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オンライン入試システム完全ガイド|導入メリット・不正対策・事例を解説

はじめに

「いまの受験方式で本当に大丈夫なのか?」と、不安や焦りを感じてはいないでしょうか。受験者の利便性を高め、競合校との差別化を図るうえでオンライン入試は大きな武器になります。

オンライン入試は受験者・大学双方に大きなメリットをもたらす一方で、「本当に不正を防げるのか」「システムの運用は難しくないか」など、慎重に検討すべき要素も多々あります。本記事では、そんな悩みを解消するために必要なポイントをわかりやすくまとめました。ぜひ最後までご覧いただき、競合校との差別化に向けた具体的な導入ステップをイメージしてみてください。

オンライン入試システムとは

オンライン入試システムとは、受験者が自宅などからPCを使って試験を受けられる環境を構築する仕組みです。コロナ禍を機に注目が高まりましたが、地理的制約の解消や受験者数の拡大など、教育機関が抱えるさまざまな課題に応える手段としていまや欠かせない存在となっています。

オンライン入試システムは、単なる「ウェブ上での試験」ではありません。エントリー管理や試験日程の調整、不正防止機能など、一連の入試プロセスを包括的に支援する総合的な仕組みを指します。ここでは、その導入メリットや主要な機能を解説します。

システム導入のメリット

オンライン入試を導入する第一の利点は、地理的制約が取り払われることです。これまでは地方や海外の受験希望者は会場まで足を運ぶ負担が大きく、受験自体を断念するケースもありました。しかしオンラインであれば、PCと安定したインターネット環境さえあればどこからでも受験が可能になります。

さらに、紙の試験問題を印刷・配布する手間も大幅に減少し、採点も自動化できるため業務効率が向上します。会場手配や問題用紙の印刷が不要になることでコスト削減にもつながり、運営担当者は業務の効率化を実感しやすいでしょう。

オンライン入試システムの主な機能

オンライン入試システムには、大きく分けて以下の機能が備わっていることが一般的です。

  1. 受験者管理
    1. 受験者情報の収集・管理を効率化
  2. 問題作成
    1. 選択式問題、穴埋め問題、記述問題などを作成
    2. 画像や音声、動画の挿入
  3. 受験機能:
    1. 受験期間や回数、制限時間の設定
    2. 事前の動作確認機能
  4. 採点・結果通知
    1. 自動採点や採点結果の即時反映(後採点や結果の非表示も可能)
  5. 不正防止機能
    1. カメラ監視やAI検知などによるカンニング対策

これらの機能を一元的に扱うことで、従来の紙ベース入試では考えられなかった運用の最適化が可能となります。

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試験中の不正行為を防ぐための機能

オンライン試験の最大の懸念材料は、不正行為の発生でしょう。自宅受験で監視の目が届きにくい分、カンニングなどを完全に防げるのか不安に思う入試担当者も少なくありません。そこで、多くのオンライン入試システムでは、様々な監視・検知機能を組み合わせることで不正行為を徹底的に防ぐ仕組みが整えられています。

これらの機能を十分に活用できるかどうかは、導入後の運用を成功させるカギとなります。技術的な仕組みを知っておくだけでなく、自校の実情に合わせて運用ルールを定めることが重要です。以下では、不正防止の代表的な機能を詳しく見ていきましょう。

インカメラを活用した監視機能

受験者のPCやタブレットに搭載されているインカメラを使用し、試験中の受験者の挙動を映像として記録・監視する機能です。顔の向きや不自然な動作などをリアルタイムで確認でき、複数の受験者を同時にモニタリングすることも可能です。

これにより、他の資料を手元で操作しているかどうかなどを把握でき、万が一怪しい行動を検知した場合は、即座に警告や強制退出などの対処を行うことができます。

AIによる不正検知機能

近年のオンライン入試では、AIを活用した不正検知機能が重要視されています。人の動作や視線の動きなどを解析し、人為的なカンニング行為を察知する仕組みです。また、外部からの音声や、画面外からの指示が疑われる音がある場合なども検知可能で、試験後のログ解析によって詳細な検証を行えます。

本人確認機能

オンライン試験では、本当に受験すべき本人が受験しているかどうかを確認する作業が不可欠です。写真付き身分証との照合や、生体認証(顔認証・音声認証など)を組み合わせるシステムが多く、事前登録した顔写真と当日の顔を照合することでなりすましを防止します。これにより、会場受験さながらの厳格な本人確認をオンライン上でも実現できます。

プールした問題からのランダム出題

不正を防ぐもう一つの手段として、問題バンクに蓄積された多種類の問題からランダムに出題する方式も効果的です。受験者ごとに出題される問題が異なるため、事前に解答を共有する行為が難しくなります。さらに、問題の順番をシャッフルする機能も組み合わせることで、受験者同士の回答コピーリスクを極小化します。

ブラウザ間の移動の制限やデスクトップの監視

試験専用の受験画面以外に切り替えた場合、システムが自動的に警告を出したり、試験画面を強制終了したりできる機能です。またPCのデスクトップを監視し、受験中に試験以外のタブに移動した際は、強制的に画面が撮影する機能により、不正行為を行うリスクを抑えられます。これらの制限により、受験者がインターネットで解答を検索する可能性も大幅に低減します。

