. 誰でも使いやすいUIと高いアクセシビリティ
    ノーコードで簡単にテスト作成ができ、受験者画面はWCAG 2.1準拠。あらゆる受験者に配慮した設計で、スマホやタブレットにも対応。
  3. 国際標準に準拠した高い互換性と拡張性
    QTI2.2やLTI1.3に対応し、他システムとの連携やコンテンツの再利用が可能。

サイトURL: https://www.infosign.co.jp/tao-cloud-jp

運営委託タイプ

試験運営の専門知識やリソースが不足している場合や、大規模・厳格な試験を確実に実施したい場合に適したサービスです。

CBTサービス(株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズ)

CBTソリューションズのCBTサービスは、国家試験や有名検定などの試験運営を丸ごと委託できる1Stopソリューションを提供する総合試験運営支援サービスです。300以上の団体への導入実績と豊富なノウハウを活かして、試験の立ち上げから実施、管理、分析まで一貫して支援。専用の管理画面や各種システム機能により、試験主催者の業務負担を大幅に軽減します。

  1. 試験運営をまるごと委託できる総合支援体制
    試験立ち上げからシステム導入、当日の運営、データ分析まで一括して依頼可能。豊富な業務経験に基づく最適な提案が可能です。
  2. 主催者向けの専用管理機能が充実
    申込管理・合格者管理・ファイナンス管理などを一元的に扱える専用画面を提供。CSVでのデータ出力も可能です。
  3. 実績と信頼に裏打ちされた安心のサポート体制
    日本漢字能力検定や日商簿記など有名試験での導入実績が豊富。試験運営を熟知した専門チームが対応し、高いセキュリティとサポートを提供。

サイトURL: https://cbt-s.com/

まるごとオンライン試験(株式会社教育ソフトウェア)

「まるごとオンライン試験」は、Webエントリーから試験実施、合否判定、合格証発送、認定情報の管理までをワンストップで対応する、団体・協会向けの総合試験運営システムです。受験者情報や認定履歴を一元管理し、CBT・IBT・マークシート試験など多様な試験形式に対応。不正防止や認定証の更新管理など、試験運営に必要な機能をすべて備え、試験主催者の業務負担を大幅に軽減します。

  1. 試験運営をすべて一元管理するワンストップ設計
    エントリー受付・決済、本人確認、試験実施、合否判定、合格証発送までを一括で提供。
  2. 柔軟な試験形式と不正防止機能
    CBT・IBT・マークシート試験に対応し、問題の出題方法や画面表示もカスタマイズ可能。顔認証やリモート有人監視、AIによるオート不正監視など、不正防止機能も充実しています。
  3. 認定者情報の安全な管理と更新機能
    受験者や認定者の情報を蓄積し、受験履歴や免除情報、資格更新までを安全に管理。団体・協会向けに特化した設計で、信頼性と長期運用を支援します。

サイトURL: https://www.kyoikusw.co.jp/campaign-pages/marugoto-online-exam/

複数受験方式に対応したハイブリッド型

CBTとIBTの両方、あるいはPBT(紙試験)も含めた複数の受験方式を、試験の種類や対象者によって使い分けたい場合に適した、柔軟性の高いシステムです。

Excert(株式会社IBT総合研究所)

Excert(エクサート)は、「どこでも、どんな試験でも」をコンセプトに、オンラインでの試験受験と監督を実現する総合試験プラットフォームです。ヒトとAIによるリアルタイム監視機能により、少人数から数万人規模まで安定した試験運営が可能。IBT(在宅)、CBT(テストセンター)、PBT(紙試験)といった多様な試験形式に対応し、資格試験、入学試験、昇進・昇格試験など幅広いシーンで活用されています。

