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オンライン試験の不正防止|今の仕組みのまま強化する方法

オンライン試験の不正防止|今の仕組みのまま強化する方法

受験規約に「不正行為は禁止」と明記している試験は多いですが、それだけで実際の不正を防げているとは限りません。

1,021人を対象にした調査では、禁止されていても生成AIを使いたいと考える受験者が57.0%に達していました。半数以上が一線を越えることを考えている一方で、主催者側には不正が起きたかどうかを確かめる手段がないというのが、いまのオンライン試験の実情です。

本記事では、何を・どこまで・どう対策するかを、技術・運用・規程の3つの視点から整理します。

【この記事の概要】

  • オンライン試験の不正は「禁止の明記」だけでは防げず、技術・運用・規程の3レイヤーで設計する必要がある
  • 監視は強ければよいものではなく、試験の重要度に応じてLevel 0〜3で選ぶとコストと厳格性のバランスが取れる
  • システムを乗り換えなくても、いま使っているLMSや試験システムに監視機能だけを組み込む方法がある

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オンライン試験の不正防止が「性善説」で回らなくなった理由

オンライン試験の不正が性善説で防げなくなった理由

オンライン試験そのものは、すでに広く定着しました。しかし前提が変わったのは、誰でも手元のスマートフォンやPCから生成AIを使える環境が整ったことです。ここでは、その実態を数字で確認します。

生成AIの利用経験があり、直近3年以内にオンライン試験を受験した1,021人を対象に2026年5月28日〜31日に実施した調査では、「禁止されていても生成AIを利用したいと思う」と回答した人が57.0%(利用したいと思う23.7%、できれば利用したいと思う33.3%)にのぼりました。実際に「できてしまいそうな不正方法」として挙げられたのは、生成AIに回答を求める(49.5%)、スマートフォンでの検索(47.6%)、PCの別タブでの検索(44.7%)の順です。

一方で、同じ調査では「不正を疑われるのではないかという不安がある」と回答した人が61.0%にのぼりました。不正をする側だけでなく、真面目に受験している側も、対策が見えないことによる不利益を被っているというのが実情です。

ここで問われているのは、噂や苦情で気づけるかどうかではなく、主催者自身が「この試験は公正に実施できたか」を確認する手段を持っているかどうかです。疑わしい挙動があっても検証できなければ、合否判定に説得力を持たせることも、次回以降の試験設計を見直すこともできません。

出典:株式会社シェアウィズ「【1,021人実態調査】『禁止されていても生成AIを使いたい』が6割。オンライン試験における"性善説"の限界が明らかに」(プレスリリース

オンライン試験で起こる不正行為の4類型

オンライン試験の不正は、手口ごとに個別に対策を考えるより、「効く対策が同じもの」でグルーピングすると設計しやすくなります。

類型 具体例 効く対策
なりすまし 替え玉受験 顔認証・本人確認
持ち込み・検索 カンニングペーパー、スマートフォン、生成AI、別タブ 専用ブラウザによる画面ロック、タブ移動検知、AI監視
第三者の介入 別室からの指示、複数人の在室 AI監視(複数人検知・音声検知・視線検知)
問題の漏洩 撮影してSNS等で共有 問題プールからのランダム出題、常時録画

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オンライン試験の不正防止策|技術・運用・規程の3レイヤーで整理する

技術・運用・規程の3レイヤーで整理する不正防止策

対策を思いつくままに並べると、「結局どれから手をつければいいのか」が分からなくなります。ここでは効き方の異なる3つのレイヤーに分けて整理します。技術で防ぐもの、運用で防ぐもの、規程で防ぐものは、それぞれ役割が違います。

技術レイヤー|起こさせない・検知する

本人確認としての顔認証、専用ブラウザによる受験画面のロックダウン、別タブへの移動検知、AI監視(離席・複数人の存在・視線・音声・居眠りの検知)、そして不正の疑いがある場面だけを保存する、あるいは常時録画するという証拠保存の仕組みが技術レイヤーにあたります。

