近年ZoomやGoogle Meetなどを使った「オンライン研修」の需要が高まっています。
複数拠点での同時研修、リモートワークの導入、研修の効率化などのために、対面で研修をする「集合研修」からオンライン研修導入に踏み切る企業が増えているためです。
そこで今回は、「オンライン研修のメリット・デメリット」「オンライン研修の始め方」「オンライン研修の学習効果を高める方法」を分かりやすく解説します。
- オンライン研修とは
- オンライン研修のメリット・デメリット
- オンライン研修の始め方
- オンライン研修の学習効果を高める方法
- まとめ
- 社内研修をオンラインで実施するならWisdomBase(ウィズダムベース)
オンライン研修とは
オンライン研修とは、講師や受講者がそれぞれ別の場所で、PCやスマホからインターネットを介して参加できる研修です。
ZoomやGoogle Meetなどを使用し、リアルタイムで講義を聞いたり、受講者同士でディスカッションできたりします。
オンライン研修と合わせて、eラーニングという言葉もよく耳にすると思います。eラーニングは、PCやスマホからインターネットを介して、あらかじめ用意された動画教材などを使い学習する方法です。場所や時間を選ばず、自分のペースで学習できることが特徴です。
オンライン研修とeラーニングの違いをもっと詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
オンライン研修のメリット・デメリット
オンライン研修のメリット・デメリットについて解説します。
メリットやデメリットを知ることで、オンライン研修を実施する際のトラブルを未然に防いだり、集合研修やeラーニングが不得意とする点を、オンライン研修でカバーすることができます。
オンライン研修のメリット
- インターネット環境さえ整っていれば、国内外問わずどこからでも参加できる
- 会場費や運営費のコストが削減できる
- チャット機能など、オンラインならではの機能が利用できる
- 勤務地や勤務時間に左右されずに、学習機会を均一化できる
- 集合研修に比べて開催のスケジュール調整が容易である
オンライン研修のデメリット
- ライブ配信システムや、インターネット環境、デバイスが必要である
- オンライン研修ならではの講義の進め方やスキルが必要である
- インターネット環境やデバイスなどでトラブルが生じる場合がある
- 実技が伴う研修は難しい
- 参加者のモチベーションや集中力の維持が難しい
集合研修に比べてオンライン研修は、会場手配や研修資材の準備にかかる時間や費用を大幅に削減できます。
また全国に拠点を持っている会社やシフト勤務の会社であれば、スケジュール調整や遠方から会場に集まるための参加者の負担が大きいため、オンライン研修の方が参加しやすいでしょう。
一方で、ライブ配信するための機器のセッティングが上手くできなかったり、参加者が操作に慣れていないなどで、トラブルが発生する場合があります。
しかしトラブルについては、事前の準備次第で十分に防ぐことが可能です。次の項目では、オンライン研修の始め方やトラブルを防ぐ方法について解説します。
オンライン研修の始め方
オンライン研修は、自社で運営する場合と、研修会社に委託する場合があります。
今回は自社で運営する場合のオンライン研修の始め方について、解説します。
オンライン研修で必要なもの
オンライン研修を行うために、運営者と参加者で必要なものは以下の通りです。
- PCやタブレット、スマホ
- Web会議ツール(ZoomやGoogle Meetなど)
- インターネット環境
- 教材
- 外付けUSBカメラ(なくても実施可能)
- ヘッドセット(なくても実施可能)
カメラやマイクがデバイスに内蔵されていれば、外付けUSBカメラやヘッドセットがなくても構いません。
しかし外付けUSBカメラやヘッドセットがあれば、映像が乱れたり、画面が荒くて見えにくい、音声が聞き取りにくいなどのトラブルを防ぐことができるため、使用することをおすすめします。
オンライン研修の運用のポイント
オンライン研修の運用のポイントについて解説します。
事前準備を怠らない
Web会議ツールやインターネット環境、マイク、Webカメラなどの動作確認は必ず行いましょう。配信準備や動作確認は想定以上に時間を要します。前日までに準備を済ませておくことで、当日は余裕を持って研修を進行できます。
さらに本番と同じ流れでリハーサルをすることもおすすめです。進行に問題がないか、足りない機材はないかなど確認しましょう。
また紙資料やPDFデータなどテキスト教材があれば、事前に受講者へ共有します。
オンライン研修に慣れていない参加者のために、Web会議ツールの操作マニュアルを事前に配布することもおすすめです。当日に操作がわからず、ワークに参加できないなどのトラブルを防ぐことができるでしょう。
オンライン研修開始時にテクニカルチェックを行う
開始時間になったら、まずはテクニカルチェックを行いましょう。参加者に自分の声や映像が問題なく届いていることを必ず確認してから研修を進めてください。
配信担当者を配置する
オンライン研修では、Web会議ツールの操作に慣れた担当者を必ず配置しておきましょう。
オンライン研修は集合研修と違い、機材や通信によるトラブルが発生しやすいです。講師だけでは対応できなかったり、そもそもトラブルに気が付かない場合もあります。
配信担当者は、参加者と同様に研修に参加し、映像、音声の乱れなどなにかトラブルがあればすぐに講師に伝え、トラブルに対応できるよう備えておきましょう。
トラブルに即座に対応できる人がいるだけで、講師や受講者は研修に集中することができ、質の良い研修を行うことができます。
チャット機能を活用する
