会社内の昇進・昇格試験では、小論文をよく出題されます。これは、昇進後の役職に適正があるかを見極め、公平な判断をするために実施するものです。
しかし、実際に試験が決まると「どのような問題が出るのかわからない」と思う方が多いのではないでしょうか。また、企業の人事担当者は「例年とは違った視点での出題も考えたい」と、アイディアが欲しい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで当記事では、社内の昇進・昇格試験でよくある、小論文のテーマを厳選して6つ紹介します。これから社内試験を控えている方や、問題出題を担当する人事担当の方は、ぜひこの機会にご一読ください。
- 【頻出テーマ①】職場における私の役割と課題
- 【頻出テーマ②】チームワーク/コミュニケーション課題・対策
- 【頻出テーマ③】業務効率化を図るための課題・対策
- 【頻出テーマ④】マネジメント面の課題・対策
- 【頻出テーマ⑤】組織全体の課題・対策
- 【頻出テーマ⑥】社会の流れを踏まえた自社の課題と対策
- 昇進・昇格試験で出やすい小論文の出題形式
- 昇進・昇格試験の評価ポイント
- 昇進・昇格試験のオンライン化を推進するには?
- 社内の昇進・昇格試験をオンライン化するならWisdomBase(ウィズダムベース)
【頻出テーマ①】職場における私の役割と課題
リーダークラスから管理職クラスまで、幅広い立場で問われやすいのが、職場における役割と課題といったテーマです。たとえば、以下のような内容で出題される傾向にあります。
- 自部署における自分の役割
- これまでの仕事で達成したこと
- 過去の業績や実績を踏まえて、最もチームに貢献したこと
- 自部署の課題と、達成のために取り組んだこと
- 役職者の役割とは
- 役職者として身につけたいスキルや経験は
- 3年後、社内で何を達成し、どのように活躍しているか
これまで仕事をしてきて得た経験や、これから成し遂げたいことを論述します。試験を受ける方は、自分は何をやってきて、どんなことができるのか、これからどうしたいのかを事前に棚卸ししておくと良いでしょう。
【頻出テーマ②】チームワーク/コミュニケーション課題・対策
自部署のチームワークやコミュニケーションについて論述する問題もあります。
- あなたが考える明るい職場作りと、それに向けた取り組み
- チームワーク向上のためのリーダーの役割
- リーダーシップとは何か
- テレワーク時のコミュニケーションを円滑にするには
基本的に、論じるテーマに対する課題と対策はセットです。「日々、問題意識を持って業務に取り組んでいるか」といったところがポイントとなります。
【頻出テーマ③】業務効率化を図るための課題・対策
企業では、個人やチーム単位でパフォーマンスを発揮し、成果を出していかなくてはなりません。そこで、業務効率化を図るための出題もあるようです。
- 自部署で改善が必要な課題と対策
- 業務内で経験した問題点と改善策
- 在宅勤務でも業務効率を上げる方法
- 生産性向上のために心がけていること
現状で考えられる問題点と、それに対する改善策をいくつかピックアップしておくと、小論文も書きやすくなるでしょう。
【頻出テーマ④】マネジメント面の課題・対策
マネジメントに関する出題は、主に係長や部長職など、上級管理職向けの社内試験で出題されています。自部署の目標を達成するために、どう部下たちを動かしていくかが問われます。
- 部署内の目標を達成するには
- 一般職と管理職の違いと、役職者としてできること
- 目標達成にあたり他部署から協力を得られないとき、どう対処するか
- 部下のモチベーションを向上させるには
- テレワーク環境下での適切なマネジメントとは
- 役職者として、人材育成にどう関わっていくか
- 部下をどのようにマネジメントしていきたいか
管理職になるのが初めてだったとしても、現状の自分の視点で課題と解決策を書いてみてください。
【頻出テーマ⑤】組織全体の課題・対策
こちらも管理職向けの社内試験で出やすいテーマです。自部署だけではなく、会社組織全体を見て、広い視野での論述が求められます。
- 会社組織を活性化させる方法
- 会社全体の組織的な課題と解決方法
- 業界や社内の変化を踏まえ、役職者の立場として、どのような取り組みをすべきか
- 会社理念・スローガンを念頭に置き、どう行動していくか
- 中長期的に社内で解決すべき問題点と解決策
社内だけではなく、業界や外部環境などの変化も知っておかなくてはなりません。
【頻出テーマ⑥】社会の流れを踏まえた自社の課題と対策
社会的なテーマと企業の課題を掛け合わせた出題もあります。たとえば、
- 社員のコンプライアンス意識を高めていくには
- 個人情報保護のために企業として何ができるか
- 社員のワークライフバランスを実現するには
- DX・テレワーク推進の課題と解決策
- SDGsとは何か。当社が果たすべき役割は
- VUCA時代において当社に求められていることとは
などが挙げられます。2021年は「DX」「テレワーク」「SDGs」などがキーワードになるのではないでしょうか。
ここまで、社内の昇進・昇格試験で搬出の小論文テーマを6つ紹介しました。参考にしつつ、試験対策をしたり、出題する問題を作成したりしてみてください。
続いて、小論文の出題形式も見てみましょう。
昇進・昇格試験で出やすい小論文の出題形式