オンライン入試システムの導入事例

「本当にオンラインで全ての試験がうまくいくのか?」と疑問を持つ方もいるでしょう。そこで、実際にオンライン入試システムを導入している大学や専門学校の事例を取り上げます。実際の運用状況を知ることは、自校での導入イメージを明確にし、不安を取り除く助けになります。

一橋大学

一橋大学は、教育のグローバル化を推進し、留学生の受け入れを積極的に行っています。コロナウイルスの流行をきっかけに、留学生向けの入学試験をオンライン化しました。試験には漢字・語彙・文法・聴解の4部門があり、約140問の選択式の問題です。聞き取り問題では、音声の巻き戻しや早回しができない機能を活用し不正対策をしています。

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デジタルハリウッド大学

デジタルハリウッド大学は、デジタルハリウッド株式会社が運営する、デジタルコミュニケーションを学べる日本で唯一の単科大学です。入学者選抜における「基礎学力テスト」をオンラインで実施しています。当初、会場型の試験を検討していましたが、コロナウィルスの影響で会場型の試験が難しくなり、オンライン入試システムを導入しました。

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東京ドリーム学園

学校法人東京ドリーム学園は、日本人学生及び留学生向けにビジネスや英語を専攻する学科と留学生向けに日本語学校を運営しています。国内の日本語学校に通う留学生の入試でオンライン入試システムを活用しています。これまで手作業で行っていた採点は完全に自動化され、入試終了後すぐに点数を確認できるようになったため、選考を迅速に進めることが可能になりました。

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オンライン入試の実績があるシステムをご紹介

具体的にどのようなオンライン入試システムを選べばいいか悩んでいる担当者の方も多いでしょう。システム選定は機能面だけでなく、導入後のサポートやコストパフォーマンスも重要です。

ここでは、オンライン入試の実績のあるシステムをご紹介します。導入事例やサポート体制、そして自校の要件との適合度をしっかりと吟味することで、より最適なシステム選択が可能になります。実際の利用者の声や、公式サイトでの機能比較なども併せてチェックするとよいでしょう。

スマート入試(株式会社サーティファイ)

「スマート入試」は、2つの監視カメラと7つのAIによる強力な不正監視機能を備えたオンライン試験システムです。入学試験や入社試験、昇進・昇格試験などをリモートで実施可能にし、公平で安全な試験環境を提供します。 PCカメラとスマホカメラの併用により死角をカバーし、AIによる本人認証や視線検出、音声検出などで不正を未然に防止します。大学、検定団体など多様なシーンで活用されています。

https://smarte.jp/

TAOクラウドJP(株式会社インフォザイン)

TAOクラウドは、インフラ構築不要のSaaS型CBTプラットフォームです。契約から約2週間で利用可能になり、ノーコードで簡単にテストを作成できます。 アクセシビリティやレスポンシブデザインに配慮した受験環境を提供し、QTI2.2・LTI1.3など国際標準に準拠しているため高い互換性も魅力です。スケーラブルな料金プランやデザインカスタマイズ、導入・運用支援も充実しており、大学や企業での幅広い活用実績があります。

https://www.infosign.co.jp/tao-cloud-jp-lp-t01

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オンライン入試システムをお探しならWisdomBase

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「受験者拡大を目指したい」「会場の維持費を抑えたい」など、オンライン化のメリットを感じていても、導入のハードルが高く見えることもあるでしょう。WisdomBaseでは、そうした不安を丁寧に解消しながら、さまざまな機能を一体化したオンライン入試システムを提供しています。機能のカスタマイズ性や使いやすさ、導入後のフォロー体制など、実際に導入する現場の視点を大切にしてシステムを設計しているのが強みです。

以下にWisdomBaseの主な特長をまとめましたので、自校でのオンライン受験を検討中の方は参考にしてみてください。

WisdomBaseの特長

  • 直感的な操作画面
    • シンプルな管理画面を採用しており、ITに詳しくない職員でもすぐに使いこなせます。
      * 強力な不正防止機能
    • カメラ監視や本人確認機能、ブラウザ制限など、多層的な監視体制を構築。
      * 柔軟なカスタマイズ
    • 学科ごとの特徴や出題形式に合わせ、問題配信と採点の流れを自由に設定可能。
  • サポート体制の充実
    • 導入前の相談から運用後のトラブルシューティングまで、専任スタッフが迅速に対応。
  • 多様な導入実績
    • 大学・専門学校から企業研修まで、さまざまな規模と業種で安心して利用できる実績が豊富。

これらの特長を生かしながら、受験者の多様化や競合校との差別化を図りたい教育機関の皆さまを力強くバックアップします。

まとめ

オンライン入試システムは、受験者の利便性向上や試験運営の効率化に貢献するだけでなく、時代のニーズに即した差別化戦略を可能にしてくれます。 一方で、不正防止や本人確認といった課題への対策は欠かせません。本記事でご紹介した不正監視機能や導入事例をもとに、自校に合ったオンライン入試システムを検討してみてください。

オンライン入試は今後ますます広がりを見せると考えられます。教育機関にとっては、優秀な受験者を国内外から幅広く募るチャンスであり、競合に負けないための大きな武器にもなります。ぜひ本記事をきっかけに、システム選定のポイントや運用上の注意点を整理し、安定かつ安全なオンライン入試を実現してください。

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