通常の研修の場合、講義の最後や話の区切りの良いタイミングで、講師への質疑応答の時間を設ける場合が多いと思います。ただ、オンライン研修は雰囲気がつかめず、質問がしにくいと感じる参加者も少なくありません。そんな場合には、Web会議ツールのチャット機能を積極的に利用しましょう。
研修の開始時に参加者にチャット機能の説明をし、随時質問を受け付けていることを伝えましょう。他の参加者に見られず講師にだけチャットを送る機能などを活用し、参加者にとってより質問しやすい環境を作りましょう。
オンライン研修の注意点
オンライン研修を行う際の注意点も押さえておきましょう。
マイクやインターネット環境の不具合によるトラブル
マイクの不具合で音声が入らなかったり、PC内蔵マイクを使う場合は、環境音を拾ってしまいノイズが発生するなどのトラブルがあります。
またインターネット環境が不安定ですと、声や映像の遅延が発生し、研修進行の遅れや、オンライン研修の効果が半減します。
このようなトラブルを防ぐためにも、事前準備で機器トラブルがないかどうか、研修に適した環境かどうかを確認しておきましょう。
モチベーション・集中力の維持が難しい
オンライン研修で、画面を見て話を聞くだけの講義形式が長時間続くと、集中力を維持できなくなります。
集合研修であれば、対面ならではの緊張感や空気感を共有できます。しかし画面越しではそれらが伝わりにくく、モチベーションや集中力の低下に繋がります。
参加者同士が議論できるようなグループワークを取り入れたり、1時間に1回など適度に休憩時間を入れると良いでしょう。
また講義形式の内容は事前学習で済ませるなど、オンライン研修の時間を短縮することも有効です。
実技を取り入れた研修は難しい
オンライン研修では、実践をしなければ理解できないような内容は向いていません。例えば、名刺交換など対面によるロールプレイングや、チームで協働して取り組むワークショップは、集合研修が適しています。
反対に電話対応のような顔の見えないロールプレイングであれば、集合研修より、オンライン研修の方が本番に近い緊張感が味わえるでしょう。
オンラインまたは対面のどちらが適しているか、正しく判断する必要があります。
オンライン研修の学習効果を高める方法
最後にオンライン研修の学習効果をさらに高める方法をご紹介します。
オンライン研修の学習効果を高める方法として、ブレンディッドラーニングを取り入れた研修と、LMS(学習管理システム)の活用が挙げられます。
ブレンディッドラーニングを取り入れた研修
ブレンディットラーニングとは、オンライン研修やeラーニングなど、さまざまな学習方法を組み合わせた研修手法です。知識習得やテストなどをeラーニングで行い、ディスカッションや実地訓練などはオンライン研修や集合研修で行います。
必要な知識は事前にeラーニングで学習することで、研修ではディスカッションなど実践的な内容を重視したカリキュラムを組むことができます。
特にオンライン研修では、参加者のモチベーションや集中力が課題となるため、知識習得のための講義形式の内容については、eラーニングで学習する方が効率的と言えます。
ブレンディッドラーニングを取り入れることで、オンライン研修のメリットを活かしつつ、デメリットは他の方法で補うことができ、学習効果が高められます。
LMS(学習管理システム)を活用する
Web会議ツールだけでは、学習履歴などのデータが残らなかったり、体系立てた研修カリキュラムが組めないなど、細かな受講管理や運用規模に限界があります。
またeラーニング戦略研究所の最新の調査によると、オンライン研修を実施している企業の73%がLMS(学習管理システム)を導⼊しているという結果が出ています。
LMS(学習管理システム)は、eラーニングとして用いられる動画コンテンツやテキストコンテンツの管理ができます。またライブ配信機能を使いオンライン研修を実施することもできるため、先ほどご紹介したブレンディッドラーニングにも適したシステムです。
オンライン研修やeラーニング以外にも、研修内容の理解度をチェックするような試験作成機能を備えたLMSがあります。
学んだことのアウトプットや知識の整理ができる試験機能は、学習効果を高めるために有効な手段と言えます。
より本格的なオンライン研修を実施したいなら、LMS(学習管理システム)の導入を検討しても良いでしょう。
まとめ
オンライン研修のメリット・デメリット、オンライン研修の始め方、オンライン研修の学習効果を高める方法について解説しました。
オンライン研修は、インターネット環境とWeb会議ツール、PCやスマホなどのデバイスがあれば実施できます。
しかしオンライン研修だけでは、受講者のモチベーションの維持などの課題があります。
オンライン研修やeラーニングなどさまざまな学習方法と組み合わせたブレンディッドラーニングやLMS(学習管理システム)の活用が、オンライン研修の学習効果を高めることを解説しました。
社内研修をオンラインで実施するならWisdomBase(ウィズダムベース)
WisdomBaseは、オンライン研修やeラーニングなど、さまざまな形式で研修の実施をサポートする、LMS(学習管理システム)です。
WisdomBaseには、オンライン研修を実施するための以下のような機能が備わっています。
- 研修の内容に応じて動画や音声・テキスト・PDFなどさまざな形式でコンテンツをオンライン配信できる
- 研修後のアンケートやレポート提出、理解度テストなどもオンラインで実施できる
- 社員ごとの研修参加状況や学習進捗状況を把握・管理できる
- 社内の人事評価システムともAPI連携できる
このようにWisdomBaseがあれば、複数のツールを用意しなくてもオンラインで社内研修する環境を整えられます。
研修のオンライン化をご検討中の企業様はぜひお気軽にご相談ください。
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