  1. ヒト×AIによる高度な不正監視体制
    受験者の映像とPC画面を、試験官とAIが同時にリアルタイムで監視。対面試験以上の監視強度を実現し、不正行為を抑止します。
  2. 柔軟な試験形式と受験環境
    在宅受験(IBT)、テストセンター受験(CBT)、ハイブリッド形式に対応。スマホ・タブレットからの受験や申込みも可能で、受験者の利便性を最大化します。
  3. 豊富な運営支援機能とスムーズな導入
    受験者マイページ、身分証アップロード、合否判定ロジック、団体専用サイト、決済機能などを標準搭載。申込みから試験実施・結果管理までを一元化でき、運営の効率化を実現します。

サイトURL: https://lp.excert.org/

CBT試験サービス(日本通信紙株式会社)

日本通信紙株式会社の試験サービスは、CBT・IBT・PBTといった多様な試験方式に対応し、試験運営をワンストップで委託できるのが特長です。全国のテストセンターでの通年実施、場所を選ばない在宅受験、従来の紙試験に対応しながら、Web申込・決済や不正監視、試験結果の集計・分析までを一括でサポートします。

  1. CBT・IBT・PBTに対応した多様な試験形式
    全国の常設テストセンターでのCBT、場所を問わないIBT、自社運営によるPBTを提供し、受験者の状況や試験内容に応じた柔軟な試験運営が可能です。
  2. Web申込決済と不正監視によるスムーズかつ安全な運営
    標準装備のWeb決済システムで、申込みから支払いまでを効率化。本人認証や視線監視による不正防止機能も備え、セキュリティ性を高めています。
  3. 作問から集計・分析まで一括対応のBPOサービス
    試験問題の作成、受験データの集計・分析、結果通知など、煩雑な業務を包括的にサポート。試験主催者は運営負担を軽減し、コア業務に集中できます。

サイトURL: https://cbt.e-ntk.co.jp/top/

システム提供タイプのオンライン試験システムをお探しならWisdomBase

wisdombase https://wisdombase.share-wis.com/

もし、オンライン試験システムの導入形態として「システム提供型(自社運用)」を検討されており、特に自社での柔軟な運用やカスタマイズ性を重視されるのであれば、弊社の「WisdomBase(ウィズダムベース)」も選択肢の一つとしてご検討ください。

WisdomBaseの強みは、その多機能性とカスタマイズ性の高さにあります。選択式、記述式、穴埋め、並び替えといった基本的な問題形式はもちろん、動画や音声を用いた問題作成も可能です。
試験の公開期間設定、受験回数制限、問題のランダム表示、スマートフォン受験など細かな試験設定が行えるため、多様なニーズに対応できます。
さらに、不正対策機能として、PCインカメラによる受験者の監視や、コピー&ペースト禁止、ウィンドウ切り替え抑止、といった機能が備わっており、セキュアな試験環境を自社で構築・管理できます。

▼WisdomBaseの試験機能についてはこちら wisdombase.share-wis.com

まとめ

紙ベースの試験運営からオンライン試験システムへ移行する流れは、今後ますます加速していくでしょう。本記事でご紹介したポイントを踏まえれば、自社・自団体に最適なシステムの導入イメージがより明確になるはずです。最後に要点をおさらいします。

オンライン試験システムは、会場手配や印刷コストの削減だけでなく、迅速な採点と結果の提供、不正防止機能の強化など、多くのメリットをもたらします。特に、社内での昇進試験や外部向けの認定試験など、受験者数や試験頻度が高い場合ほど効果を実感しやすいでしょう。

一方で、どのシステムを選ぶかによってコストや運用体制が大きく変わります。自社運用型を選ぶならカスタマイズ性と社内リソースの確保が重要ですし、運営委託型を選ぶなら導入スピードと専門家のサポートを活用できます。ハイブリッド型ならCBT・IBT両方をカバーでき、不正対策の自由度も高いのが特徴です。

今回の記事が、オンライン試験システムの導入を検討するうえでの道しるべになれば幸いです。今後も新しいサービスや技術が続々と登場すると思われますので、最新情報をキャッチアップしながら、自社・自団体に最適なシステムを見極めてください。

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