コロナ禍で安定志向が高まったせいか、公務員を目指す傾向が強くなってきているそうです。公務員と一口にいってもいろいろですが、「キャリア官僚になって国を動かしたい!」と高い志を持って勉学に励んでいる人も、少なくはないでしょう。
一方で、試験の難易度が高いことから、どのようなカンニング対策が講じられているか気になる所です。
そこで今回は、キャリアを目指す人が受ける国家総合職試験において、どのようなカンニング対策が取られているのかを調べてみました!
国家総合職試験とは
まずは、国家総合職試験とはどのようなものなのか、日程や試験内容をご紹介します。
国家総合職試験の概要
国家総合職試験は、「国家総合職」、いわゆるキャリア官僚になるための試験を指します。国家総合職は、政策の企画立案などに携わるため、高い能力を有する人材が求められます。
試験はいつ実施されるの?
試験の日程は、年度によって異なります。
参考として、2021年度の試験日程は以下のようになっています。
試験名 |
申込受付期間 |
第一次試験日 |
第二次試験日 |
最終合格者発表日 |
総合職試験 (院卒者試験) (法務区分を除く) |
3月26日(金) ~4月5日(月) |
4月25日(日) |
筆記試験:5月23日(日)
政策課題討議試験・人物試験: 6月3日(木)~6月11日(金) |
6月21日(月) |
総合職試験 (大卒程度試験) (教養区分を除く) |
筆記試験: 5月23日(日)
人物試験: 5月25日(火)~6月11日(金) |
試験の内容はどんなもの?
国家総合職試験は、「院卒者試験」と「大卒程度試験」に分かれ、さらに以下のように細かく区分されていることが特徴です。
院卒者試験 |
行政、人間科学、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境、法務(*)*「法務」区分は秋試験 |
大卒程度試験 |
政治・国際、法律、経済、人間科学、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境、教養(*)*「教養」区分は秋試験 |
※2022年度からは「デジタル」区分が新設されます
試験内容は、1次試験は院卒者試験・大卒程度試験ともに、基礎能力試験と専門試験が多肢選択式、いわゆるマークシートで実施されます。
2次試験では記述式による専門試験と人物試験、英語試験が行われ、区分によっては政策課題討議や政策論文試験、企画提案試験などが実施されます。
国家総合職試験でカンニングするとどうなる!?
キャリアを目指すような人物がカンニングをするとは考えにくいものですが、万一不正を行ったらどうなるのでしょうか。
人事院が公表している国家公務員採用総合職試験の受験案内には、以下のように記述されています。
試験実施中にカンニング、スマートフォンなどの携帯電話の操作などを行った者は不正行為者であり、受験を拒否します。
「受験を拒否する」が具体的にどのような対応を指すのかは示されていませんが、見つかり次第その場で退場を命じられると考えるのが妥当でしょう。
カンニングをしたつもりではなくても、落ち着きのない態度を取ってソワソワしていると、カンニング行為と疑われる恐れもあります。当日はできるだけリラックスして受験できるよう、前日は十分な睡眠をとって試験に臨みましょう。
国家総合職試験のカンニング対策
それでは国家総合職試験では、どのようなカンニング対策が取られているのか、受験案内から読み解いてみましょう。
証明写真による人物確認
国家総合職試験の受験案内では、受験票に「本人であることが明瞭に確認できる写真」を貼り、第一次試験当日に必ず持参するように指示されています。写真については「3か月以内に撮影されたものであること、脱帽・上半身・正面向き」と細かく指定がされており、当日に本人確認がなされます。
電子機器の使用禁止
国家総合職試験の受験案内には、以下のような記述も見られます。
第1次試験に関する注意事項
試験実施中にスマートフォンなどの携帯電話、タブレット端末、スマートウォッチ、電子辞書などの電子機器を操作した場合、操作しなくても身に付けていた場合、机の上や机の中に置いていた場合は、不正行為となりますので注意して下さい。
公務員試験の事例ではないですが、2011年の京都大学の二次試験中に、問題の一部が「Yahoo!知恵袋」に投稿された事件が記憶にある人も多いのではないでしょうか。スマートフォンを足にはさんだままキーを操作し、問題文を打ち込んで投稿したそうですが、結果的に通信記録から身元が判明し、家裁送致されています。
この事件は世間に大きなインパクトを与えましたが、以降あらゆる試験で電子機器に関してさらに厳しい措置がとられるようになっており、国家総合職試験も例外ではありません。試験が始まる前にはスマートフォンなどの電子機器は電源を落とし、カバンにしまっておきましょう。
試験監督者による監視
国家総合職試験は、第一次試験は全国23都市、第二試験は9都市で実施され、合同庁舎や大学のキャンパス、ホテルなどが会場とされているようです。明記はされていませんが、会場には当然試験監督者が配置され、受験者を監視していることが一般的です。
また、席割りについても十分な間隔が取られており、他人の回答をのぞき込むようなことはほぼ不可能といえるでしょう。
WisdomBaseならカンニング対策を講じたオンラインテストが実現できる!
通信やIT技術が発展し、オンラインでの試験を検討、あるいは実際にオンラインテストを実施する企業や学校が増えてきています!
たとえばWisdomBaseでは、一橋大学さんの2021年度外国人留学生向けの日本語プレイスメントテストの基盤システム構築や、大和リースさんの昇進試験のオンライン化を支援させていただきました。
オンライン試験を実現するときに、もっとも気になるのは「カンニング対策」ではないでしょうか。WisdomBaseは、従来のペーパー試験をオンライン化するためのあらゆる機能を網羅していますが、「カンニング対策」としては以下のような機能を備えています。
- タブ切り替え時の警告表示
- テキストコピーや右クリックの禁止
また2021年6月には、以下の機能もリリースされました!
- パソコンのインカメラで顔を照合、替え玉受験を防止
- ほかのサイトを見ていないかを見張る、デスクトップ監視ツール
詳しい内容はこちらのページをご覧ください。
テスト問題の作成においても、国家総合職試験で採用されているような選択問題や記述式に対応することはもちろん、画像や動画・音声など、あらゆる形式での問題作成が可能です。
これだけのシステムを備えながら、SaaSシステムであるのでスモールスタートできることもWisdomBaseのメリットです。一般的なクラウドサービスとは異なり、事業会社さま及び代行会社さまの自社サイトのドメイン配下にセキュアな状態でシステム構築できるので安心です。WisdomBaseについての具体的なご相談は、こちらからお問い合わせください😃