ここで押さえておきたいのは、「検知」と「抑止」は別の効果だという点です。検知の仕組みそのものは不正が起きたあとに気づくためのものですが、その存在を事前に伝えておくことで、行動を思いとどまらせる抑止効果が生まれます。

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運用レイヤー|試験設計と事後判定

ランダム出題や問題プールからの出題、制限時間の設計、記述式の併用といった試験設計そのものの工夫も、有効な不正対策です。加えて、AIやカメラが検知した結果をそのまま「不正」と断定せず、担当者が証拠画像を確認して受験の有効・無効を判定するレビュー体制を用意しておくことが欠かせません。検知して終わりにしない仕組みが、運用レイヤーの要になります。

規程レイヤー|処分と同意

不正が見つかった場合の処分内容を受験規約に明文化し、受験前に周知しておくことも対策の一部です。前述の調査では、専用ブラウザの導入によって不正が「抑えられると思う」と回答した人が、資格・検定試験を想定した設問で79.5%にのぼりました。技術的な機能そのものよりも、「対策をしている」と伝わること自体に抑止力があるということです。あわせて、撮影・録画を行う場合の受験者への同意取得は、主催者側の責任として整えておく必要があります。

不正防止のレベルは試験の重要度で決める|監視の4段階

試験の重要度で選ぶ監視レベルの4段階

すべての試験を最も厳格な監視で行う必要はありません。監視を強くするほど受験者の負担やコストも上がるため、試験の重みに応じて監視レベルを選ぶという発想が実務では欠かせません。

レベル 監視内容 向いている試験
Level 0 別タブへの移動検知のみ 理解度確認テスト、社内の小テスト
Level 1 AI監視(離席・複数人・視線・音声の検知) 社内認定試験、研修の修了テスト
Level 2 Level 1に加え、不正検知時の画像保存 資格・検定試験、採用選考
Level 3 常時の画像保存 法定講習、公的資格、昇格試験

厳格な監視には、受験者の心理的な負担や運用コストが伴います。合否が人事評価や資格の価値に直結する試験ほど高いレベルを、社内の理解度確認のような試験は低いレベルを、という判断が現実的な落としどころです。

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不正防止機能を導入する3つの方法とコスト比較

不正防止機能を導入する3つの方法の比較

不正防止を強化しようとすると、多くの企業は「試験システムの乗り換え」しか選択肢がないと考えがちです。しかし実際には、現状の運用を維持したまま強化する方法も存在します。

方法 内容 向くケース 論点
①監視機能つきの試験システムに乗り換える 出題・採点・監視が一体化したシステムを新たに導入する 現行システムに不満がある、またはこれから新規導入する 移行の手間がかかり、既存データや運用フローを作り直す必要がある
②有人監視を外部委託する 試験官が遠隔で受験の様子を監視する 年に数回実施する難易度の高い試験 1受験あたりの単価が高く、対象人数が増えると成立しにくい
③今のシステムに監視機能だけを組み込む SDK・APIで監視の仕組みだけを追加する 現行システムをそのまま使い続けたい、段階的に強化したい 組み込みの作業が必要で、対応できる事業者は限られる

③は「Proctoring Infrastructure as a Service(PIaaS)」と呼ばれる形態で、既存のシステムに監視機能だけをSDK・APIで追加するものです。国内でも2026年8月から、この形態のサービスを選べるようになりました。監視強度は3段階から選べ、料金は従量課金制で、60分の試験であれば1受験あたり150円からという価格例もあります(最軽量の構成の場合。別途初期費用・月額費用あり)。試験システムそのものを入れ替えずに不正防止機能だけを追加できる点が、①・②との違いです。

