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昇進試験をGoogleフォームで実施できるのか?CBT必須機能を徹底検証

昇進試験をGoogleフォームで実施できるのか?CBT必須機能を徹底検証

在宅勤務への対応や、DXの推進のために会社の中で行われる活動のデジタル化が進められています。

昇進試験もその1つ。
自宅でパソコンやスマートフォンから試験を受けられるように、システムの選定や運用方法の構築を進めている担当者の方も多いかと思います。

この記事では無料で使えるGoogleフォームを使って昇進試験のデジタル化を実施することは可能なのかを徹底検証します。

そもそもGoogleフォームとは

Googleフォームは2008年に登場したフォーム作成サービスで、Google Worspaceの公式サイトでは、「公開可能なアンケートとフォームを簡単に作成」できるサービスであると謳われています。

workspace.google.com

もともとはアンケート作成サービスですが、2016年頃にクイズ機能が追加され、採点機能付きの簡単なクイズを作成できるようになりました。

さて、このクイズ機能を使って社内の昇進試験をデジタル化することは可能でしょうか。

Googleフォームでテストを作成する方法

まずはGoogleフォームでどのようにテストを作成するのかを見ていきましょう。

やり方はいたって簡単、Googleフォームの「設定」ページで「テストにする」のボタンをオンにするだけです。

これだけで、アンケートではなく、回答内容に応じて点数を割り当てるテストを作成することができます。


www.youtube.com

Googleフォームのここが便利

Googleフォームでもっとも強力な機能はGoogleスプレッドシートとの連携機能です。

回答内容が自動的にGoogleスプレッドシートに記録されていき、集計や分析をGoogleスプレッドシート上で行うことができます。

また、個人でもマニュアルなしで問題なく使えるよう、使い勝手が洗練されているので、ITツールの利用に自身がない方でもスムーズに利用できる点も大きなメリットと言えるでしょう。

Googleフォームで昇進試験を無料でデジタル化できるか?

さて、そんな便利なGoogleフォームですが、結論から言うと、簡単な試験であればGoogleフォームで社内の昇進試験のデジタル化は可能ですが、不正対策などが求められる本格的な試験をGoogleフォームで行うことは難しいです。

Googleフォームは、その名前からも分かる通り、もともとはアンケートなどで利用するフォームを作成するツールですので、本格的なオンラインテスト (CBT / IBT) システムではなく、Googleフォームのクイズ機能は、あくまで簡易な試験の実施に最適化されています。

具体的には以下に挙げるポイントに注意しなければいけません。

社内の人にだけ公開範囲を限定するにはGoogle Workspaceが必要

社内の昇進試験には試験問題の流出を防ぐために、試験ページへのアクセスの機密性が求められます。

Googleフォームで作成した昇進試験のページは、自社の社員のみがアクセスできるように設定することは可能です。が、それにはGoogle Workspaceを利用している必要があります。

全社のグループウェアとしてGoogle Workspaceをすでに利用していれば、この点は問題になりませんが、他のグループウェアを利用していたり、グループウェアの利用がない場合は、Googleフォームで作成したテストページへのアクセス権の取り扱いに注意しなければいけません。

回答回数の制限は可能だが注意が必要

Googleフォームでは回答回数を制限する機能があり、回答を1回に制限することができます。やり方はこちらも簡単。Googleフォームの設定の「全般」にある「回答を1回に制限する」のチェックボックスをオンにするだけです。

hep.eiz.jp

ただしこの機能を有効にすると、受験者がGoogleアカウントを持っていることが必須になります。先ほどと同様全社的にグループウェアとしてGoogle Workspaceを導入している場合は、全社員がGoogleアカウントを有していると思いますが、そうでない場合は、受験者は個人のGoogleアカウントでログインして試験を受験する必要があります。

もし、Googleアカウントを複数持っている受験者がいた場合、別のアカウントでログインすることで、1回しか受験できないように設定された試験でも、試験を2回、3回と受験することも可能になってしまいます。

制限時間を設定できない

昇進試験であれば、試験に制限時間を設けたいかもしれません。
Googleフォームでは、制限時間機能はサポートされていません。ただし、プラグインやGoogle App Script (GAS) でコードを書けば、制限時間の設定もできなくはありません。

アンケートツールで有名なSurvey Monkey も制限時間設定機能はなく、アンケートフォームでは試験と違って制限時間は一般的に必要な機能とは言えないことがわかります。

help.surveymonkey.com

不正対策ができない

カンニングの防止や替え玉受験の防止など、特に自宅からのオンライン試験の受験時に必要となる不正対策機能はGoogleフォームにはありません。

昇給・昇格など人事上の大きな意思決定に関わるような試験ではなく、気軽に行える理解度チェックなどの、不正が起こっても問題がない試験にGoogleフォームを活用すべきと言えるでしょう。


本格的なオンライン試験の実施には向いていないかもしれませんが、Googleフォームは簡単に利用でき、無料でサクッとテストが作れる便利なツールです。

大学院の期末試験でGoogleフォームが活用された例もあり、また学校の先生が日々の授業で活用されている事例もたくさんあります。

www.ec-create.jp

昇進試験のデジタル化に取り組む際は、どれくらの厳密性が試験に求められるのか、オンライン試験実施の予算はどれくらいか、を検討し、最適なシステムや手法を選定するようにしましょう。

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