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【学び直し】リカレント教育とは?【注目される背景から取り組み事例まで】

リカレント教育とは
近年、注目を集めている社会人の学び直し。中田敦彦さんをはじめとした教育系YouTuberが人気を博すなど、社会人になっても学ぶことの重要性に多くの人が気付き始めています。

こちらの文部科学省のYouTubeチャンネルでの出口治明さんのインタビュー動画でも、学び直しの重要性が説かれ、リカレント教育についても言及されてています。

今回は社会人の学び直しの中でも、リカレント教育について解説します。学び直しとしてよく挙げられる生涯学習との違いや、なぜクローズアップされているのか、取り組み事例まで紹介していきますので、ご参考ください。

リカレント教育とは

リカレント教育とは、義務教育・基礎教育の修了後に教育と教育以外の活動(仕事・余暇・育児など)を交互に行う教育システムのことです。

スウェーデンの経済学者であるゴスタ・レーン氏により提唱された概念であり、「急速に変化していく現代社会に適応していくためには、生涯に渡って教育を受け続けることが重要であり、必要に応じて教育と就労を交互に行える状態が望ましい」という考えのもと作られたものです。

1970年にOECD(経済協力開発機構)で取り上げられて以降、欧米を中心に研究が進められてきました。日本では、OECD諸国の中では遅れをとっていましたが、近年は技術革新などの影響もあり、国を挙げて推進されるようになってきました。

欧米のリカレント教育と日本のリカレント教育の違い

欧米では、本来のリカレント教育の意味通り、フルタイムでの就労と教育の期間を交互に繰り返していくことが根付いています。しかし日本では、仕事を一旦中断して教育にシフトするという考えがまだまだ根付いておらず、文科省の統計によると就職後にフルタイム学習を行っている人の割合は、全体の2.5%というデータが出ています。

そのため、仕事を続けながら学び直しをすることも、リカレント教育に含まれています。つまり、日本のリカレント教育は欧米のものよりも広い範囲を指す言葉となっています。

生涯学習との違い

大人の学び直しの話題が出ると、リカレント教育と並んで出てくることの多い生涯学習。いったいリカレント教育とは何が違うのでしょうか。

生涯学習とは、言葉の通り生涯にわたり学習することを指し、学ぶ分野は特に指定されていません。そのため、仕事に活かすための学習はもちろんですが、趣味の学びやスポーツなどの仕事とは関係のない分野に関する学習も含まれています。一方、リカレント教育の場合はビジネスパーソンとして働くことを前提とした、仕事に活かせる学びを指します。

つまり、生涯学習の一部にリカレント教育があると理解するのが自然ですね。

リカレント教育でどんなことを学ぶのか

リカレント教育では先述の通り、仕事に直結するような分野を学んでいきます。具体的には、MBAなどの経営学・法律や会計知識などのビジネススキル・語学などが学ばれることが多いようです。また昨今では山口周さんの『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』が話題になるなど、アートやデザイン、科学や哲学、歴史学などの学び直しも盛り上がりを見せているようです。

他にも、介護福祉士などの専門資格を取るための学習や、学習者の職種や業界に関連した領域の学びとして農業や観光についての学習もリカレント教育に含まれるようです。

リカレント教育が注目されている背景

リカレント教育が注目されるようになった背景として、以下の3つが挙げられます。

 VUCAの時代

現代は、変動性(Volatility)、不確実性(Uncertainity)、複雑性(Compexity)、曖昧性(Ambiguity)、この4つの特性の頭文字を取り、VUCAの時代と言われています。

このような社会経済情勢が極めて予測困難な時代においては、学校教育や新卒入社時の研修で得た知識だけではビジネスパーソンとして通用しなくなる恐れがあります。

そのため時代の変化に合わせてスキルや知識を学び続けることが重要であり、そのスキルや知識習得の方法の一つとしてリカレント教育が注目されているのです。 

人材の流動化

「終身雇用の崩壊」という話が聞かれるようになってから久しい現在。転職者の増加により人材の流動化が進んでいるだけでなく、副業・パラレルワーク・フリーランスなど多様な働き方が増えています。

このような状況下では、会社による社員教育の対象とならない人も多いです。また、対象となったとしても勤続年数が短くなっているため、社内の教育だけでは必要な知識を身につけることが難しいと言えるでしょう。

つまり、社外で自主的に知識を身につけていくことが必要となります。そのための手段としても注目を浴びているのです。

働く期間が長くなった

日本では、平均寿命が世界で一番長く、現在も伸び続けています。英国のリンダ・グラットン教授の名著『LIFE SHIFT』によると、2007年に日本で生まれた子どもの半数は107歳まで生きることになるとか。そんな「人生100年時代」では、これまでの定年制では老後の生活を営んでいくことが難しく、70代や80代になっても社会で活躍することが求められます。