オンライン試験の不正防止でつまずきやすい4つの落とし穴

オンライン試験の不正防止でつまずきやすい落とし穴

監視機能を導入しても、運用の設計を誤ると効果が出なかったり、思わぬクレームにつながったりします。導入前に押さえておきたい4つの論点を紹介します。

誤検知をそのまま「不正」にしてしまう

AIによる検知は完璧ではありません。離席や視線移動の検知が、実際には受験者の癖や環境要因による誤検知である場合もあります。証拠画像とともに人がレビューし、受験の有効・無効を判定するフローを前提に設計することが欠かせません。

受験者の心理的な負担への配慮を欠く

何を、どこまで監視するのかを事前に開示していないと、受験者の不安やクレームにつながります。前述の調査では、監視機能の導入メリットとして「不正を疑われる不安が減る」(44.0%)、「真面目な人が正当に評価される」(42.3%)という回答が挙がっており、監視は取り締まりのためだけでなく、受験者を守る機能でもあるという伝え方が有効です。

個人情報・保存期間の設計が抜けている

録画や画像データをどこに保存するか、どのくらいの期間保持し、いつ削除するかは、導入前に必ず決めておくべき項目です。保存場所が国内か海外か、削除のタイミングが明確かどうかは、受験者から同意を取得する際の説明内容にも直結します。

受験者側の環境確認を後回しにする

回線速度、カメラの有無、スマートフォンでの受験可否といった受験環境は、事前の動作確認とヘルプ体制を用意しておかないと、当日の不具合につながります。

オンライン試験の不正防止ならWisdomBase・ProctorWis Connect

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ここまで紹介してきた技術・運用・規程の3レイヤー、そして監視レベルの考え方は、WisdomBaseとProctorWis Connectで実装できます。どちらを選ぶかの分かれ目は、出題や採点まで含めて試験の実施基盤ごと整えたいか、いま使っているシステムに監視機能だけを足したいか、という点にあります。

今のシステムを使い続けるならProctorWis Connect

ProctorWis Connectは、SDK・APIで既存のLMSや試験システムに監視機能だけを組み込める、国産の試験監視サービスです。別タブ移動検知、AI監視(離席・複数人・視線・音声・居眠りの検知)、顔認証による本人確認、そして不正検知時または常時の画像保存まで、監視強度を3段階から選べます。ISMS認証を取得し、データはAWS東京リージョンに保存、試験完了後12カ月で自動削除されるなど、国内での運用を前提としたセキュリティ設計です。PC・スマートフォンの両方に対応しています。 wisdombase.share-wis.com wisdombase.share-wis.com

試験の実施そのものから見直すならWisdomBase

WisdomBaseは、出題・配信・採点までを一体で行えるオンライン試験システムです。専用ブラウザによる受験画面のロックダウンに加え、監視機能を設定でオンにするだけで、開発や別システムの契約なしに不正対策を組み込めます。動画の受講監視機能を使えば、法定講習や研修動画の視聴時に離席やなりすましを検知し、「視聴が完了した」ではなく「本人が受講した」ことを証明できます。

WisdomBaseのより詳しい機能や、他社システムとの違い、導入事例などをまとめた資料を無料でご用意しています。「今のシステムに監視機能だけを追加したい」「監視レベルをどう選べばよいか相談したい」といったご相談やデモ画面のご案内も承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。 wisdombase.share-wis.com wisdombase.share-wis.com

まとめ

オンライン試験の不正防止は、「禁止と書く」だけでは機能しません。本記事で紹介した3つの視点を押さえておくと、対策の抜け漏れを防げます。

  1. 技術・運用・規程の3レイヤーで対策を整理する
  2. 監視レベルは試験の重要度に応じて、Level 0〜3から選ぶ
  3. 試験システムを乗り換えなくても、監視機能だけを組み込む方法がある

生成AIの普及で、受験者の意識と主催者の対策のあいだのギャップは広がっています。まずは自社の試験がどのレベルの監視を必要としているかを見極めることから始めてみてください。