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紙試験じゃ実行不可能!? オンライン試験ならではの出題形式5選

メールやチャットの登場により、今までできなかった非同期のコミュニーケーションが実現できたように、オンライン試験の導入により、紙では実施が不可能な出題形式を実現することができます。

本記事ではオンライン試験ならではの出題形式を5つご紹介します。

紙試験じゃ実行不可能!? オンライン試験ならではの出題形式5選

オンライン試験ならではの出題形式5選

【1】問題プールからのランダム出題

複数の問題をあらかじめ作成しておき、それらの問題からランダムに数問を出題する形式をオンライン試験であれば実現することができます。

複数の問題のセットは、問題プールや問題セット、質問バンクなどと呼ばれることがあります。

出題される問題が受験者によって異なるため、問題の流出が生じた際も、被害を最小限に留めることができます。

また、問題プールに新しい問題を投入していくことを継続すれば、複数回の試験を開催する場合に、毎回ゼロから問題を作り直すことなく、問題プールを資産として活用することもできます。

ただし、問題プール内の問題の難易度が大きく異る場合、難しい問題が出題された受験者は不利になってしまうので、難易度のばらつきには注意しましょう。

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無理やり紙で実現する場合

問題プールは無理やり紙の試験で実現することも可能です。問題のデータベースを作成し、紙の試験を印刷する際に、ランダムに印刷されるように設定すればいいでしょう。ただし、ランダム印刷を実現する費用や、ランダムではなく印刷のパターンを複数準備する場合であっても、相応のコストがかかってしまうことに注意しましょう。

【2】1問ごとに制限時間をつけた早解き問題

1問ごとに制限時間をつけた早解き問題もオンライン試験ならではの出題形式です。

受験者に深く考える暇を与えず、即答させた場合に、どれくらいの正答率を叩き出せるかを測定することができます。

また、考える暇を与えないということは、調べ物をしたり、カンニングをするスキを与えないことに繋がります。また、通常早解き問題の場合、前の問題に戻ることができない設定がなされるため、問題の流出のリスクも下がり、カンニングや問題流出などの不正防止対策にもなります。

早解き問題の場合、記述式の問題よりも選択式の問題が適切であると言われています。

記述式の問題の場合、パソコンでの受験であればキーボードを打つ速さに依存してしまい、スマートフォンの場合も文字入力のフリックなどが速い人が得をします。

そのため、タイピングスキルを測定したい場合でない限りは、選択問題を採用することにしましょう。

無理やり紙で実現する場合

1問ずつ制限時間を設定した試験を紙で実現することは困難です。

制限時間が到来したら、問題用紙を強制的に回収すればいいわけですが、制限時間が数秒ごとの場合、1人の受験者に1人の試験監督を座らせ、高速で問題用紙の回収を行わなければなりません。高速餅つきのような様相を呈するかもしれません。

【3】条件分岐する問題

紙のアンケートで、「問1で「ア」と回答した方は問3にお進みください」といった質問を目にすることがありますが、これをアンケートではない試験で実施することは困難です。

試験で条件分岐をする目的の多くは、難しい問題に正解できた人により難しい問題を提示し、問題を間違えた人には少し簡単な問題を出題し、理解の程度を測定することでしょう。

選択肢に応じた条件分岐をした場合でも、問題用紙上で他の問題が見えてしまうため、条件分岐の内容を見ると、なんとなく答えがわかってしまうかもしれません。

無理やり紙で実現する場合

条件分岐のタイミングになったら、前の問題に戻れないように、即座に問題用紙を回収し、条件に応じた設問が掲載されている問題用紙を新たに配れば、紙の試験でも条件分岐付きの出題形式を実現することができます。この場合も、高速餅つきのように試験監督への負担が大きくなってしまいます。

【4】開始・終了タイミングが受験者ごとに異なるリスニング問題

印刷物だけでなく、音声や動画を用いた問題は紙の試験でも実現可能ですが、1つの部屋に集めらられた受験者に対して、音声や動画の再生を一斉に開始・終了する必要があります。

会場で受験するTOEICなどのリスニング問題のある試験の場合、試験の最初の方にリスニング問題を配置し、開始のタイミングが受験者間で一致するように調整されています。

オンライン試験の場合、音声や動画の再生開始のタイミングは各受験者ごとに異なっていても問題ありませんし、終了のタイミングも、早く問題が解けた人は早めに終了してもらって問題ありません(ただし、音声や動画が1回しか再生できないようにする機能などが必要です)。

【5】順次解答型連問

何やら見慣れない単語の「順次解答型連問」。多くの方がクイズ番組などで目にしたことのある出題形式です。


最初はきつめのモザイク処理がなされた映像が、だんだんモザイクがなくなっていって、誰がいち早く解答できるかを競うクイズがあります。

順次解答型連問はこれと同じことを文章題で実践したものです。

順次解答型連問は医学系のCBTで見られる出題形式です。
1問目の問題文では、病名を特定するための手がかりが少ない文章が提示され、2問目ではより詳しい内容が、3問目ではさらに詳しい内容が開示され、どの段階で正しい判断ができたかを評価することができます。

informa.medilink-study.com

ポイントは前の問題に戻れないようにすることです。
どの段階で正解に気づいたかを測定するためには、前の問題に戻る経路を防ぐ必要がありますので、紙の試験では実現が困難な出題形式と言えるでしょう。

無理やり紙で実現する場合

前のページに戻れないようにするために、他の例のように試験監督が即座に問題用紙を回収する必要があるでしょう。あるいは、問題用紙に両面テープや強力なのりが施されていて、ページをめくると前のページにへばりついて、前の問題に物理的に戻れなくするという方法もあるかもしれません。

まとめ

紙の試験をそのままデジタル化することから一歩進んで、オンラインならではの出題形式についても理解を深めましょう。

オンラインならではの出題形式には、カンニング防止や問題の流出を防ぐ効果や、紙の試験では測定しづらい能力を測定できるものがあります。

試験のデジタル化に取り組まれる方は、ぜひさまざまな出題形式に関する知見を収集するようにしましょう。

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