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拡張現実はAR?【extend】【augment】【expand】それぞれのニュアンスの違い

拡張現実はAR (Augmented Reality)、拡張エンタープライズラーニングLMSはEE-LMS (Extended Enterprise LMS)、拡張テキスト広告はETA (Expanded Text Ad) と、同じ「拡張」という日本語でも、用いられている英単語が異なっています。

この記事ではそれぞれの単語のニュアンスの違いについて紹介します。

Augument, Extend, Expand の違い

【augment】 は「付け足す」タイプの拡張

何もないところでもスマホごしに見ると、3Dのキャラクターが出現するようなアプリのことARアプリと言います。


AR (Augmented Reality) で用いられる augment という英単語はなかなか馴染みのない単語です。

それもそのはず、 augment は英検のレベルで言うと1級以上の結構マニアックな英単語です。

augument は「(なかったものを)付け足す」というニュアンスの英単語です。

ARの場合、現実世界にない3Dの物体を「付け足す」ので、 augment のニュアンスにピッタリですね。

ちなみに、AR(拡張現実)に類する言葉として、VR(Virtual Reality: 仮想現実)やMR(Mixed Reality: 複合現実)という言葉がありますが、VRは現実に何かを付け足すのではなく、まったく現実とは異なる世界を指し、MRはARをさらに発展させて、単に3Dの物体を表示させるだけでなく、それを操作できたり、情報を書き換えたりすることができる現実とバーチャルを Mix した世界を指します。

【extend】は「線を延ばす」タイプの拡張

EE-LMS (Extended Enterprise LMS) で用いられる extend という単語は「線を延長する」というニュアンスの英単語です。

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拡張エンタープライズ (Extended Enterprise) という言葉は、もともと1990年代に自動車メーカーのフォード社が、自社だけでなくサプライヤーや販売ディーラーなども含めた、サプライチェーンの全体を事業体として考える際に用いた言葉です。

サプライチェーンは、線上に連なったものですから、まさに線を延長する extend という単語がぴったりです。

【expand】は「(閉じているのを広げて)面積を広げる」タイプの拡張

extend が線の延長だったのに対し、expand は「面積を広げる」というニュアンスの拡張を表現する英単語です。

特に「閉じているもの(もともとその中に眠っているパワーなど)が開く」ことで「広がる」というイメージが expand にはピッタリ当てはまります。

そのため、つぼみが開いて花になるときの「開く」には expand が用いられますし、折り紙の「開く」も expand を用います。

さらには数式を展開するときの「展開する」も expand です。


日本語の「拡張」という言葉に対しても、ニュアンスの異なる複数の英単語が存在します。それぞれの単語のイメージをつかんで、しっかりと使い分けられるようになりましょう。