変化の激しい時代の中で、この長い現役期間を若い頃に身につけた知識やスキルだけで乗り切れるとは考えにくく、自分をアップデートし続けることが不可欠になります。このように、働く期間の長期化という側面でも、リカレント教育は重要視されているのです。

国の取り組み

ここからは、国・教育機関・企業それぞれのリカレント教育に関する取り組みを紹介していきます。

まず、国で整備されている3つのリカレント教育に関する支援制度をご紹介します。

人材開発支援助成金 教育訓練休暇付与コース

こちらの厚生労働省による助成金事業では、事業主以外によって行われる教育訓練を雇用保険の被保険者が受けるために、有給休暇を与えて職業能力の開発を促進するものです。従業員は、給与を受け取りながら勉強ができるため、勉強に集中することができます。

 「教育訓練休暇付与コース」の場合は30万円〜36万円の助成、「長期教育訓練休暇付与コース」の場合は20万円〜24万円の助成に加えて、賃金助成金を一人あたり一日6000円〜7200円受け取ることができます。

教育訓練給付金

教育訓練給付金は、同じく厚生労働省による働き手の主体的な能力開発の取組みや、中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とした制度で、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給されます。

 ハローワークなどを通じて申請が行うことができ、受講費用の20%が支給されます。 

履修証明制度

文部科学省が推進する履修証明制度は、大学などが開設した社会人向けプログラムの修了者に、学校教育法に基づいた履修証明書を交付するものです。履歴書に記載でき、自己PRの一つとして使えるのがメリットです。

教育機関の取り組み

続いて、教育機関でこれまで実施されてきた取り組みについて紹介していきます。

大阪府立大学

大阪府立大学大学院経済学研究科では、経営学・法学を学ぶ社会人向けカリキュラムを実施しています。授業は平日夜間と土曜日に実施されているため、仕事と両立しながら学ぶことが可能であり、2年間で修士の学位を取得できます。

ディスカッションを中心とした学びかつ、研究対象も企業活動や組織活動であるため、実践的な能力をつけられるのではないでしょうか。

放送大学

学び直しの元祖ともいえる放送大学。放送大学は完全通信制であるため、場所の制約なく学べるのがメリットです。

リカレント教育の概念が話題になっていない時からリカレント教育に取り組んでおり、豊富なコースや科目も魅力です。

 現役教員・学生の方が放送大学についてネットユーザーにはおなじみの「ゆっくり解説」形式で語った動画もあるようですので、ご興味のある方はご覧ください。

明治大学

明治大学では、生涯学習拠点「リバティ・アカデミー」を設置しています。動画の駿河台キャンパス含む4キャンパスに設置されており、誰でも受けられる講座なども開講されています。

学べるジャンルは、教養・ビジネス・資格・語学など幅広く充実。入会金3,000円、一講座15,000円〜30,000円で受講できるため、気軽に始めやすいリカレント教育制度です。

企業の取り組み

サイボウズ株式会社

サイボウズ株式会社では、35歳以下の社員を対象に退職後6年間であれば復帰できる「育自分休暇」を導入しています。転職や留学・学び直しなどを経て成長したい人に向けた制度であり、スキルを獲得した社員が復帰することでより強い組織を作ることを目標としています。

 ヤフー株式会社

ヤフー株式会社では「勉学休職制度」を取り入れています。その名の通り、勉学のための休職制度であり最長で2年間の休職が可能です。実際に、大学院に進学し専門知識を獲得するなど活用されています。

株式会社ワークスアプリケーションズ

株式会社ワークスアプリケーションズでは「カム・バック制度」を導入。理由に関わらず一度退社した社員の復職を認める制度です。この制度を利用して学び直しを行うなど、社員のキャリア形成に活用されています。

自社で取り組むには

前項で紹介した企業では休暇制度や復帰できる制度を設けてリカレント教育を推進していました。しかし、リカレント教育は推進したいものの休暇制度の導入はさすがに難しい…という企業担当者さまも多くいらっしゃるのではないでしょうか。

その場合、例えばこれまで紹介してきたような働きながら参加できる大学の社会人向け講座や、どこでも気軽に受講できるオンライン講座もおすすめです!オンライン講座の場合、自社で独自のカリキュラムを組むことも可能ですので、自社に必要なスキルを必要なタイミングで学べる環境を作ることができるのもメリットのひとつでしょう。

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