昇進試験や昇格試験は、長い社会人生活の中でもそうそうたくさん受けることがないもの。特に初めての機会には、試験に向けて何を準備するべきか分からず、困ってしまうこともあるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、昇進・昇格試験の面接で聞かれることの多い質問を紹介。更に試験を通してどんなポイントが面接官に見られているのかも解説します。昇進・昇格試験を控えた方の試験対策としてはもちろんのこと、試験でどんなことを聞こうかと考えている人事担当の方にも役立つこと間違いナシの内容となっておりますので、ぜひ最後までお読みください。
昇進・昇格試験で見られるポイント
具体的な質問を紹介する前に、まず昇進・昇格試験ではどのようなポイントを見られているのかを解説します。ここを押さえておくことで、予想していなかった質問をされた際にもどのように解答すればよいのか、落ち着いて素早く考えることができるでしょう。
現在の仕事での実績・取り組み
特に主任や係長クラスへの昇進・昇格試験では重視されるのが、現在の仕事での実績や取り組みについてです。主任・係長クラスでは、会社や部門を動かすような重要な決定をすることよりもチームをまとめて確実に業務を行っていく・管理していく役割が求められます。この役割を全うできるかという前提として、現在の仕事で実績を上げられているか、確実に業務を遂行していける能力があるのかという点が見られるのです。
リーダーシップがあるか
目指す役職の高さに関わらず、主任クラスでも部長クラスでも求められてくるのがリーダーシップ。具体的には、ビジョンを明確にしてチームや部署を引っ張っていける力や、チームメンバーをまとめる力などが挙げられます。
リーダーシップにも様々な種類があるため、自分はどのリーダーシップタイプに当てはまるか考えてみるのもよいでしょう。
リーダーシップの6タイプについてはこちらの動画で解説されていますので、併せてご参考ください。
決断力・判断力があるか
判断力は、特に部長クラスなど強い権限を持つ役職へ昇進・昇格する際に重視されることが多いです。現時点での状況や自部署の都合だけでなく、今後の見通しや他の部署や関係各所との折り合いなどを考えて適切な判断ができそうかという点が見られています。
また、部署全体を動かすことや、場合によっては会社を動かすような判断も求められるため、素早く正確な判断ができる決断力も求められるでしょう。
部下を育成・マネジメントできる力があるか
役職が上がれば上がるほど部下も増えるため、マネジメント能力が求められるようになります。適切な目標を与えたり目標までの進捗を管理したりと、自分が割り振られた業務を遂行していた一般社員の頃とは全く違う能力が必要となってくるため、その適性があるかを面接で判断されます。
人気ビジネス系YouTuber・マコなり社長のこちらの動画では上司としての部下の育て方が解説されています。ご興味のある方はご覧ください。
ストレス耐性があるか
役職が上がるにつれて責任が重くなれば、それだけストレスも大きくなります。特に昨今はメンタルヘルスの問題で休職・退職する人が増えているために企業側もこれまで以上に注意を払っています。
そのため、ストレスやプレッシャーに耐えられる人物であることは昇進・昇格を決定する上で重要度が増していると言えるでしょう。
メンタルヘルスのマネジメントに関してはこちらのブログもご参考ください。
昇進・昇格試験で頻出の質問
ここからは、これまでに解説してきたポイントを見極めるためによくされる質問について紹介します。
仕事をする上で大切にしていること
現在の仕事での数値的な実績はデータを見れば分かるもの。そのため、面接ではデータでは見えないあなたの仕事への価値観が問われることが多いです。職種や会社のフェーズや文化によって望ましい回答は異なりますので、自分の状況に応じて答えを用意しておきましょう。
自己PRと繋がるような内容を伝えられると、回答に一貫性が出てそれによる評価も期待できます。
自分の所属する部署の課題と解決策
リーダーに必要な全体を俯瞰して見る能力、問題解決能力を見極めるためにされる質問です。試験直前に考えるだけではなく、試験が決まった段階や昇進・昇格を目指すと決めた時から部署の課題は何かと考えるように思考する癖をつけておくとよいでしょう。また、解決策を説明する際には明確かつ論理的に話せるよう、しっかり事前準備をしておきましょう。
伝え方については、サラリーマンYouTuber・サラタメさんのこちらの動画でも解説がされています。プレゼン・商談でも役立つ内容ですのでご興味のある方はご参考ください。
会社の経営方針に対してどう思うか
部長クラスなどハイレイヤーな役職への昇進・昇格の場合は的確な判断力やその階層にふさわしい知識を試すために経営に関する質問がされることもあります。
慌てて見当違いなことを言ってしまわないよう、同業他社の情報や自社に影響を与えそうな政治・社会の動向を見逃さないためにニュースの日常的なチェックも必須といえます。
上司として大切なことは何か
マネジメントに適しているかを判断するために部下を指導・育成する上で大切なことを聞かれることも多いようです。
マネジメント経験がある人はその経験を活かした回答を、経験がない人はどんなマネジメントをしていきたいかのビジョンや後輩を指導した経験を交えた回答をすると良いでしょう。
仕事に行き詰まった時のリフレッシュ方法
先述の通り仕事のストレスを溜め込んで、心身の体調を崩してしまう人も多い現代。自社でそのようなケースを生まないためにも、管理職にはストレスとうまく付き合っていける人物が望ましいです。面接上ではリフレッシュ方法やストレス解消法が質問がされることもしばしば。
ギャンブルや過度の飲酒などマイナスイメージにならないような方法であればOK。ストレスを溜め込んでパフォーマンスを下げることがないか、面接官の不安を払拭できるように回答をしましょう。
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