将来「医師」としての肩書きをもつ上で、また医療を仕事として扱うために欠かせないのが「医師国家試験(医師国試)」の受験です。医学部で学んだ集大成として、また国家資格取得のために避けては通れない本試験だけらこそ、受験生のプレッシャーは相当なもの。中には「カンニング」の文言が頭をよぎる受験生も、いらっしゃるかもしれません。
今回は「医師国家試験」が実際に取り組んでいる「カンニング対策」についてや、カンニングがバレてしまったとき「どんなペナルティが発生するのか?」についてお話しします。
医師国家試験って?
まずは「医師国家試験(通称、医師国試)」の概要について見ていきましょう。
1946年よりスタートした医師国家試験は、2021年8月時点で通算115回となる歴史と権威のある試験です。国家資格である「医師免許」を取得するには、同試験の合格が必須です。医師国家試験に合格し厚生大臣から医師免許を受け取ることで、はじめて公式に医師を名乗り、医療行為に臨むことが許可されます。
医師国家試験というと「難易度が高そう」という印象がありますが、そもそも受験する層のレベルが高いこともあり、近年の試験合格率は80%後半~90%前半と高水準を推移しています。
上記のチャンネルでは現役の京都大学医学部6年生であるれいさんが、医師国家試験の「受験難易度」や「必要な勉強時間・内容」等について解説されています。
試験の実施日・受験会場
以前は春・秋と年に2度開催されていた医師国家試験ですが、2021年現在では年に1度、2月上旬の土日2日間で行われています。2日間ともに朝の9時30分から18時30分までの長丁場が強いられるため、集中力を切らさないよう気分転換もしながら、工夫して臨みたいところですね。
受験会場は北海道、宮城県、東京都、新潟県、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県、熊本県、沖縄県の12都道府県。人数の多い東京や大阪では、エリア内で複数の試験会場が設けられています。
試験会場が遠方の方は連泊でホテルを予約し、前日から前入りするケースが一般的なようです。
試験はすべてマークシートの選択式
医師国家試験は全ての出題がマークシートによる選択回答式、採点はコンピューターによって行われます。シャープペンシルでの回答が認められないケースもあるため、当日は必ずHBの鉛筆と消しゴムを持参しましょう!
出題範囲は特定の科目に絞られることはなく、医学全般の知識を幅広く問うものとなっています。ただし内科や外科といった主要な科目については、試験でも重点的に取り上げられる場合が多いようです。
医師国家試験カンニングするとどうなる!?
医師国家試験でカンニングがバレれば、当然ですが不正行為として摘発され、何らかの処罰を受けることとなります。
試験中に監視官に見つかれば、すぐに退場を言い渡されるでしょう。後日カンニングが発覚した場合も、試験の合否が無効となる上、その後しばらくは再試験が認められないといった処罰を受ける可能性があります。
不正行為に関係のある者について、その受験を停止させ、又はその試験を無効とすることができる。この場合においては、なお、その者について、期間を定めて試験を受けることを許さないことができる 。(当医師法より引用)
医師国家試験でカンニングを働くことは、メリットに対する労力やリスクがあまりに大きすぎると言えるでしょう。
こちらの記事では、医学部入学後に実際に発生した試験不正についてまとめています。
また、以下の動画は薬剤師国家試験のカンニングに関するものですが、不正行為のバレる確率やどういった処罰を受けることになるかなどは、医学部入試のカンニングについても参考になるでしょう。
医師国家試験のカンニング対策
権威ある医師国家試験にて、カンニングという不正は絶対に許されない行為です。実際に国が採用している、試験へのカンニング対策とはどんなものでしょうか?
カンニング対策済みのマークシート
医師国家試験では縦書き・横書きの2種類のマークシートを用意し、隣同士で必ず異なる回答用紙を配布しています。縦型・横型であれば回答するマークの位置が異なるため、カンニングをしようと隣席のシートを見ても、マークの位置を模倣する行為はできません。
スマートフォン等、電子端末の厳重な扱い
スマートフォンや携帯電話といったすべての電子端末は、試験中は電源をオフし、封筒に入れて足元に置かなければなりません。また万一、シャツやズボンのポケットに入っていた場合は、即時ペナルティの対象となるため要注意です。
行き届いた試験監督の監視
徹底した監視体制のもと試験が行われます。試験中にトイレへ行く際は必ず同性の試験監督が同行し、不正行為を働ないか常に監視されます。
人気インフルエンサーのひろゆきさんの切り抜き動画では、カンニング不正をして医師になった事例が語られていますが、これまでご説明してきた厳重な監視体制が備わっていることからも、医師国家試験でのカンニングは、殆ど現実的でないと言うべきでしょう。
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2021年8月時点、医師国家試験のオンライン受験は実現されていません。しかし近年ではコロナ化の影響もあり、数多くの資格試験でオンライン受験の形態が確立されつつあります。
例えば一般社団法人新技術応用推進基盤さんの「人工知能プロジェクトマネージャー資格試験」のWeb受験基盤システムや、デジタルハリウッド大学の入学者選抜における「基礎学力テスト」にて、WisdomBaseの機能をご活用いただきました。
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