ここでは出題方式と出題内容について解説します。
出題方式
出題方式は以下の2つに分けられます。
- 試験会場で制限時間内に小論文を作成する
- 提出期限を設けて、自宅などで小論文を作成する
企業によって方式はさまざまです。試験を受ける際は、どちらになるのか事前にリサーチしておくと安心です。
前者のように試験会場で小論文を書く場合、約1時間程度の制限時間なら800字ほどが適正と言われています。
一方、自宅などで小論文を書く場合は、出題から1週間後が提出期限になるケースが多いようです。たっぷり考える時間がありますので、1,500字程度の分量が妥当となります。
出題内容
出題の傾向も大きくも2種類あります。
- テーマに対して自由に記述する
- 用意された2~3問の設問に対して回答する
前者は、前述したようなテーマのみが出題され、それに沿って論述していくスタイルです。
後者は、モデルケースや資料が用意され、それについて課題や対策を考えていく問題になります。それぞれ設問になっているため、的がズレないように回答していくことがポイントです。
中には「社内報やインタビュー記事などを読んで答えなさい」とか「財務諸表を見て問題点を挙げなさい」といった出題もあるようです。
ここまで読んで「では、社内試験の小論文が評価されるポイントはどこなの?」と気になる方もいるでしょう。次からの項目では、昇進・昇格試験の評価ポイントをお伝えするので、参考にしてみてください。
昇進・昇格試験の評価ポイント
小論文が評価されるポイントとして、以下の5つを挙げてみました。
- 論理的に説明できているか
- 問題発見力と具体的な解決策があるか
- 日々、広い視野で物事を考えられているか
- わかりやすい表現力・誤字脱字がないか
- 自分の文章で書いているか
それぞれのポイントを見てみましょう。
論理的に説明できているか
論理的に筋の通った文章にするには、明確な結論のほか、そう思っている理由や具体例も必要です。どうしてその結論に至ったのかを根拠を添えて説明しないと、伝わりづらい文章になってしまいます。
また、既成化された自部署の方針ではなく、自分自身の考えを述べていくことも重要です。
問題発見力と具体的な解決策があるか
どのテーマが出題されたとしても、問題点を挙げて、それに対する解決策を論じるのは同じです。
たとえば、残業時間が長いという問題があったとして「部署内の残業時間が長い傾向にあります。部下の意識を高めて早く退勤できるように促します」だけでは物足りません。世間一般的な話題ではなく、より自社の実態に即した具体的に落とし込んで説明する必要があります。
上記の例で言うと、
「営業部の平均残業時間は◯時間で、他部署と比べて長い傾向にあります。なぜなら、△△と××の業務にあたる担当者に負担がかかっているからです。該当業務で行っている工数を見直して無駄な部分は削減したり、人員を増やしたりして、全員で早く退勤できるように改善します」
といったように、実務に即した内容が書けるでしょう。実際は、さらに文章量を増やさなくてはなりませんが、全体の流れの参考にしてみてください。
日々、広い視野で物事を考えられているか
ひとつの側面だけではなく「複数の視点から物事を見ているか」といったところも評価のポイントです。
問題点に対し、解決策はひとつではないかもしれません。いろいろな視点から考察して、小論文に盛り込むようにしましょう。
日々の業務の中で問題となる点や課題をリサーチして、どう改善できるのかを考えてメモしておくと、小論文を書くときにも役立ちます。
わかりやすい表現力・誤字脱字がないか
文章を書くときの基本が守れていることが前提です。誤字脱字がないことや、まわりくどい表現になっていないかなども評価の対象となります。
紙で小論文を提出する場合、
- 原稿サイズに対して文字数が多すぎる
- 漢字の割合が多い
- 一般的な字体ではない
などの理由で、上司や人事担当者に読んでもらえないことも。印刷したときの全体的なバランスも見ながら文章を書くようにしましょう。
自分の文章で書いているか
インターネットで検索してコピーペーストをしたり、先輩が考えた文章を加えたりするのはNGです。
小論文を書いたあとの面接試験で内容について聞かれることがあります。その場でうまく答えられないと、自分の文章ではないことがバレてしまうかもしれません。
試験が不利にならないように、自分の気持ちを込めた文章を提出するようにしましょう。
ここまで社内の小論文試験の評価ポイントとなり得ることを解説しましたが、「書き方がよくわからない」と悩む方もいるでしょう。書き方のコツは、以下の動画がわかりやすく説明していておすすめです。
昇進・昇格試験のオンライン化を推進するには?
社内の昇進・昇格試験を実施するにあたり、紙ベースで行っている企業もあるのではないでしょうか。しかし、紙ベースでの社内試験を続けると、以下の課題が出てくることも。
- テレワーク中だが、社内試験のために出社しなくてはならない
- 紙ベースでの提出で採点評価に時間がかかる
- 場合によっては、本社まで出張が必要になり、移動コストもかかる
これらの課題を解決するには、社内試験のオンライン化が有効です。とは言うものの「どうやってオンラインの環境を構築したら良いかわからない」と思う方もいるでしょう。
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