ECサイトを運営する上で、「誰に対して商品を売るのか」とユーザー層を想定することはとても重要です。
商品やサービスが溢れかえる今のご時世では、大抵のモノがすぐに手に入ります。
そのため、ユーザーは商品やサービスから得られる「体験」や「利便性」を求めていると言われています。
また様々な情報がインターネット上に流れ、ユーザーが商品やサービスに求めている価値が細分化され、誰もが欲しいと思うものを販売することが難しくなっています。
そこで商品やサービスを本当に求めている人へ届けるために、ターゲット戦略やペルソナ設定が重要となります。
本記事では失敗しないECサイトを作るためのターゲットとペルソナの設定について解説します。
1. ターゲットとペルソナの違い
「ターゲット」と「ペルソナ」の違いはご存じでしょうか?
似たような意味合いを持つ言葉ですが、まずはこの2つの言葉の意味や違いを理解しましょう。
ターゲットとは
自社の商品・サービスを訴求する集団の属性を設定することを指します。
年齢や性別、居住地域などによって興味・関心度合いは変わります。
仮に美容関連の動画であった場合、男性の興味は低くなりますが、女性の興味は高くなるように、訴求したい層はどんな層なのかを意識することは重要です。
ペルソナとは
自社の商品・サービスのユーザーを体現する仮想的な人物像を指します。
実際にその人物が実在するかのように、年齢、性別、職業、趣味...など、できるだけ現実味のある詳細な情報を設定します。
ターゲットとペルソナの違い
ターゲットとペルソナは設定する範囲に大きな違いがあります。
ユーザー層を考えるという点では同じですが、ターゲットよりもペルソナの方がより鮮明で詳細な範囲を設定します。
ターゲットは性別や年齢、消費行動などから、実在する集団を設定します。
ペルソナはターゲットに基づいて、商品やサービスを利用してくれそうな架空のユーザー像を設定します。
2. ターゲットを設定する
ECサイトで販売する商品やサービスのターゲットを設定しましょう。
ターゲットを設定する理由としては以下が挙げられます。
- ユーザーのニーズに合致しないと興味を持ってくれない
- 競合他社との比較対象になりやすい
ユーザーはインターネット検索により、競合他社との比較・分析を行うため、「このサービス・商品が自社に一番マッチしている」と思ってもらう必要があります。
ターゲットを明確にすることで、ペルソナを決める際により具体的な人物像を設定できます。
ターゲットを明確にするために考えること
ターゲットを明確にするには、以下の2点について考える必要があります。
- 誰に向けた商品・サービスなのか
- 商品・サービスの特徴や強みは何か
誰に向けた商品・サービスなのか
その賞品・サービスが誰に向けて提供されるものなのか、今一度きちんと整理しておきましょう。年齢、性別、職業、興味関心の属性でターゲット像を明確にしておくことが重要です。
- ターゲット設定の例
- 年齢 : 30代
- 性別 : 男性
- 職業 : 営業職
- 興味・関心 : ECサイトでキャンプグッズを探している
商品・サービスの特徴や独自性、強みは何か
提供する商品や・サービスが「ユーザーの不安や悩みに対してどのような解決ができるのか」ということが独自性や強みになります。
商品・サービスの特徴や独自性や強みを洗い出すと、サービス・商品が提供する価値と、ユーザーの抱えている悩みとの間にギャップが存在するでしょう。
これらのギャップを埋める=「適正なターゲット設定ができる」ということになり、本当に欲しいと思っているユーザーへメリットを届けられる可能性が高くなるはずです。
3.ペルソナを設定する
ターゲットが決まれば、次にペルソナを設定しましょう。
対象の年齢、職業、趣味等の情報を以下の表のようにまとめることをオススメします。
ペルソナを設定するメリットは以下の通りです。
- ユーザーニーズの把握
- メンバー間での認識や方向性の共有
明確な根拠に基づくペルソナを設定できれば、ユーザーニーズの理解に繋がり、組織全体が同じ方向を向いて、各種施策を進められます。
ペルソナの設定には人物像の分析を欠かさない
ペルソナは架空の人物像ではありますが、根拠のない空想ではありません。
根拠のないペルソナや都合の良いペルソナを設定したとしても、現実のユーザーに響く可能性は低く効果は見込めません。
ペルソナの設定には、必ず実在の人物像を分析しましょう。分析方法としては以下のようなものが挙げられます。
1. アンケート調査
ターゲット層に該当する人々に、インタビューやアンケートを実施することで、ユーザーの行動や価値観をより具体的に考察できます。
2. アクセス解析
運営している自社サイトへ訪問するユーザーの履歴を解析することも有効です。
Googleアナリティクスなどの解析ツールを活用し、サイトの滞在時間、何をクリックしたか等を分析し、ペルソナの設定に活かせます。
ペルソナ設定の例
ペルソナ設定における例を考えてみましょう。
例えば、あなたが以下のような人物だと仮定します。
- 年齢:40歳
- 会社員
- 仕事が忙しく、不摂生になりつつある
- 現在、ダイエットに関心あり
そんなあなたが、仕事帰りにたまたま立ち寄った書店でいくつかの新書を見つけました。
それらの新書の帯には以下のキャッチコピーの記載があります。あなたはどの本を手にとると思いますか?
a:誰でも手軽に効果を実感できる〇〇食事法!
b:トレーニングの効果を劇的に高める、アスリート志向の〇〇食事法!
c:仕事が多忙で食事時間がバラつく方向け、ビジネスマンの味方〇〇食事法!
仕事を終えてから帰宅する時間帯が遅く、休日の大半を平日の仕事疲れを癒す時間として費やしている場合は、cを選ぶ場合が多いと思います。
あるいは、週に2〜3日のジム通いは欠かさず行っているものの、「1か月以内にあと〇〇kg痩せたい」と感じている人は、bかcに魅力を感じるでしょう。
このようにユーザーの生活習慣や趣味趣向により「自分に一番合っている!」と思える訴求のポイントは違います。
ペルソナを設定し、「他の誰でもない、あなた」に訴求することが、ECサイトの成功の第一歩です。
4.オンライン日本語学習サービスを立ち上げた事例
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5.最後に
今回は、ターゲット・ペルソナ設定についてご紹介しました。
訴求・提供したい価値が必ずしもユーザーのニーズへ合致しているとは限らないため、ユーザーへの理解を深める・ユーザーニーズと提供価値との間のギャップを埋めるということが大切になります。
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